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外から見る日本、見られる日本人

バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。

セブン&アイを人間の体に例えると胴体がコンビニ事業、そして両腕が百貨店事業とスーパーマーケット事業とみると非常にわかりやすいと思います。昨日の同社の株主総会で株主提案の井阪隆一社長ら5名の退任要求が通るかどうかが大きく報道されました。この会社の経営は最高益を積み重ねるにもかかわらず、混迷の深さを物語っているとも言えます。それは両腕の百貨店とスーパーマーケットが胴体から離れ、わきが甘くなり、そこを外部の多くの人が突つくことで両腕と胴体が更にバランスしない状況にあるからです。

いったい何がこれほど面倒な事態を引き起こしているのでしょうか?

セブン&アイについては目先の問題と根底の問題の2面から取り上げる必要があります。

目先の問題は百貨店売却とイトーヨーカドーの経営不振の件です。この2つの問題は共に現経営陣に責任がある、これは明白です。つまりコンビニ事業は出来るけれど事業売却や他の事業の経営は不得手だということを世間にこれほど見せつけた恥はないと思うのです。本質的に経営手腕の問題であります。

西武とそごうの百貨店の売却に関してはフォートレスとの協議が止まっています。止まった理由はフォートレスの後ろにヨドバシカメラがついており、そのために様々な問題解決が前提になっているからです。問題は仮にフォートレスがヨドバシを切る場合、同社がヨドバシに巨額の違約金を払う仕組みが織り込まれているはずで、フォートレスはヨドバシをこの売買で組み込まない訳には行かないのです。

つまり、立ち往生して困っているのはフォートレスなのです。しかもそのフォートレスの親会社はソフトバンクGから中東の会社に代わり、経営方針を含め、行方が分からない状況です。一方でセブン側は交渉遅れは最重要問題ではないはずです。むしろ、コロナ明けで消費が戻っており、百貨店事業は大きく改善している最中であり、次の四半期決算では思った以上に良い百貨店事業の数字が出てくるものと思われます。ただこれはたまたまであって、経営手腕としては評価できないわけです。

ではイトーヨーカドーの件です。井坂社長の説明、ヨーカドーのノウハウがセブンの食材部門に生かされており、イトーヨーカドーとセブンは一体であるというのは苦し紛れというか、表面繕いの理由でしかありません。スーパーマーケット事業は国内で大小乱立、大乱戦が続く中、大が小を飲み込みつつあるのが業界絵図です。ところがヨーカードーは完全に出遅れ、その競争力は喪失しつつある、これが現状です。

本質的にはセブン&アイは誰のものか、でしかないと考えています。セブン&アイ社の主要株主は信託口を除けば伊藤家が約10%を所有する最大株主です。その伊藤家にとりイトーヨーカドーは祖業です。それを誰が守るのか、その契りが伊藤家と井坂社長との間にあるとみています。つまり、「自分が社長である限り、ヨーカドーは守ります」と。

鈴木敏文氏がセブンのホールディングス会長だった際、井坂氏はコンビニ事業の社長を長年やっていました。が、鈴木氏は「経営に改革がない」と唐突に井坂氏排除の人事案を出すものの、伊藤雅俊名誉会長がNOを突き付けました。鈴木氏はこれが決め手で辞職します。

伊藤氏と鈴木氏の関係は書籍等を読む限り両名はほぼ水と油の関係だったのですが、伊藤氏が粘り強く我慢をした、それが私のみた関係でした。ですが、伊藤氏はどこまで鈴木氏を一人間として評価したか、これは分からずじまいでした。伊藤氏はその点、井坂氏とは一定の良好な関係を築いていたとみています。故に人事案で「拒否権」を発動したのではないでしょうか?少なくとも現時点では伊藤家にとって井坂氏しか頼る人がいない、という構図にみえます。

とすれば井坂氏が外資の圧力に屈し、イトーヨーカドーを売却しましょう、という話は逆立ちしても起こりえないことになりやしないでしょうか?もっと勘繰れば、百貨店事業の売却が完了すれば次はスーパーマーケット事業だとマスコミや評論家は騒ぐだろう、だったらここは引き伸ばし作戦をして時間を稼いだ方がよい、という戦略にも取れます。

私の上記のシナリオの真偽のほどを確認する術はありません。が、ありうる話だし、仮にそうだとすればセブンほどの企業はこれほど内向き経営だということ、あるいは第2の経営の柱を立てることすらできない一本足経営に傾注せざるを得ない点において経営者としての評点はやっぱり昨日の株主総会での支持率、76.36%でしかないということです。つまり成績でいうとC評点です。

創業家の祖業であるスーパーマーケット事業がサイドラインに追いやられ、コンビニをメインラインに押し出した鈴木氏、そしてその恩恵にあずかった伊藤氏、更には伊藤氏亡き後の大株主創業家としての意向という複雑な関係は「日本的創業家問題」という表現で終わらせて良いのか悩ましいところであります。

