宮津エコツアー · 5月 2024

5月 2024

"a small terraced rice field in the shape of a crescent moon located in Kamiseya."

DSCN0059sasiatari三日月棚田crescent moon

なに、言ってんの?

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"上世屋にある三日月の形の小さな棚田" 、、、、、「crescent」とは、三日月形のものや、月が欠けている状態を指す英単語である。また、 建築デザイン分野では、弧状形状したものを表すことがある。さらに、地名店名などにも使われる ことがある。、、、、、

ほおお!じゃあ、これは?

DSCN0061あえあが

It looks like the shape of Amanohashidate

え、、、!あ、ほんと、畦がそうね、天の橋立の形だ!!!

名のように海の展望を売りにする「丹後海と星の見える丘公園」、

その中でもお薦めポイントは、記憶の丘ゾーンの大階段、

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スキー大ジャンプ感が味わえます。

眼下の宮津湾も、新緑の木の間隠れにみると、その海洋美は間違いなく世界レベル。

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また、緑に囲まれたこどもの森ゾーンも 静かなで落ち着いた環境でお薦め。紐付きで、わんちゃんのドックランOKの芝生広場、パン焼き石窯、おくどさん付調理実習棟、ハッチョウトンボの湿地、ビジターセンターなどを備え、体験メニューも充実。

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喧噪の観光地から少し離れた、初夏の「丹後海と星の見える丘公園」、子どもさんといっしょに、いかがですか。

上世屋早苗の棚田。

DSCN0170上世屋早苗棚田

さざなみの田水や植ゑしばかりなる 高浜年尾

とりあへず田水で洗ふ田植の手 塩田章子

田植え

俳句は、575,17音の世界最小のポエム、この俳句と棚田たち、「小さく狭い」という点で、波長ピッタリ。

ひとり見る一人の田植雨の中 鈴木六林男
ふりけぶる高嶺の雨や田植唄 橋本鶏二

DSCN0178kamiseya 棚田

ふるさとは植ゑしばかりの田の色に 山田弘子

日本の歩んだ歴史と育んだ文化を一身に背負って、世屋棚田。

完全手植え

DSCN2566完全手植えの田植え!吹けばとぶようなちさな棚田

知ってる人はもうないでしょう この作業と農具

DSCN2572知る人はもうほとんどないでしょうこの農具、

♪そろた 出そろた さなえが そろた
植えよう 植えましょ みんなのために
米はたからだ たからの草を
植えりゃ こがねの花が咲く♪DSCN2576

♪そろた 出そろた 植え手も そろた
植えよう 植えましょ みんなのために
ことしゃほう年 穂に穂が咲いて
みちの小草も 米がなる♪

みんな機械がやってくれる時代,、、、考えることさえAIが、それじゃ、人は何をするのですか、上世屋棚田に漂うのは、人とは何かを問う道場のような緊張感、、、、ええもんみせていただきました!

さて、この水の張られた「湿地」となった田は、新たに湿地水田生態系を作ります。この湿地水田の生き物、コウノトリはその頂点に立ちます。

DSCN2545s湿地生態系

(↑ 五十河 新宮田んぼ)

嬉しい光景です。

しかし、この「生き物」は、苗と自分の食べたい餌とを区別して田んぼを歩くことはしません、早苗を踏んずけて歩くのです。コウノトリに食べられるカエルは、稲の害虫を食べてくれるのです。

これは、大問題です。

いまでこそ、共生のテーマのシンボル、の定着、これは慶事です、しかし、♪植えよう 植えましょ みんなのために米はたからだ たからの草を 植えりゃ こがねの花が咲く♪ と、一本一本に願いを込めて植えた苗、年貢だ税金だ、供出だと実りの大半を納めなければならなかった時代、コウノトリを見るお百姓の目は、今とは違っていたことも事実です。

DSCN2556頂点

人の力は、他の生き物の盛衰を支配することにあらためて思いを巡らしておきたいものです。

ウツギこと卯の花、

DSCN2536satono

旧暦の4月は今の五月、さんさんと初夏の日差しを浴び、白い元気な花を咲かせ、里山を衣替えしています。

さて、ウツギの花に似ているのがおから。

[画像:okara]

