June 11, 2017
Soratama72のある生活
突然だが,皆さんは『宙玉』というレンズをご存知だろうか?
実は頂き物ではあるのだが私も所有している.
と,言うことで今回は実際に手に入れてから長らく使っているのにレビューを一切していなかった『宙玉』と言う一風変わったレンズの紹介をしたいと思う.個人的な話ではあるのだが,私は本業と平行して音楽をやっている事もあり,カメラはハマり過ぎてはいけない合間隙間の趣味としている.
本音を言えば,お金が続かない為だ.
それも相まってか実はカメラを本格的に導入し始めた2年ほど前に自分の中で多くの縛りを作っていた.
例えば以下の通りだ.
・NIKON Df用 NIKKOR:基本的にズームレンズを買わない
カメラとしてはメイン機なだけに実際はお友達のバンド演奏を撮ったりと,画角が選べないシーンで使う機会も多く,非常に厄介な縛りだったりする.
元々は「オールドNIKKORも選択枠になるからレンズを楽しむ趣味専用カメラ」と割り切って購入を決意したので,沢山のレンズ遺産を浮気して楽しむ事を目的としての縛りだった.
・OLYMPUS E-M5用 M.ZUIKO:追加購入はPRO/Macroモデルに限定し,単焦点は選定に入れない
こちらはStudioT'sLABでの並行使用を目的としていた動画撮影を含むカメラだったので兎に角事務的に必要な焦点距離のレンズを最低限そろえる事が目的で生まれた縛り.
・その他:上記縛りの元での他社製品レンズはOKだが,ガジェット系のレンズやアクセサリには手を出さない
コレクター癖があって実はこういうのが一番大好きだったりする厄介な人種である為,単純にキリがないのでシンプルなものだけで満足しようとの決意の表れ.
ま,カメラ初めたての時に初心者がよくわからない知識で無理やり作った縛りだったので無茶苦茶な理論だが,お金がかけられないのは今でも変わらないので律義に守っていたりする.
あれから2年の月日が流れ使い慣れた今となってはE-M5とDfの縛りは逆だったんじゃないかって思うようになっていたりするというのはここだけの話だ.
前置きが長くなってしまったが,今回紹介する『宙玉』は頂き物でなければラインナップに絶対含まれる事のないタイプのレンズだったと言うわけである.
そう言う意味合いも相まってレンズラインナップの中では"特別"な存在であり個人的には常に重いバックの片隅に入っているお気に入りのレンズなのだ.
撮れる画は限定的だが,像を写すと『やはり何事にも遊び心は重要だ』と,自分に教えてくれるレンズである.
ただ正直,使い所は非常に難しい.
見る側が画的に見えるのはあくまでも中央のビー玉部分に写った像であり,この小さな領域にグッとくる像を探すのがまず大変だからである.だが,その分良い画が撮れた時の喜びは一入である.
まるで写真を撮ると,お気に入りの物や風景がスノーボールにでもなったかのような気分になれる.
子供の頃,ドラえもんの道具の中でプラモデル製造機だとかインスタントミニチュア製造器が大のお気に入りだった私としては個人的にこの"宙玉的スノーボール"はたまらない.
ちなみに,前後してしまったがこの『宙玉』はセッティングに少しコツがいる.
特に,初心者で購入を検討される方は注意してほしいのだが実は『宙玉』は本体のみでは使えない.
いわゆる既製品レンズに合わせてカスタマイズして取り付けるガジェット系のレンズなのだ.
例えば私が初期に使っていた『宙玉』セッティングは以下の通りである.
<カメラセット>
・OLYMPUS E-M5
・M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R
※(注記)17mm付近で固定設置
<その他の必要品>
・オプション宙玉エクステンションチューブ:30mm分
・デジタル接写リング:10mm
・ステップアップリング:37-52mm & 52-72mm
その他必要品を見てもらうと分かる通り,Soratama72を汎用レンズに取り付けて焦点距離をあわせる為に,多くのオプション品が必要だ.
初心者には易しくない仕様かもしれないが,さまざまなカメラやレンズの組み合わせにも汎用的に対応出来るようにする為の致し方がない処置なのだ.
先にこういう書き方をしてしまうと自分のレンズに合う組み合わせが分からないと言われてしまうかもしれないが,そこは安心して欲しい.
親切な事に,Soratama72の特設ホームページにはさまざまなカメラに合わせたセッティング例が掲載されている.
ご自分の所有するカメラに合わせて何が必要なのかを確認すれば問題ないはずである.
ちなみに私は現在,公式サイトにも掲載されているPanasonicセッティング例の中で比較的コンパクトなセットである『LUMIX G 14mm / F2.5 II ASPH』を用いたセッティングにしている.
初期に使用していた組み合わせはE-M5を中古で購入した際にたまたまついてきたオマケレンズで初期投資を抑える為に流用しただけだった.
ただ,このズームレンズと言うのが『宙玉』には曲者で,焦点距離を固定する為にズームリングを触れないようにしての撮影を強いられる.
撮影だけの問題ならピントを合わせるようなものなのでそれほど不自由しないのだが,撮影は出来ても持ち歩く際にはズームを閉じなければならず,ここぞという時に合わせ直すのが何気に一手間なのだ.
常用するタイプのレンズではないと言うこともあり「これだ!」と思った瞬間が使い時.
しかし,焦点距離から合わせ直していると折角のシャッターチャンスを逃してしまう事も多く私の場合は結果的に一時お蔵入りしてしまったのである.
重いカメラバックの中身は少しでも余剰品を減らして軽くしておきたいもので,使わないレンズを持ち歩くなんてのは以ての外.
そこで,悩んだ挙句の結論は「『宙玉』専用」と言う名目で単焦点の検討だった.
もちろん,前述通りマイクロフォーサースマウントレンズで単焦点は縛りを破ったご法度である.
購入検討を決意した当初は折角の合法浮気(?)だし話題のLUMIX G 20mm/F1.7を使ってみたいと言う願望があったのだが,メインレンズにお金をかけるのとはわけが違うので最終的には投資価格が安く比較的コンパクトになるLUMIX G 14mm/F2.5で落ち着いたのである.尚,本当は単焦点ならNIKKORと言うわけでDf専用にする事も考えていたのだが,たまたま程度のよい中古品のLUMIX G 14mm/F2.5が見つかった事や既にE-M5用の接写リング等を持ち合わせていた事もあって縛りを優先できなかったのである.
あくまで,お財布に優しくするための縛りなので今回の場合は破ってもトータル的にはNIKKORの為に接写リング等を揃えるよりも低予算で済んだので結果オーライと言う言い訳だけをしておく.
写りは良好,何よりもコンパクト・軽量でかつ焦点リングを気にする事がなく構えられるようになった事で使用を躊躇する必要がなくなった事が一番のポイント.
ただ,OLYMPUSのレンズではないので,レンズ側でフォーカスが固定できないのが難点と言えば難点.
こればかりは慣れだと自分に言い聞かせて色々な画を撮っている.
いずれにせよ,これから『宙玉』を導入される方は単焦点でのセッティングをお勧めしたい.
ただ,欲を言えばやはり見た目がスマートじゃないのが気にはなる.
72mm径なのでそれに合う単焦点のセッティングがあるといいなとは思ってしまうと言うのは少し贅沢な話だろうか・・・と,言う事で『宙玉』のレビューと言うよりも『宙玉』にまつわる話になってしまったようにも感じるがいかがだっただろうか?
レンズレビューやコラムと言うと某口コミサイトにあるような玄人的な画質だとかうんちく等を期待する声もあるのかもしれないが,『宙玉』の楽しさや意義は普段とは視点を変えて楽しむ事にあるように感じる.
最近はカメラでもレンズでも相当に性能が上がってしまい,クイック性だとかシャッキリとしたシャープな画質等である事が基準みたいに感じている人も多いと思う.
もちろん,それは最近のAV機器事情や日本人の生活スタイル的な観点からすれば非常に重要な点ではあるわけだが,正直いろいろなサイトで酷評をされてしまうレンズやカメラ等の様子を見ると残念に感じるし,見てしまったこちらもすごく疲れる.
そういう人たちにこそ必要なのは現実的な事を追求する探究心よりも,実はちょっとした遊び心なんじゃないかと最近思うようになった.
それこそ普通に撮ってもとてもユニークに像を切り取る『宙玉』の世界観は忘れていた懐かしい温かな人の気持ちを思い出させてくれる気がするのだ.
レンジファインダー的な面倒で不安要素もいっぱいあるけど撮る事を素直に喜び,ワクワク出来る感覚に浸れるような柔らかな自分を思い出させたり見つけられる可能性を秘めている『宇宙の玉』ように私は感じる.使い始めの初期投資は決して安くはないのだが,手元にあるレンズ資産等でセッティングが出来てしまう方には是非お手に取ってみて欲しい.
現在はスマートフォンやiPhone用のガジェット宙玉もあるので,スマフォトユーザーにも是非オススメしたい!
私のように日々の生活で凝り固まった硬い頭の人なら,特に懐かしい子供の頃に感じていたような無邪気でやんちゃな気持ちを取り戻せるかもしれない.
