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March 2016

March 30, 2016

SONY PS-HX500 いわゆるレコードに特化したオーディオインターフェース一体型のプレイヤーでUSB一つで専用アプリ(Win,Mac両対応)を使ってPCへ録音保存が可能なモデルである.
プレイヤー一体型としては同社製PS-LX300USBが記憶に新しい.
44.1kHzまたは48kHzのサンプリングで16bitリニアPCMにて保存が可能なのでCD/DVD音質程度での保存が出来る等,iPhoneやカーステレオでの視聴がメインでかつレコードプレイヤーから購入を検討しているユーザー層には値段もそこそこで魅力的だったと思うが今回紹介するPS-HX500のポイントはハイレゾリューションサウンド対応した事だ.
付属のアプリケーション経由で5.6MHz DSD形式か192kHz/24bitリニアPCMのどちらかで保存が出来る模様だ.

AudioI/Fを買ってレコードプレーヤーを接続して,専用の波形編集ソフトで録音と言った面倒さが無いのでレコードを豊富に持っている層のユーザーには特に魅力的な商品だと思われる.

尚,価格はSONYストアで税込約6万とやや高めではある.


ご存じの通り,ハイレゾにこだわらなければレコードをmp3やwav形式で録音保存可能な専用ハードウェアは様々なメーカーから販売されている.
一例を上げればサンワサプライ社からも400-MEDI012が販売されているほど,最近では普及しているわけだが,やはり今回のポイントはハイレゾ対応と言う部分と言える.市場では一般ニーズでの普及が今一つのハイレゾ.
一番の理由はやはり普及メディアや再生環境の問題である.
確かに,ここ最近はレコーディング現場でも96kHz24bit以上での収録は一般的に普及しておりPA現場に至っても内部処理が48kHz以上の仕様が当たり前になってきているわけだが,残念ながら家庭用機器でのハイレゾ普及率はそれほど高くはない.

皆さんが普段一番音楽を聴いているであろうスマフォ等でもファイルの転送が出来てもハイレゾソースの再現には専用のアプリケーションやハードウェアが必要になる等,手軽さに欠ける.

それが逆にハイレゾと言う世界観に付加価値としての魅力を見出しているとも取れなくはないわけだが,一般ユーザーにはその魅力が果たして伝わるのだろうかと言う疑問すらある.


そこで,SONYが打ち出した今回の手法は非常に意義があると感じた.
市場に普及していないハイレゾを自分の持っているレコードと言う遺産を使用させてユーザー自らが自分だけのデータバンクを作る事でアナログレコード愛好家にハイレゾリューションと言う言葉とその存在意義を認識してもらういい機会を作ってくれるのではないかと思うのだ.


理論的には44.1kHzと言うサンプリング周波数は決して低度な技術ではないし,20〜20kHzと言う一般的に人間が認識できるとされている可聴範囲以上を補う事を考慮したら48kHzでも十分ではあるはずなのだ.

また,ビットレートに至ってもダイナミックレンジの高い最近のオーディオでは極端な差は出にくいし,通勤や車内等でBGMとして聴く音楽と言う身近な視聴環境を考えれば特別16bitの再現度が低いとは言えないだろう.

それを証明したのがmp3等の圧縮形式ファイルの普及であり,現在はサンプルビット数こそ高くはなっているものの未だに根強く配信等で使われている.

それでも,ハイレゾを普及させるためにはやはり音楽を視聴する楽しさに魅力を感じる人々へ認知してもらう事が大前提と言えるだろう.

レコードと言う媒体は,そのものが物理的に大きくポータブルに視聴するものではないわけで,レコードを愛好する人々の中にはまだまだステレオオーディオシステムへの憧れ等を持ち続けている人々は多いはずである.

プレイヤーと言う枠ではあるものの6万円台と言う少し高いかなと言う設定価格も,逆に言えば手が出ない程高くはないと思わせる魔力のようなモノが感じられる.

久しぶりに国産メーカーの本気を見た気がした.尚,参考までに各種メディアでの普及している仕様は以下の通りだ
・CD:44.1kHz/16bit
・DVD:48kHz/16bit(注記)規格上は96kHz24bit(ハイレゾ)の収録も可能
・BD:96kHz/24bit(注記)規格上は192kHz/24bitまで対応
DVDも旧規格と思うべからず,実はハイレゾ対応の情報でオーディオデータを保持できるのである.
ハイレゾも,決してメディアに阻まれたオーバースペックな仕様と言うわけではないのがお分かり頂けると思う.近年の米国を中心に最沸しているレコード回帰は一時的なブームではないかと感じられる訳だが,これを期に腰を据えて視聴する音楽を楽しむと言うオーディオ愛好心が日本の市場にも戻ってくれたらと刹那に思う.
そして,これを切っ掛けに手軽なハイレゾ環境を実現すべく低価格帯の対応ミニコンポ等の普及やDSDの敷居下げにつながれば幸いだ.

March 03, 2016

突然ですが,PCでI2Cを制御できる機器を探しています.

<目的>
とある電子楽器のコントローラ部分をMIDI化してスタンドアローン動作させようと考えています.
それに伴い内部解析をしたところI2C通信でしたので専用のI2C-MIDI変換器をPICマイコンで設計しようと仕様作成を始めました.
しかし,該当機器内のコントロールICが自社開発品で仕様が全く分からず,通信状態はさておいてもスタンドアローンでの動作状態にすら持ち込めていません.
そこで,パワーオン時に解析したデータパケットの中からネゴシエーションに関係すると考えられる羅列を送って立ち上がるかの検証をしようかと考えています.


<把握内容>
・内部回路は5V動作
・400kbit/sのFast mode動作
・該当機器(コントローラ)が動作状態(マスタ)にある時は必ず同アドレス宛(恐らく本体CPU)に送信している
・電源起動時に該当機器(コントローラ)が必ず叩くアドレス以外のアドレス(約5種類)への通信もある
・その他,通信内容など一部解析は出来ている(注記)本件に関係ないので詳細割愛

最初はI2CのラインがHiアクティブになれば勝手にマスターとして起動してくれるのかと思っていたのですが,電源を与えても全く動き出さないので推測ですが電源挿入時に本体側CPUから"お前の現状を教えろ"的なメッセージが送られてきて,それをきっかけにコントローラ側がマスターになり動作状態になるのではないかと考えています.


<求める機材>
・Fast mode動作に対応
・5V動作に対応
・マスター/スレーブ両対応
・PCアプリケーションで通信可能

該当のデータをまずは送信をしてみないと判らないので,兎に角まずはマスターモードとしてデータが送れる事,そして願わくばスレーブとしてコントローラからのメッセージを受け取りたいです(最悪は無くてもロジアナで確認できますが,通信衝突が起きて変な動きをされると解析にならないのでマルチマスタ対応を希望)

マスターオンリーとか,PCアプリレスはたくさんあるのですが,なかなか上記をカバーできるハードウェアが見つかりませんでした.

PICを使っての自作も考えましたが工数が全然ない状態でお手伝いさんもいるわけではないので難しいです.リンクのハードウェアで望みが叶う事は判っていますが,もしより安価で確認可能な物があれば是非,教えていただきたいです.
よろしくお願いしますm(_ _)m



traq

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