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レジェンド葛西が愛弟子・陵侑を祝福「涙全部出た。伝説に残る北京の金メダル」

[ 2022年2月7日 05:30 ]

北京五輪第3日 ノルディックスキー・ジャンプ 男子ノーマルヒル決勝 ( 2022年2月6日 国家ジャンプセンター )

葛西紀明(左)と小林陵侑
Photo By スポニチ

ノルディックスキー・ジャンプ男子で冬季五輪史上最多の8度出場を誇る葛西紀明(49=土屋ホーム)が愛弟子に祝福のメッセージを寄せた。小林陵侑を高校生のころから知るレジェンドは、初めて見た時に将来伸びると確信。その通り、駆け上がった金メダリストへの思いをつづった。

陵侑、金メダルおめでとう!たまっている涙が全部出た。めちゃくちゃうれしい。目の前で愛弟子が金を獲れるなんて本当に幸せ。伝説に残る北京の金メダルだと思う。

振り返ると、陵侑との思い出は数え切れないほどありますが、17年夏のスロベニア・プラニツァの合宿の事は、今でもはっきりと覚えています。16〜17年シーズンのW杯でゼロポイントに終わり、「ヘイ!ノーポイント」ってハッパをかけていた時のこと。突然、陵侑が今までに見たことのない真剣な表情で「めちゃくちゃ悔しいです」と言ってきた。その合宿でジャンプを飛ぶ前に「じゃ教えてやるか。強くなりたいか?」って言ったら「強くなりたいです」と。そんな陵侑を見たのは、その時のたった一度きりです。大きな挫折を経験したからこそ、素直に僕の言うことを聞いたのだと思います。教えたのはスリップをしない飛び方だけ。あの時はコーチの言うことを聞かずにまずは俺が言ったことだけをやれ!と指導しました。助走姿勢から踏み切るまで、膝から下を1ミリも動かすなと教えました。陵侑は、それだけをかたくなにやっていた。だからこそ習得できた。もうスリップをしなくなったら、誰からアドバイスをもらってもいい。陵侑が飛躍的に成長する上で、そこが一番大きかった。陵侑自身もノルウェーのタンデのジャンプが好きでタンデのまねをしたり、努力を重ねて、理想のジャンプが出来上がったと思います。

出会った時には、この選手は絶対に伸びるという直感はありました。体は肩幅が広く、めちゃめちゃぺったんこ。ジャンプ選手の理想の体つきで筋肉の付き方も最高でした。

今は心の底から祝福しているけど、どこかに負けないぞ、という気持ちもある。自分の調子が戻った時に陵侑と戦いたい。楽しみです。(土屋ホームスキー部選手兼監督)

▼笠谷幸生さん(72年札幌冬季五輪70メートル級=現ノーマルヒル=金メダリスト) ただただ、おめでとうだ。万歳、万歳。格好良かった。(自分の勝利から)ちょうど50年か。そりゃいいね。不思議だな。彼の実力だ。よくやった。特に1回目は一番いいジャンプをしたんじゃないか。追い風であそこまで飛ぶ技術を持っている。大したものだ。次は(日本勢初の個人種目2冠が懸かる)ラージヒルで勝ってもらいたい。同じような穏やかな風だったら、チャンスはあるよ。

▼原田雅彦日本選手団総監督(98年長野五輪団体金メダリスト)(ジャンプの日本勢では)長野五輪以来の金メダル。新しい歴史の始まりだと思う。我々は長野を超える歴史を早くつくってもらいたかった。本当にうれしい。素晴らしい勝利だった。

▼宮平秀治ヘッドコーチ 1本目はパーフェクト。ここ(中国)に来て一番いい出来だった。2本目は条件も厳しかった中でうまく飛べたと思う。

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