実は頂き物ではあるのだが私も所有している.
と,言うことで今回は実際に手に入れてから長らく使っているのにレビューを一切していなかった『宙玉』と言う一風変わったレンズの紹介をしたいと思う.個人的な話ではあるのだが,私は本業と平行して音楽をやっている事もあり,カメラはハマり過ぎてはいけない合間隙間の趣味としている.
本音を言えば,お金が続かない為だ.
それも相まってか実はカメラを本格的に導入し始めた2年ほど前に自分の中で多くの縛りを作っていた.
例えば以下の通りだ.
・NIKON Df用 NIKKOR:基本的にズームレンズを買わない
カメラとしてはメイン機なだけに実際はお友達のバンド演奏を撮ったりと,画角が選べないシーンで使う機会も多く,非常に厄介な縛りだったりする.
元々は「オールドNIKKORも選択枠になるからレンズを楽しむ趣味専用カメラ」と割り切って購入を決意したので,沢山のレンズ遺産を浮気して楽しむ事を目的としての縛りだった.
・OLYMPUS E-M5用 M.ZUIKO:追加購入はPRO/Macroモデルに限定し,単焦点は選定に入れない
こちらはStudioT'sLABでの並行使用を目的としていた動画撮影を含むカメラだったので兎に角事務的に必要な焦点距離のレンズを最低限そろえる事が目的で生まれた縛り.
・その他:上記縛りの元での他社製品レンズはOKだが,ガジェット系のレンズやアクセサリには手を出さない
コレクター癖があって実はこういうのが一番大好きだったりする厄介な人種である為,単純にキリがないのでシンプルなものだけで満足しようとの決意の表れ.
ま,カメラ初めたての時に初心者がよくわからない知識で無理やり作った縛りだったので無茶苦茶な理論だが,お金がかけられないのは今でも変わらないので律義に守っていたりする.
あれから2年の月日が流れ使い慣れた今となってはE-M5とDfの縛りは逆だったんじゃないかって思うようになっていたりするというのはここだけの話だ.
前置きが長くなってしまったが,今回紹介する『宙玉』は頂き物でなければラインナップに絶対含まれる事のないタイプのレンズだったと言うわけである.
そう言う意味合いも相まってレンズラインナップの中では"特別"な存在であり個人的には常に重いバックの片隅に入っているお気に入りのレンズなのだ.
撮れる画は限定的だが,像を写すと『やはり何事にも遊び心は重要だ』と,自分に教えてくれるレンズである.
ただ正直,使い所は非常に難しい.
見る側が画的に見えるのはあくまでも中央のビー玉部分に写った像であり,この小さな領域にグッとくる像を探すのがまず大変だからである.だが,その分良い画が撮れた時の喜びは一入である.
まるで写真を撮ると,お気に入りの物や風景がスノーボールにでもなったかのような気分になれる.
子供の頃,ドラえもんの道具の中でプラモデル製造機だとかインスタントミニチュア製造器が大のお気に入りだった私としては個人的にこの"宙玉的スノーボール"はたまらない.
ちなみに,前後してしまったがこの『宙玉』はセッティングに少しコツがいる.
特に,初心者で購入を検討される方は注意してほしいのだが実は『宙玉』は本体のみでは使えない.
いわゆる既製品レンズに合わせてカスタマイズして取り付けるガジェット系のレンズなのだ.
例えば私が初期に使っていた『宙玉』セッティングは以下の通りである.
<カメラセット>
・OLYMPUS E-M5
・M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R
※(注記)17mm付近で固定設置
<その他の必要品>
・オプション宙玉エクステンションチューブ:30mm分
・デジタル接写リング:10mm
・ステップアップリング:37-52mm & 52-72mm
その他必要品を見てもらうと分かる通り,Soratama72を汎用レンズに取り付けて焦点距離をあわせる為に,多くのオプション品が必要だ.
初心者には易しくない仕様かもしれないが,さまざまなカメラやレンズの組み合わせにも汎用的に対応出来るようにする為の致し方がない処置なのだ.
先にこういう書き方をしてしまうと自分のレンズに合う組み合わせが分からないと言われてしまうかもしれないが,そこは安心して欲しい.
親切な事に,Soratama72の特設ホームページにはさまざまなカメラに合わせたセッティング例が掲載されている.
ご自分の所有するカメラに合わせて何が必要なのかを確認すれば問題ないはずである.
ちなみに私は現在,公式サイトにも掲載されているPanasonicセッティング例の中で比較的コンパクトなセットである『LUMIX G 14mm / F2.5 II ASPH』を用いたセッティングにしている.
