[フレーム]
新聞購読とバックナンバーの申込み

岡崎真氏 「オーバーターン」でも加点される鍵山のジャンプの質

[ 2022年2月7日 05:30 ]

北京冬季五輪第3日・フィギュアスケート団体 ( 2022年2月6日 首都体育館 )

男子フリーの演技をする鍵山(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

【フィギュア斬る・岡崎真】初出場の五輪、初めての出番、団体戦の命運を握るという緊張感の中で、鍵山の演技は素晴らしかった。昨季はシーズン前半の東日本選手権でミスを連発してV逸しながら、世界選手権は日本人最高の銀メダル。目標とする大会に合わせるピーキング能力は秀逸だと感じている。

この日、最も感心したのは4回転ループだ。実は、着氷後も氷上で回転してしまう「オーバーターン」のミスがあり、ルール上はGOE(出来栄え評価)で減点される。だが、9人の審判のうちGOEマイナスとしたのは2人だけで、他の審判は減点より加点の方が大きいと評価した。これはジャンプ本来の質が非常に高いという証明で、個人戦の表彰台争いに堂々と名乗りを上げたといえる。

同じく初五輪初演技の樋口は、手堅い演技で日本の団体戦メダルを確実な域に押し上げたと思う。アクセルジャンプはダブルとしたが、トリプルであってもワリエワとの順位付けは変わらなかっただろう。ほぼ同じ構成となった他の選手にはきっちり差をつけ、2位となったのは立派。個人戦では心置きなくトリプルアクセルを跳び、ロシア勢の牙城に挑んでほしい。(ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

続きを表示

スポーツの2022年2月7日のニュース

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /