2008年09月30日
アカメ放流パート2
9月29日午後、今年2回目となるアカメの里帰り放流を行いました。生憎の空模様でしたが、地元の八束小学校3年生7名にもお手伝い願い、全長40cmほどの若魚6尾が無事に生まれ故郷の四万十川に帰ることができました。3年前、近くのコアマモ場で採集した1?5cmの幼魚から育て上げたもので、この間にかかった経費は1尾あたり数万円にもなります。外からの資金援助はなく、苦しい資金繰りの中で何と無駄なことを、と思われるかもしれません。ただ、博物館や水族館は常に生物資源を消費しています。昆虫標本、とりわけトンボなどは展示のライトにさらしておくと、僅か4?5年で色あせてしまいます。従って、施設が存続する限り標本用生体を集め続けなければなりません。そのことは同時に、タイムリーな情報を提供するということにもつながっています。展示室をオバケ屋敷にさせぬよう、常に新鮮な展示物が入手できる自然環境を守る活動もまた、自然史系博物館に課せられた責務の一つと考えているのです。多くの魚を水槽内で昇天させている水族館施設もまたしかり、でしょう。今回のアカメ放流は単に1種の魚愛護として以上に、参加してくれた児童にとって、「アカメが住める四万十川」の環境保全についても考えるきっかけになれば、という狙いがあるのです。ちなみに、アカメの里帰り放流は1998年から続けているもので、これまでの放流総数は200尾にも達しています。
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アカメ 運搬 放流
アカメ放流1 アカメ放流2
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2008年09月28日
秋、本番
秋の花が目を引くトンボ王国。草刈り作業で刈り残すのは、ヒガンバナ、ヨメナ、シロバナサクラタデなど。吸蜜に訪れるイチモンジセセリを、シオカラトンボがよく捕食しています。
26日には、オオアオイトトンボが水辺に戻ってきました。
画像/小池 画像/オオアオイトトンボ♂
一方で早くも、イノシシが観察道を掘り返しにやってきました。崩されたらすぐ補修という、イノシシとスタッフとの「イタチごっこ」の始まりです。
画像/イノシシ被害
以前にも紹介した、四万十川のトンボ池ではさらに秋色が深まっており、25日にはナツアカネの産卵が多数観察できたほか、アオイトトンボ、コノシメトンボも戻ってきました。アジアイトトンボや、南方種のハネビロトンボもよくやってきます。
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ヒガンバナ 渋柿 ススキ
タコノアシ 刈り残し シロバナサクラタデ+
イチモンジセセリ
イチモンジセセリ
シオカラトンボ♂捕食
26日には、オオアオイトトンボが水辺に戻ってきました。
画像/小池 画像/オオアオイトトンボ♂
一方で早くも、イノシシが観察道を掘り返しにやってきました。崩されたらすぐ補修という、イノシシとスタッフとの「イタチごっこ」の始まりです。
画像/イノシシ被害
以前にも紹介した、四万十川のトンボ池ではさらに秋色が深まっており、25日にはナツアカネの産卵が多数観察できたほか、アオイトトンボ、コノシメトンボも戻ってきました。アジアイトトンボや、南方種のハネビロトンボもよくやってきます。
ナツアカネ交尾 ナツアカネ連産 アオイトトンボ交尾
アオイトトンボ連産 コノシメトンボ♂ アジアイトトンボ交尾
アジアイトトンボ産卵 ハネビロトンボ♂
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2008年09月25日
60種目前
ベニトンボの飛来が続いています。23日には♂3頭の他、♀も1頭確認できました。
画像/ナツアカネ♂秋の赤トンボの方はナツアカネ(→上)が増加、ヤマザクラの枝先にコノシメトンボの♂(→下)も発見できました。ここまでで、今シーズンにトンボ王国内で記録できたトンボは58種類。残るはネキトンボとハネビロトンボくらいかと思っていたところ、午後6時過ぎにアメイロトンボの若い♀が見つかりました。画像/コノシメトンボ♂見つけたのは当方ですが、ネットに入れたのは許可を得てマルタン♂を狙っていた中3の武田君です。羽化後2?3日くらい、しかも先の台風はかすりもしておらず、恐らくオオギンヤンマなどと共に梅雨前線に乗ってきた♀の残した卵がうまく育ったものと思われます。ともあれ、これで今シーズンのトンボ王国記録種は59となり、「年間60種以上確認」というノルマ?達成が果たせそうです。