初期に使用していた組み合わせはE-M5を中古で購入した際にたまたまついてきたオマケレンズで初期投資を抑える為に流用しただけだった.
ただ,このズームレンズと言うのが『宙玉』には曲者で,焦点距離を固定する為にズームリングを触れないようにしての撮影を強いられる.
撮影だけの問題ならピントを合わせるようなものなのでそれほど不自由しないのだが,撮影は出来ても持ち歩く際にはズームを閉じなければならず,ここぞという時に合わせ直すのが何気に一手間なのだ.
常用するタイプのレンズではないと言うこともあり「これだ!」と思った瞬間が使い時.
しかし,焦点距離から合わせ直していると折角のシャッターチャンスを逃してしまう事も多く私の場合は結果的に一時お蔵入りしてしまったのである.
重いカメラバックの中身は少しでも余剰品を減らして軽くしておきたいもので,使わないレンズを持ち歩くなんてのは以ての外.
そこで,悩んだ挙句の結論は「『宙玉』専用」と言う名目で単焦点の検討だった.
もちろん,前述通りマイクロフォーサースマウントレンズで単焦点は縛りを破ったご法度である.
購入検討を決意した当初は折角の合法浮気(?)だし話題のLUMIX G 20mm/F1.7を使ってみたいと言う願望があったのだが,メインレンズにお金をかけるのとはわけが違うので最終的には投資価格が安く比較的コンパクトになるLUMIX G 14mm/F2.5で落ち着いたのである.尚,本当は単焦点ならNIKKORと言うわけでDf専用にする事も考えていたのだが,たまたま程度のよい中古品のLUMIX G 14mm/F2.5が見つかった事や既にE-M5用の接写リング等を持ち合わせていた事もあって縛りを優先できなかったのである.
あくまで,お財布に優しくするための縛りなので今回の場合は破ってもトータル的にはNIKKORの為に接写リング等を揃えるよりも低予算で済んだので結果オーライと言う言い訳だけをしておく.
写りは良好,何よりもコンパクト・軽量でかつ焦点リングを気にする事がなく構えられるようになった事で使用を躊躇する必要がなくなった事が一番のポイント.
ただ,OLYMPUSのレンズではないので,レンズ側でフォーカスが固定できないのが難点と言えば難点.
こればかりは慣れだと自分に言い聞かせて色々な画を撮っている.
いずれにせよ,これから『宙玉』を導入される方は単焦点でのセッティングをお勧めしたい.
ただ,欲を言えばやはり見た目がスマートじゃないのが気にはなる.
72mm径なのでそれに合う単焦点のセッティングがあるといいなとは思ってしまうと言うのは少し贅沢な話だろうか・・・と,言う事で『宙玉』のレビューと言うよりも『宙玉』にまつわる話になってしまったようにも感じるがいかがだっただろうか?
レンズレビューやコラムと言うと某口コミサイトにあるような玄人的な画質だとかうんちく等を期待する声もあるのかもしれないが,『宙玉』の楽しさや意義は普段とは視点を変えて楽しむ事にあるように感じる.
最近はカメラでもレンズでも相当に性能が上がってしまい,クイック性だとかシャッキリとしたシャープな画質等である事が基準みたいに感じている人も多いと思う.
もちろん,それは最近のAV機器事情や日本人の生活スタイル的な観点からすれば非常に重要な点ではあるわけだが,正直いろいろなサイトで酷評をされてしまうレンズやカメラ等の様子を見ると残念に感じるし,見てしまったこちらもすごく疲れる.
そういう人たちにこそ必要なのは現実的な事を追求する探究心よりも,実はちょっとした遊び心なんじゃないかと最近思うようになった.
それこそ普通に撮ってもとてもユニークに像を切り取る『宙玉』の世界観は忘れていた懐かしい温かな人の気持ちを思い出させてくれる気がするのだ.
レンジファインダー的な面倒で不安要素もいっぱいあるけど撮る事を素直に喜び,ワクワク出来る感覚に浸れるような柔らかな自分を思い出させたり見つけられる可能性を秘めている『宇宙の玉』ように私は感じる.使い始めの初期投資は決して安くはないのだが,手元にあるレンズ資産等でセッティングが出来てしまう方には是非お手に取ってみて欲しい.
現在はスマートフォンやiPhone用のガジェット宙玉もあるので,スマフォトユーザーにも是非オススメしたい!
私のように日々の生活で凝り固まった硬い頭の人なら,特に懐かしい子供の頃に感じていたような無邪気でやんちゃな気持ちを取り戻せるかもしれない.
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