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平野歩夢が語った「トリプルコーク」へのこだわり「自分にしかできないルーティン、そればかり考えていた」

[ 2022年2月11日 15:58 ]

北京冬季五輪第8日 スノーボード・ハーフパイプ男子決勝 ( 2022年2月11日 雲頂スノーパーク )

<北京五輪 スノーボード・ハーフパイプ>圧巻のパフォーマンスで金メダルを獲得した平野歩夢(撮影・小海途 良幹)
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スノーボード男子ハーフパイプ(HP)決勝が11日、北省張家口の雲頂スノーパークで行われ、平野歩夢(23=TOKIOインカラミ)が悲願の金メダルを獲得した。五輪史上初の大技「トリプルコーク1440」を成功させるなどし、スノーボードでは日本史上初の金メダル、日本勢で冬季五輪初の3大会連続メダルとなった。

平野歩は決勝1本目でTC1440を成功させるも、途中で転倒したため33・75点。2本目はTC1440を成功させる滑りで91・75をマークし、暫定2位に浮上した。そして最後の3本目でもTC1440を成功させ、完ぺきな滑りで96・00点をマークして逆転で金メダルに輝いた。

メダリスト会見では「自分がイメージしていた滑りを出し切れた」と振り返り、「きょうの滑りは100点か?」と問われると「そんな感じですね」と充実の表情を見せた平野歩。五輪史上初めての成功者となった大技について「しっかりやれる環境で練習し始めたのは半年前からなので、その中では1日30本、40本、多い日には50本、60本、ここに来るまでもそういう練習をひたすらやった」と猛練習の日々を振り返った。

平野歩が昨夏の東京五輪へ向けてスケートボードに挑んでいる間に、スノーボードでは「スイッチバックサイド」が流行し高得点が出るようになっていた。スイッチバックサイドではなくトリプルコークにこだわった理由を聞かれると、「スイッチバックサイドはやるつもりがそもそもなくて、今回は逆にみんながやるなら、そうじゃないところに勝負を懸けていきたい気持ちはあった」と語った平野歩。「前回五輪でもスコッティがやっている技なので、そこに乗っかりたくなかったというか。自分はスイッチを使わない技で圧倒したい気持ちがシンプルに強かったので、自分にしかできないルーティンを、東京五輪が終わってからもそればかり考えていて。それが今日、イメージしていたことは出し切れたと思う」とこだわりの大技を大舞台で成功させたことへの喜びを口にした。

「トリプルコークもここ最近まで誰もやっていない技だったので。最初にやることも見せることも、他の人がやっていないのでヒントがないというか、正解がないトリックでもあったので、最初は難しいかなと思っていた」と平野歩。「トリプルコークが生まれたことによって、時代もまた変わったんじゃないかなと思う」と金メダリストとしてのプライドをにじませた。

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