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ベニトンボ♂
ベニトンボ♀
画像/ナツアカネ♂秋の赤トンボの方はナツアカネ(→上)が増加、ヤマザクラの枝先にコノシメトンボの♂(→下)も発見できました。ここまでで、今シーズンにトンボ王国内で記録できたトンボは58種類。残るはネキトンボとハネビロトンボくらいかと思っていたところ、午後6時過ぎにアメイロトンボの若い♀が見つかりました。画像/コノシメトンボ♂見つけたのは当方ですが、ネットに入れたのは許可を得てマルタン♂を狙っていた中3の武田君です。羽化後2?3日くらい、しかも先の台風はかすりもしておらず、恐らくオオギンヤンマなどと共に梅雨前線に乗ってきた♀の残した卵がうまく育ったものと思われます。ともあれ、これで今シーズンのトンボ王国記録種は59となり、「年間60種以上確認」というノルマ?達成が果たせそうです。
アメイロトンボ未熟♀ ヒガンバナ+モンキアゲハ
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2008年09月23日
ツリフネソウ、見頃
画像/ホシホウジャクウツギ通りのツリフネソウが見頃となり、沢山のホシホウジャク(→)が吸蜜に訪れています。
画像/ウツギ通り 画像/ツリフネソウ
21日、秋の主役となるマイコアカネが水辺に戻ってきました。
画像/マイコアカネ♂
水際では、コフキヒメイトトンボの♂たちがそこここで、縄張り争いを繰り広げています。
画像/コフキヒメイトトンボ♂
ベニトンボも次々と飛来、この日は「あきついお四万十川学遊館」前のトンボ池にも姿を見せてくれました。
湿地保護区付近では、新鮮なキアゲハがいくつか見られました。
アゲハ9・21
21日午後、8月下旬から狙っていたコシボソヤンマの産卵を、ようやく近くの小川で撮影することができました。「執念」の一言です。
画像/コシボソヤンマ♀
ついでですが22日、いつもなら7月中に実施しているベニイトトンボ生息確認のため、四国唯一となっている自生地に出向いてきました。幸い本命のベニイトは一定数見られましたが、この時季に多く見られるはずのマユタテアカネやネキトンボなどが異常に少なかったことが気懸かりです。
画像/ベニイトトンボ連結産卵 画像/ベニイトトンボ連結産卵up
画像/マユタテアカネ♂
マユタテアカネ
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画像/ウツギ通り 画像/ツリフネソウ
21日、秋の主役となるマイコアカネが水辺に戻ってきました。
画像/マイコアカネ♂
水際では、コフキヒメイトトンボの♂たちがそこここで、縄張り争いを繰り広げています。
画像/コフキヒメイトトンボ♂
ベニトンボも次々と飛来、この日は「あきついお四万十川学遊館」前のトンボ池にも姿を見せてくれました。
ベニトンボ♂ ベニトンボ♂up
湿地保護区付近では、新鮮なキアゲハがいくつか見られました。
アゲハ9・21
21日午後、8月下旬から狙っていたコシボソヤンマの産卵を、ようやく近くの小川で撮影することができました。「執念」の一言です。
画像/コシボソヤンマ♀
ついでですが22日、いつもなら7月中に実施しているベニイトトンボ生息確認のため、四国唯一となっている自生地に出向いてきました。幸い本命のベニイトは一定数見られましたが、この時季に多く見られるはずのマユタテアカネやネキトンボなどが異常に少なかったことが気懸かりです。
画像/ベニイトトンボ連結産卵 画像/ベニイトトンボ連結産卵up
画像/マユタテアカネ♂
マユタテアカネ
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2008年09月21日
台風、かすめる
台風13号が近づいてきた18日朝、増水で流されないようにと、ベンチや木橋をロープで立ち木にくくりつけました。幸い直撃は免れ、保護区全体が冠水することはありませんでした。