智恵のあるとうふ屋さんがいらっしゃったのでしょう
おから、これでは、カラに「お」はつけはしても、豆腐の絞りかす、滓ではいかにも貧乏くさい、これをどうだろう、ウツギの花、あれ卯の花というでしょ、その形はともかく色目は、おからと似とる、で、「卯の花」にございます、と言うたらどうだろう、

DSCN2535卯の花

卯の花は、歌に俳句に詠まれる花
◇卯の花も白し夜なかの天の川 言水「新撰都曲」
◇ ほととぎす我とはなしに卯の花のうき世の中になきわたるらむ 凡河内躬恒

品がいいと売れ始めたので、他もまね始めた。
おからを卯の花に その思いつきには、こんなエピソードがあったのかなあ、と、見ていますと、

DSCN2244おからばな

「わたしをおから花とは呼ばないでね」と花の声。

おい、あれ、コウノトリだろ、

DSCN2451飛来コウノトリ

ホッペ抓ってくれ、、、、つねった 痛い
現実と認識するまで、頭の回線がパニクりました!
コウノトリは、平野、湿地や水辺の環境に棲息する鳥。山の鳥ではないから、上世屋にような山の棚田には飛来しない、、、そう思っていましたから。

DSCN2454紛れもなく

この美しい姿を、感動して見ておりましたのが、上世屋の、ミツガシワ、サンショウモ、ヤマザトタンポポ、フクジュソウ、オキナグサ、ヒメザゼンソウ、ナツエビネなど絶滅危惧種たち。

ちなみに、日本のコウノトリが絶滅した理由。

、、、、、、、、、、、、

1乱獲と環境悪化:
明治時代以降、コウノトリは乱獲されました。その頃は、一般の住民も銃を持つことが許されていた時代。その大きな肉に商品価値があり、田んぼを歩き回り稲の苗の根を傷つけるため、農家にとっては悪い鳥と考えられてもおり、そのため銃猟で、乱獲されました。
2また、営巣場所の消失も原因の一つです。第二次世界大戦中に、コウノトリの営巣に適した松の木が大量に伐採され、松根油を取るために使われました。
3農薬と餌の減少:
農薬の大量散布により、コウノトリの餌生物が極端に少なくなりました。
圃場整備によって湿田が乾田化され、水系が分断されたことも影響しました。
その結果、
コウノトリは孤立した小集団に陥り、繁殖力が低下し、絶滅した。

、、、、、、、、、、、、、

私たちも希望が持てる、、、、。

DSCN2453美しい

逆境は克服できる、コウノトリはそんなメッセージを携え、上世屋に飛来してくれたのでしょう。

巻層雲に夕日が当たれば、夕焼け羽衣雲

DSCN2403hagoromo雲と呼んでください

ぜったい、羽衣のイメージのもとは、雲です!

312a1a319bdd16ebce8f3d6b55743792--fallen-angels-guardian-angelshagoromoはごろも

阿蘇海上空では、羽衣天女の舞踏会

DSCN2412天女の舞踏会

中島悦次さんが、世界の羽衣伝説をまとめてらっしゃる『大東亜神話』統正社、1942年 、『大東亜』、今の言葉で言えば、東アジア、その民話研究を要約したwikupediaです

『朝鮮

江原道 金剛山にまつわる伝承である[5] 。貧しくも誠実な樵が猟師に追われた1匹の獐(あるいは鹿)を憐れみ匿ったところ、返礼として、天女を妻とするために沐浴の間に衣服を隠すことを教わり、その通りにする[5] 。衣を失って飛べなくなった天女はやむをえず男の妻となり複数の子を儲けるが、やがて衣を取り戻して天に帰る。その後の展開には、日本の羽衣伝説同様、いくつかの系統がある[5]

(注記)金剛山(クムガンサン)は、太白山脈に属する朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)江原道にある。最高峰は毘盧峰で、標高1,638mである。古来朝鮮半島では、白頭山と並ぶ名山とされてきた。

374px-1939_Showa_14_Panorama_Map_of_Diamond_Mountain,_Kumgangsan,_Korea_-_Geographicus_-_DiamondMountain-showa14-1939

