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女子アイスホッケー"未来"のために決勝Tでも勝利を!

[ 2022年2月9日 05:30 ]

北京五輪第5日 女子アイスホッケー1次リーグB組 日本3―2チェコ ( 2022年2月8日 )

ペナルティーショット戦の末にチェコに勝利し、喜ぶスマイルジャパンの選手たち(AP)
Photo By AP

【藤山健二 五輪愛】ちょうど24年前の2月8日、長野五輪で目撃したあの光景は忘れない。アイスホッケー女子の予選リーグ初戦で、日本はカナダに0―13で惨敗した。シュート数は3―64。こてんぱんにやられながらも選手たちは悪びれずに「10失点なら合格だと思っていた」と話した。スマイルジャパンの歴史はこの屈辱の大敗から始まった。

現在、国内のアイスホッケー女子の競技人口は2500〜3000人と言われる。果たして多いのか少ないのか微妙なところだが、強豪のカナダや米国の10万人は別格として、その他の国との比較では決して極端に少ないわけではない。

女子は男子のようなボディーチェックが禁止されているとはいえ、防具の重さは10キロ。ゴールの前で立ちふさがるGKに至っては20キロもの防具を身につけて硬いパックを体で防がなくてはならない。常に全力で滑るので氷上にいられるのは1分が限度。とても生半可な気持ちでできるようなスポーツではないし、そもそも練習のできるリンクが少ない。それを考えれば2500人という競技人口はむしろ多いと言ってもいいのかもしれない。

マイナー競技の場合、人気と五輪には密接な関係がある。72年の札幌五輪で人気に火がついた男子のアイスホッケーは70年代には全国的な人気を誇り、日本リーグでも1万人の観客を集めていた。それがバブル崩壊とともに人気、実力とも下降線をたどり、ついには長野を最後に五輪にも出られなくなった。

これから女子がさらに上を目指していくためには、もっと競技人口を増やす必要がある。そのためには五輪での活躍が欠かせない。予選リーグの戦いは素晴らしかった。でも、これで終わりではない。決勝トーナメントでも勝利を。アイスホッケーの未来を懸けた戦いはまだまだ続く。(特別編集委員)

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