画像/オオシオカラトンボ♂日差しが戻った19日午後には、そこそこ増水したトンボ池にトンボたちが戻ってきました。一方、アカネたちの産卵場となるよう雑草を刈り取った谷奥の湿地保護区では、連結産卵する多くのマユタテアカネに混じってオオシオカラトンボ(→)の姿も。ここではノシメトンボも連結のカップルが見られましたが、産卵現場の撮影は叶いませんでした。
このところ、増水するとお約束のようにベニトンボがやってきます。四万十川からの一時避難のようです。「あきついお」近くのトンボ池では、夏の日にウチワヤンマが陣取っていた棒先に、天下を取り戻したかのごとく、年老いたコシアキトンボが静止していました。その他、季節外れのカキツバタが一輪(本当は四季咲き品種)。
画像/四万十トンボ池お天気が回復してきたので、引き続き当局から管理と調査を頼まれている四万十川河川敷のトンボ池に。ここはトンボ王国以上に秋の気配が深まっていて、2?3ペアのノシメトンボが産卵している傍らに、アオイトトンボやネキトンボの姿もありました。また、ギンヤンマやアオモンイトトンボの産卵個体も多数見られました。
画像/竜王山20日は、マンネリ防止を兼ねルリボシヤンマとタカネトンボの産卵狙いで、またまた徳島県の某所に。曇り勝ちながらも、運良く当初の目的を達成することができました。帰路、国道端の空き地に、四万十市ではほとんど見ることができなくなったミヤマアカネがいたので、これもしっかり撮影しました。ただこの時、大きな動作ができないがために、やぶ蚊の集中攻撃を受けてしまいました。
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画像/オオシオカラトンボ♂日差しが戻った19日午後には、そこそこ増水したトンボ池にトンボたちが戻ってきました。一方、アカネたちの産卵場となるよう雑草を刈り取った谷奥の湿地保護区では、連結産卵する多くのマユタテアカネに混じってオオシオカラトンボ(→)の姿も。ここではノシメトンボも連結のカップルが見られましたが、産卵現場の撮影は叶いませんでした。
ノシメトンボ♂ オオシオカラ産卵警護
このところ、増水するとお約束のようにベニトンボがやってきます。四万十川からの一時避難のようです。「あきついお」近くのトンボ池では、夏の日にウチワヤンマが陣取っていた棒先に、天下を取り戻したかのごとく、年老いたコシアキトンボが静止していました。その他、季節外れのカキツバタが一輪(本当は四季咲き品種)。
ベニトンボ♂ コシアキトンボ♂ 四季咲きカキツバタ
画像/四万十トンボ池お天気が回復してきたので、引き続き当局から管理と調査を頼まれている四万十川河川敷のトンボ池に。ここはトンボ王国以上に秋の気配が深まっていて、2?3ペアのノシメトンボが産卵している傍らに、アオイトトンボやネキトンボの姿もありました。また、ギンヤンマやアオモンイトトンボの産卵個体も多数見られました。
ノシメトンボ単独産卵 アオイトトンボ休止 ネキトンボ♂
ギンヤンマ連結産卵2ペア アオモンイトトンボ産卵 アオモン同色♀産卵
画像/竜王山20日は、マンネリ防止を兼ねルリボシヤンマとタカネトンボの産卵狙いで、またまた徳島県の某所に。曇り勝ちながらも、運良く当初の目的を達成することができました。帰路、国道端の空き地に、四万十市ではほとんど見ることができなくなったミヤマアカネがいたので、これもしっかり撮影しました。ただこの時、大きな動作ができないがために、やぶ蚊の集中攻撃を受けてしまいました。
ルリボシヤンマ♂パトロール ルリボシヤンマ♂縄張り ルリボシヤンマ産卵
タカネトンボ産卵 ミヤマアカネ♀ ミヤマアカネ♂
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2008年09月18日
秋色、深まる
あちらこちらでヒガンバナが咲き、いろいろなチョウが吸蜜に訪れています。
水辺で咲くツユクサの根際では、小さなコフキヒメイトトンボが翅を休めています。
草刈りを終えた湿地保護区には、早速マユタテアカネが産卵活動のために集まってきました。
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ヒガンバナ+クロアゲハ ヒガンバナ+キチョウ ヒガンバナ+キチョウ