中国

捜神記』によれば、豫洲新喩県の男が田に6〜7人の女を見つけ、隠れて近づき、脱いでおかれていた衣を1枚隠す。男が姿を見せると女たちは鳥となって飛び去るが、衣を失った1羽は飛び立つことができない。男はそれを捕らえて妻とし、3人の娘を生ませるが、やがて女は娘から父に衣の隠し場所を聞き出させて取り戻し、娘たちを連れて去る[6] 。『玄中記』に残る姑獲鳥伝説にも同様の展開がみられる[6]

ベトナム

樵の男が人の気配のない泉で沐浴する数人の仙女を見つけ、1人の着物を米蔵の底に隠し、仙女を己の妻とする。数年は睦まじく暮らすが、息子が3歳になったある日、夫の不在時に米を売った仙女は着物を見つけ、自らの櫛を息子の襟に付けて去る。男は帰宅後に事情を知り、息子を連れて泉に向かい、息子が水に櫛を沈める。仙女は2人を認めて共に暮らすことになるが、仙女の召使の不注意により父と子は海で溺死し、仙女は召使を罰して明けの明星に変えてしまう[7] 。他説では、仙女自身が明けの明星となり、父と子は宵の明星になって、互いに捜しあっているが二度と会うことはできない、とする[7] 。』

雲の天気予報

「貧しくも誠実な樵が猟師に追われた1匹の獐(あるいは鹿)を憐れみ匿ったところ、返礼として、天女を妻とするために沐浴の間に衣服を隠すことを教わり、その通りにする」これが面白いですね。

さて、この雲で天気予報すれば、

「南西の風が、雲を押し出してきていて、今夜はすこし曇るでしょう」

というところでしょうか!

夕日差す 五十河の早苗田 丹後色

20240523_071321夕陽ヶ田

丹後の「丹」は、色の種類。黄色をおびた赤色、鉛に硫黄と硝石を加えて焼くとこの色になるのだそうです。

ちなみに「青丹よし奈良の都は咲く花の匂ふがごとく今盛りなり」、青土色は「岩緑青(いわろくしょう)」を差すとのこと。

新丹後風土記、風の中に、土のにおいに、もういちど丹後を見つける。私を見つける、、、!。

DSCN2040ふどき

あれ、それ!?

NHK新日本風土記そのキャッチコピー、

「風の中に、土のにおいに、もういちど日本を見つける。私を見つける。」

ええ、ちょっといただきました

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NHK新日本風土記、バックのBGMにほぐされてすこし間を置いてからスタートするこの語りにシビれて。

見終わってから、こんなところ、こんな人、たんごにもあるなあと重ねていたものですから。

、、、、、、、

それにしても、じつにいいですね

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シカ対策柵厳重にしての小規模の棚田営農は容易なことではないですが、それとがっぷり四つ、そこが見事です!

「風の中に、土のにおいに、もういちど丹後を見つける。私を見つける。」

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里山丹後の中でも、最高のスポット上世屋棚田は、『つなぐ棚田271』。

ひいじいちゃんが建てた家

DSCN1897ひいじいちゃんたちが建てた

じいちゃんが 育った家

DSCN1899じいちゃんたちの育った家

今は もう 動かない 古時計

DSCN1880ほどだ柿は元気だ、さるかに合戦の話をしそうな

柿の木だけが時間を刻んでいる

DSCN1892去るかの合戦

さるかに合戦の話をして聞かせんならんかと。

ちなみにこのうちは、旧田上邸とよばれています。住んでおられた方が、田上弥之祐さんだったので。昭和10年(1935年)に内山より移築、入母屋造りの笹葺き家屋で、築200年以上といいます。立命館大学経営学部プロジェクト団体丹後村おこし活動チームが「笹葺き家屋活用事業」で維持管理・修復活動を行っています。

内山ブナ林アクセス道の入り口の五十河にあります。内山ブナ林に入る時は、霧宮さんの三柱神社とこの笹葺き田上邸もマークしてください、ね。『「丹後型住宅様式」を完全な形で今に伝える農家住宅』として、極めて貴重な文化財的価値を持つといいます。が、維持管理が大ピンチということです。その笹が手に入らない。

20240519_101855森の草原化

シカに食べ漁られている、、、ここでも「森の草原化」です、

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