ノリの採苗について

香川県は乾ノリ生産量全国6位(令和元年度)のノリ生産県です。今年も香川県でノリの生産が始まりました。
ノリ養殖は簡単に言えば、ノリの種(胞子)がついたノリ網(×ばつ2m、イラストの点線で囲んだ部分)を10月から翌月3月にかけて海に張り、生長したノリを刈り取り、加工するという手順で行われます。
今回は網にノリの種を付ける「採苗(さいびょう)」と呼ばれる作業を紹介します。
ノリは秋から冬は葉の形態、春から夏は糸状体と呼ばれるカビのような姿で貝殻などに潜り込んでいます。夏の終わりごろから水温が低下してくると、種を放出するようになります。
写真は糸状体が潜り込んだカキ殻です。このように人工的に種をノリ網につける作業を「採苗」といいます。
カキ殻の入った水槽の中の海水に種が多く放出されたタイミングでノリ網を巻き付けた水車を回転させます。
こうする事で、水中に浮いている種を網に均一に付着させることができます。
種が付いているかを顕微鏡で確認し、十分な量が付いていれば、水車からノリ網を外します。
多い日には1日で約2,000枚程度のノリ網に種が付けられます。網は1晩ほど、水槽の中で静置させ、種が網にしっかり付くようにします。
こうして種をつけた網は、「育苗(いくびょう)」と呼ばれる種を育てる作業が始まるまで冷凍庫で保管されます。
ノリが出来るまでには、まだまだ多くの作業と時間が掛かります。その経過を今後もお伝えしていきます。

オリジャク

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