水辺で咲くツユクサの根際では、小さなコフキヒメイトトンボが翅を休めています。
草刈りを終えた湿地保護区には、早速マユタテアカネが産卵活動のために集まってきました。
湿地保護区草刈り後 マユタテアカネ交尾
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2008年09月14日
秋、進行中
画像/ヒツジグサ湿地保護区の片隅に作った小池で12日、モノサシトンボの産卵場になればと、今春に植えつけていたヒツジグサが初開花しました。この池は本来タカネトンボとリスアカネの誘致を狙っているもので、この日もタカネトンボの♂が1頭パトロールしていました。暑くなって小枝に止まったところをよく見ると、右後翅の破れに見覚えある、去る7月28日に隣接の林で休憩しているところを撮影させてもらった個体でした。この時にはまだ半成熟の状態でしたが、現在はすでに初老の域に達しています。
画像/佐田さて、このところトンボ王国と佐田四万十川を行ったり来たりしています。トンボもですが、「さかな館」で飼育している子アカメの餌にするヌマエビを集めるためでもあります。
佐田では、水量がいい感じで引き続きオナガサナエがよく見られます。河川敷内の水溜りでは数種の赤トンボの生殖活動が本格化しているほか、2化目と考えられるベニトンボの羽化も始まりました。
トンボ王国でも赤トンボのトップを切ってマユタテアカネの産卵が始まっています。
おまけ
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ヒツジグサup タカネトンボ♂ リスアカネ♂
画像/佐田さて、このところトンボ王国と佐田四万十川を行ったり来たりしています。トンボもですが、「さかな館」で飼育している子アカメの餌にするヌマエビを集めるためでもあります。
佐田では、水量がいい感じで引き続きオナガサナエがよく見られます。河川敷内の水溜りでは数種の赤トンボの生殖活動が本格化しているほか、2化目と考えられるベニトンボの羽化も始まりました。
トンボ王国でも赤トンボのトップを切ってマユタテアカネの産卵が始まっています。
オナガサナエ♂1 オナガサナエ♂2 ベニトンボ未熟♀
ベニトンボ未熟♀up マユタテアカネ連産
おまけ
アカガエル アゲハ吸水 アゲハ吸水
オニヤンマ♀休止 オニヤンマ♀飛翔 ノシメトンボ♂
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2008年09月12日
ヒメアカネ産卵場整備
画像/トンボ池トンボ池のスイレンは、幾分活力が失せてきました。葉の面積が狭くなった分、花の方はよく目立って綺麗に見えます。満開時間も正午前後となり、鑑賞するために早起きする必要もなくなりました。
画像/森沢そろそろと思い、スキをみて行き着けの渓流にミルンヤンマの産卵撮影に出掛けました。幸い、3頭ほどの産卵♀に出合うことができました。滅多にないことです。
画像/ミルンヤンマ産卵
さて、既に多くのマユタテアカネ♂が水辺に戻り、本格的な赤トンボシーズンを目前に控えた11日午後、湿地保護区の一角でヒメアカネのための産卵場整備を行いました。
画像/ヒメアカネ♂アキアカネに代表される水田性の赤トンボは、耕作のリズムに合わせた生活史を持っています。稲刈り後の水溜りに産み付けられた卵はそのまま越冬、翌春の水入れを待って孵化、適度に生長した稲を足場に羽化した後、一旦水田から離れ山林に移って夏を過ごします。そして秋の訪れと共に、産卵のため再び水田に戻ってくるのですが、水面の反射で水辺の存在を知るトンボたちにとって、水面全体を覆うほどの雑草は死活問題。そこで夏の間に腰の高さにまで伸びた湿地の雑草を刈り上げ、イノシシや大雨で崩れた畦を補修していくのです。ただ、面積が結構広いのと人手が足りないのとで、完了までには数日かかりそうです。
画像/草刈2待ちかねていた草刈り部隊?の到着に、赤トンボたちも安堵の表情を浮かべていた・・・のではないでしょうか。
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モノサシトンボ連結 モノサシトンボ交尾
画像/森沢そろそろと思い、スキをみて行き着けの渓流にミルンヤンマの産卵撮影に出掛けました。幸い、3頭ほどの産卵♀に出合うことができました。滅多にないことです。
画像/ミルンヤンマ産卵
さて、既に多くのマユタテアカネ♂が水辺に戻り、本格的な赤トンボシーズンを目前に控えた11日午後、湿地保護区の一角でヒメアカネのための産卵場整備を行いました。
マユタテアカネ ヒヨドリバナ ヒガンバナ ミソハギ
画像/ヒメアカネ♂アキアカネに代表される水田性の赤トンボは、耕作のリズムに合わせた生活史を持っています。稲刈り後の水溜りに産み付けられた卵はそのまま越冬、翌春の水入れを待って孵化、適度に生長した稲を足場に羽化した後、一旦水田から離れ山林に移って夏を過ごします。そして秋の訪れと共に、産卵のため再び水田に戻ってくるのですが、水面の反射で水辺の存在を知るトンボたちにとって、水面全体を覆うほどの雑草は死活問題。そこで夏の間に腰の高さにまで伸びた湿地の雑草を刈り上げ、イノシシや大雨で崩れた畦を補修していくのです。ただ、面積が結構広いのと人手が足りないのとで、完了までには数日かかりそうです。
画像/草刈2待ちかねていた草刈り部隊?の到着に、赤トンボたちも安堵の表情を浮かべていた・・・のではないでしょうか。
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2008年09月10日
秋立つ
画像/ベニトンボ♂7日、今年トンボ王国3回目となるベニトンボの飛来がありました。今回は同時にオス2頭を確認できました。日中はまだ夏の日差しが残るものの、随所に秋の気配も感じられるようになっています。「うつぎ通り」と呼んでいる木陰の多い小道の池縁ではツリフネソウやイタドリの花が咲き始め、ヒガンバナ(マンジュシャゲ)の開花も間もなくです。林縁では、ヤブランの花が目を引きます。
佐田四万十川8日、「あきついお四万十川学遊館」で飼育展示中のアカメ幼魚に食べさせるヌマエビ採集地の一つ、今成沈下橋直下の四万十川で久しぶりにオナガサナエを発見、追いすがって「それなり」の作品?をモノにしてきました。
近くの水溜りではリスアカネとマユタテアカネの産卵活動も4?5例ずつ見ることができました。お陰で、帰還が予定よりもずっと遅くなってしまいました。道中、交通事故に遭ったウスバキトンボを多数目にしました。
9日、今やすっかり四万十の地に住み着いた感がある、ベニトンボを見に出掛けた後川の堤防で、今度は演奏中のキリギリスと遭遇しました。
画像/キリギリス
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ツリフネソウ
イタドリ ヒガンバナ ヤブラン
佐田四万十川8日、「あきついお四万十川学遊館」で飼育展示中のアカメ幼魚に食べさせるヌマエビ採集地の一つ、今成沈下橋直下の四万十川で久しぶりにオナガサナエを発見、追いすがって「それなり」の作品?をモノにしてきました。
オナガサナエ
近くの水溜りではリスアカネとマユタテアカネの産卵活動も4?5例ずつ見ることができました。お陰で、帰還が予定よりもずっと遅くなってしまいました。道中、交通事故に遭ったウスバキトンボを多数目にしました。
リスアカネ♂飛翔 リスアカネ単独産卵 リスアカネ産卵
リスアカネ連結遊離性産卵 マユタテアカネ連結産卵 ウスバキトンボ♂事故
9日、今やすっかり四万十の地に住み着いた感がある、ベニトンボを見に出掛けた後川の堤防で、今度は演奏中のキリギリスと遭遇しました。
画像/キリギリス
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2008年09月07日
夏秋混在
画像/あきついお入口あきついお四万十川学遊館植え込みの主役が、クマゼミからツクツクボウシに代わりました。アベリアの花を訪れるチョウも、アゲハからツマグロヒョウモンに。
画像/草刈ミゾソバやヨメナなどは刈り残すという、パワフルにして繊細なトンボ王国スタッフが手入れした多目的広場では4日、近くの小学生が自然体験に興じていました。
生き物探しゲーム:レベル5
画像/ヒヨドリバナ谷奥に広がる湿地保護区ではヒヨドリバナが咲き始め、まだ完全に色付いてはいないものの、マイコアカネがマユタテアカネやヒメアカネに交じって林の外に姿を見せ始めました。ノシメトンボも下山間近です。その傍らで、夏の名残を惜しむかのようにオニヤンマが飛び交い、1頭だけになったハラビロトンボのオスがほとんど絶望的な、メスの訪れを待ちわびています。
