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中井孝治氏 日本人選手3人メダル獲得へ多様性出せるセクション2&5が鍵 スノボSS女子予選

[ 2022年2月5日 05:30 ]

スロープスタイルの会場(共同)
Photo By 共同

【中井孝治氏コース解説】スノーボードは5日のスロープスタイル(SS)女子予選から競技がスタートする。五輪では3度目の実施となるSSだが、今回も複雑で高難度のコースが設定された。プロスノーボーダーの中井孝治氏(37)がコース概要を詳しく解説。メダル獲得の鍵を握るセクションや、その可能性を探る。

6つのセクションで構成される今回のコース。全体的にスタンダードなコースといえるが、多様性を出せるセクション2と5が勝敗を分けるとみている。

2は進行方向と平行する切り妻(山形の形状)の建物がある中国色の出たセクション。屋根の上に乗れるし、横から飛び乗ることも可能だ。5はローラー・トゥ・ナックルと呼ばれるこんもりした形状の台を中心に、両サイドにジャンプ台とクオーターパイプ(円筒を4分の1にした形状)が付く。いろいろな選択肢が考えられるだけに、見せ場となる。

4年前の平昌五輪を制した男子のジェラード(米国)は、ジャンプ台からクオーターに着地するという独創性が高得点につながった。採点は5つの要素からなるが、セクション2と5は多様性と発展性の稼ぎどころ。一方で最後の6はシンプルなジャンプ台で、ジャッジは一番の大技を求める。5で独創性を出しつつ、6に向けてしっかりスピードに乗ることも重要で、作戦も鍵になってくる。

SSはかつては外国人有利とも言われたが、近年は日本人選手の活躍も目立つ。特に村瀬心椛(ここも、17=ムラサキスポーツ)は、ここまでいい調整ができている。特長はジャンプの抜けでミスしても、空中で修正できること。先月の冬季XゲームのSSは4位だったが、エアは持ち技の1260(3回転半)を出さず、ナイン(2回転半)に抑えた。岩渕、鬼塚を含め、自分の決めたい技を決められれば、メダルに手が届くと思う。(スノーボード・ハーフパイプ五輪2大会連続代表、プロスノーボーダー)

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