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男子モーグル・原大智 競輪とモーグルの"二刀流"を振り返って涙「また戻って来れるなんて...」

[ 2022年2月5日 22:05 ]

北京冬季五輪第2日・男子モーグル決勝 ( 2022年2月5日 雲頂スノーパーク )

原大智(ロイター)

フリースタイルスキーの男子モーグル決勝で2大会連続メダル獲得を狙った原大智(24=日本スキー場開発ク)は決勝2回目で7位に終わり、上位6人に残れず決勝3回目へ進めなかった。北京五輪を最後にモーグルから引退を決めていた中で競輪との"二刀流"の集大成だったがメダルを逃した。

3日に行われた予選1回目では25・23秒でフィニッシュ。スピード14・73点、ターン47・3点、エア14・08点の計76・11点で決勝進出。20人で行われた決勝1回目は安定した滑り、エアを披露し24・27秒でフィニッシュ。スピード16・00点、ターン47・6点、エア14・99点の計78・59点で準決勝といえる決勝2回目に進出した。しかし決勝2回目はスピード15・82点、ターン46・8点、エア14・20点の計76・82点の7位と得点を伸ばせず決勝戦となる決勝3回目に進める上位6人に入れなかった。

原は「自分的にはベストランしたと思っていてスコアを楽しみにしてたんですけど、自分の実力が伴っていなかったのかなって感じですね」と振り返った。さらに「最高のオリンピックです。オリンピックはお祭りなので楽しまないと損なので凄く楽しくやれたと思います。そして競輪関係者、スキー関係者などサポートしてくれた方々、僕のわがままを聞いてくれて、支えてくれて、見守ってくれて感謝しかないです。ありがとうございました」と支えた人々に感謝した。

18年平昌五輪で銅メダルを獲得した原。W杯で表彰台の経験がない伏兵が日本男子初の五輪メダルを持ち帰り、19年2月の世界選手権でも3位に入った。更なる活躍が期待される中で5月にモーグルを休養して日本競輪選手養成所に入所。20年5月にプロデビューを果たした。8月16日のいわき平でデビュー初勝利を飾り、その後12月30日に西武園でデビュー初優勝を果たした。競輪は五輪のケイリンとの掛け持ちさえも難しく、何人もの一流選手が苦戦を強いられている。原は競輪に8割、モーグルに2割の練習時間を割き、競輪の合間にウオータージャンプ施設で苦手なエア(空中技)に取り組むなど競輪とモーグルの"二刀流"を両立させてきた。21年8月に「北京オリンピックに出場してメダルを取って二刀流が成功する。北京オリンピックが終わったら、競輪一本に絞っていきたい」と今大会を最後にモーグル選手として引退することを表明していた。

この4年間を振り返り「ひと言では表せないです。また戻って来れるなんて...感謝しかないです」と涙を流しながら語った。

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