画像/小池2年前、湿地の隅に作った小池でリスアカネとタカネトンボが活動を始めています。共に池田谷では数少なく、増殖を期して整備したもので、このままうまく定着することを願うばかりです。
ツクツクボウシ ツマグロヒョウモン
画像/草刈ミゾソバやヨメナなどは刈り残すという、パワフルにして繊細なトンボ王国スタッフが手入れした多目的広場では4日、近くの小学生が自然体験に興じていました。
生き物探しゲーム:レベル5
画像/ヒヨドリバナ谷奥に広がる湿地保護区ではヒヨドリバナが咲き始め、まだ完全に色付いてはいないものの、マイコアカネがマユタテアカネやヒメアカネに交じって林の外に姿を見せ始めました。ノシメトンボも下山間近です。その傍らで、夏の名残を惜しむかのようにオニヤンマが飛び交い、1頭だけになったハラビロトンボのオスがほとんど絶望的な、メスの訪れを待ちわびています。
マイコアカネ半成熟(オス) ノシメトンボ(メス)
オニヤンマ(オス)パトロール ハラビロトンボ
画像/小池2年前、湿地の隅に作った小池でリスアカネとタカネトンボが活動を始めています。共に池田谷では数少なく、増殖を期して整備したもので、このままうまく定着することを願うばかりです。
リスアカネ(オス)
タカネトンボ(オス)パトロール タカネトンボ(オス)休止画像/タイワンウチワヤンマ(オス)捕食谷入り口近くのスイレン池では、シーズン末期でいいかげん少なくなってきたチョウトンボを、タイワンウチワヤンマのオスが平らげていました。大好物であることは分かりますが、トンボが飛んでなんぼの公園ゆえ、主食はそこいら中で跳ねているエゾイナゴに変えて欲しいところです。
池隅では、秋口に多い黒色部が広がったモノサシトンボが増えています。夕方にトンボ池上空を飛び回るマルタンヤンマは、翅の傷が目立ってきました。
モノサシトンボ(オス) マルタンヤンマ(メス) マルタンヤンマ(オス)
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2008年09月03日
アカメ訳あり放流
谷奥の湿地保護区では、水辺で縄張りを見張るマユタテアカネ♂が日増しに増加しています。
画像/谷奥トンボ池 画像/マユタテアカネ♂
画像/放流2 画像/20尾さて話は変わりますが、9月1日午後、「あきついお四万十川学遊館・さかな館」で飼育していた全長15?20cmのアカメ20尾を四万十川下流で里帰り放流してきました。昨年採集した、1cmほどの幼魚から育てていたものです。アカメの里帰り放流は資源保護のため「社団法人・トンボと自然を考える会」が自己資金を用いて10年以上も前から続けてきているもの。通常3年間飼育で、人間以外の天敵がいなくなる40cmサイズにまで育て上げ元の生息地に戻しています。これまでに里帰りさせたアカメは有に、100尾を越えています。
画像/水槽内現在も「さかな館」には結構な数のアカメがいて、今月下旬に地元小学校の子供たちと、11月には神奈川県からの修学旅行生と30?40cmサイズのアカメ10尾以上を里帰りさせる予定となっています。もちろん、これらのアカメは「さかな館」の展示にも役立ってくれているもので、採集時には「万一」のことを考えて少し多めに持ち帰るようにしているのですが、ご家庭用サイズの水槽ながらスタッフの情熱と技術のお陰で余程のことがない限り、ほぼ全ての個体が大きく育ってしまいます。当然ながら、大きくなればなるほど大量の餌(概ね生きたオイカワやカワムツ)と頻繁な換水を強いられることになります。飼育水は海水と真水を一定の比率でブレンドしたもので、水道水が冷え込む冬季には温度調節も必要になります。トンボ保護区の管理整備作業と並行しての事業でふと、飼育している方がアカメに使われているような気分になります。ちなみに、40cmサイズまで育て上げるための経費を計算すると、数万円かかっているようです。目下、「トンボと自然を考える会」は資金難と人材難に見舞われており、今回やむなく20cmサイズでの放流にあいなったという次第。まだ幼少の身での旅立ちを余儀なくされたアカメたち、幸多からんことを祈らずにはいられません。
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画像/谷奥トンボ池 画像/マユタテアカネ♂
画像/放流2 画像/20尾さて話は変わりますが、9月1日午後、「あきついお四万十川学遊館・さかな館」で飼育していた全長15?20cmのアカメ20尾を四万十川下流で里帰り放流してきました。昨年採集した、1cmほどの幼魚から育てていたものです。アカメの里帰り放流は資源保護のため「社団法人・トンボと自然を考える会」が自己資金を用いて10年以上も前から続けてきているもの。通常3年間飼育で、人間以外の天敵がいなくなる40cmサイズにまで育て上げ元の生息地に戻しています。これまでに里帰りさせたアカメは有に、100尾を越えています。
画像/水槽内現在も「さかな館」には結構な数のアカメがいて、今月下旬に地元小学校の子供たちと、11月には神奈川県からの修学旅行生と30?40cmサイズのアカメ10尾以上を里帰りさせる予定となっています。もちろん、これらのアカメは「さかな館」の展示にも役立ってくれているもので、採集時には「万一」のことを考えて少し多めに持ち帰るようにしているのですが、ご家庭用サイズの水槽ながらスタッフの情熱と技術のお陰で余程のことがない限り、ほぼ全ての個体が大きく育ってしまいます。当然ながら、大きくなればなるほど大量の餌(概ね生きたオイカワやカワムツ)と頻繁な換水を強いられることになります。飼育水は海水と真水を一定の比率でブレンドしたもので、水道水が冷え込む冬季には温度調節も必要になります。トンボ保護区の管理整備作業と並行しての事業でふと、飼育している方がアカメに使われているような気分になります。ちなみに、40cmサイズまで育て上げるための経費を計算すると、数万円かかっているようです。目下、「トンボと自然を考える会」は資金難と人材難に見舞われており、今回やむなく20cmサイズでの放流にあいなったという次第。まだ幼少の身での旅立ちを余儀なくされたアカメたち、幸多からんことを祈らずにはいられません。
初崎 放流 放流
里帰り
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2008年09月02日
ジャブ池のホテイアオイ
多目的広場に「ジャブ池」と呼んでいる、体験学習用の池があります。今、この池でホテイアオイが薄紫の花を沢山咲かせています。よく見ると、その隙間にトンボ王国最小のトンボ・コフキヒメイトトンボが隠れています。本当は、結構活発に行動しているのですが。
また、水面の開けた所ではセスジイトトンボが飛び交っています。遅ればせながら、サルスベリも見頃を迎えています。ついでに、「あきついお四万十川学遊館・とんぼ館」の中庭では、青いスイレンがようやく今年初開花しました。
8月30日夕、トンボ池のほとりに植えているヤマモモの枝にニホンミツバチの集団がやってきました。「識者」の話では、何者かに巣を襲われて逃げ出してきたものと思われ、早晩死滅してしまうのでは、ということでした。31日もそのままでしたが、9月1日の朝には1頭残らず何処かへ飛び?去っていました。
おまけ(オオユウレイガガンボ)
画像/オオユウレイガガンボ 画像/オオユウレイガガンボ
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ホテイアオイ コフキヒメイトトンボ♂と
ホテイアオイ コフキヒメイトトンボ♀と
ホテイアオイ
ホテイアオイ コフキヒメイトトンボ♀と
ホテイアオイ
また、水面の開けた所ではセスジイトトンボが飛び交っています。遅ればせながら、サルスベリも見頃を迎えています。ついでに、「あきついお四万十川学遊館・とんぼ館」の中庭では、青いスイレンがようやく今年初開花しました。
セスジイトトンボ♂ サルスベリ 青スイレン
8月30日夕、トンボ池のほとりに植えているヤマモモの枝にニホンミツバチの集団がやってきました。「識者」の話では、何者かに巣を襲われて逃げ出してきたものと思われ、早晩死滅してしまうのでは、ということでした。31日もそのままでしたが、9月1日の朝には1頭残らず何処かへ飛び?去っていました。
おまけ(オオユウレイガガンボ)
画像/オオユウレイガガンボ 画像/オオユウレイガガンボ
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