セブンは世界に打って出られる素養がある企業なのに頑強な胴体に対して両腕に振り回される経営陣という実に奇妙な構図がまだしばらく続くということでしょうか。

では今日はこのぐらいで

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また明日お会いしましょう。

コメント一覧 (20)

    • 1. T.Uehara
    • 2023年05月26日 11:15
    • 5 今日のブログの内容は、非常に日本的な面をご指摘されていると思います。

      私自身、こうなんじゃないか?あ〜ではないか?と色々と思いを巡らせることが出来ました。その思いのどれもが、日本的な感情をベースにした内容でした。

      合理的に考えれば、ひろさんがご指摘された通りだと思います。それでも、うまく調整できない。というところが日本的だな〜と感じました。

      日本の場合、大手企業ですら感情をベースにしているのかもと思える示唆に富んだ内容でした。

      また、明日のブログを楽しみにしております。
    • 2. 専業主夫5年目
    • 2023年05月26日 12:21
    • 5 本日のお題は日本の流通大手の経営事情についてですが・・一言だけ、海外在住のヒロさんは日本国内の会社事情について、よく調べ精通されているなあと感心しました。

      当方は、昨日セブンで買った照り焼きチキン卵サンドは300円と高かったけど、食べてみたら旨かったなあ〜というような関心くらいしか持ち合わせていませんので。トホホ・・
    • 3. ゆうこ
    • 2023年05月26日 12:40
    • 過去の遺物と思われていたウォルマートが復活したのはオムニチャンネルを取り入れて、アマゾンのeコマースに勝ったから・・・って何処かで読んだこと有ります。
      デパートも大型スーパーも勝ち残る道は亡いわけではないと思います。

      デパートはより金持に特化してハイブランドの世界へ(ハイブランドの下取りの大黒屋都かその手の店も大繁盛してます)ポイントは接客。美男美女を取り揃えましょ。って冗談。同じもの買っても爰地の良い接客係で買うと幸せな気分に成ります。

      トーヨーカドーの様な大型スーパーは更に店を絞るしかないかも?
      郊外型は其れなりに成功するとは思うけど、いまの時代SDGSは先ず頭にいれての店造りは大切。ユニクロなんか作る→売る→お直し→捨てる(店舗の籠へ)→加工再生又は寄附する。これを繰り返してます。

      スーパーのSDGSは食品、衣服・靴(男女成人子供幼児)、薬品、等ですけど、特に着るものはひきとったらポイントつけて、そのポイントでショクリョウヒンガ買えるとか
    • 4. ゆうこ
    • 2023年05月26日 12:44
    • ありゃ飛びました。

      pointで食料品が買えるとか?又はIYカードにポイントを貯めておいて後で使えるとか。
      更に知恵を絞って皆があ〜ぁと思うような事屋って欲しいものです。
    • 5. ゆうこ
    • 2023年05月26日 13:42
    • 出来ないことを(脇が甘い?)を色々考えても良いアイディアは生まれてこないから、外注しか無いのでは?出来る人に考えてもらう又は出来る人にヤッてもらう。

      オムニ7を鈴木敏文さんやりかけたまま退職してしまったし。でもそれはセブンイレブンの話だし。デパートと大型スーパーは又別の話だし。
    • 6. 夢見る親父
    • 2023年05月26日 14:21
    • >創業家の祖業であるスーパーマーケット事業がサイドラインに追いやられ、コンビニをメインラインに押し出した鈴木氏、そしてその恩恵にあずかった伊藤氏、更には伊藤氏亡き後の大株主創業家としての意向という複雑な関係は「日本的創業家問題」という表現で終わらせて良いのか悩ましいところであります。

      私がニューヨークに住んでいた時、年上ですが同じ仲間の1人が・・ダイエーとイトーヨーカドー、ジャスコ(イオン・グループ)・・今後の日本のフランチャイズ・マーケットの未来を夢のように語っていました。
      今で言えば・・「EVの未来を語る しろまるしろまるさんのように・・」
      そして今は・・・・その時は50年以上前の話です。 今は昔・・・今昔物語ですね。

      私は常々「市場原理」を述べてます。これは民間の利害がぶつかり合い、その接点で最適化が図られる論理です。
      近江商人の心得である「売り手よし、買い手よし、世間よし」で丸く収まるわけです。

      特に現代社会は「競争原理が複雑に交差してます、1人の権力者や国家の思惑でコントロールできる社会ではありません」
      こんなことは「常識」です。 個人の優秀な経営者でさえ・・その旗振りは難しいです。
      なぜ、難しいか?・・・「自然環境の変化、流行や概念の変化、不測の事態・・」が読めないからです。
      言わば、「洪水や地震、自然災害が読めないとの同じです」 準備はできても、災害、事件はつきものです。

      昔は「日の出の勢いのダイエー 中内功の名」は轟いてました」 個人的には立派な方だと思います。
      「栄枯盛衰、盛者必衰」・・・悲しいかな 諸行無常なんでしょうが・・それでも頑張るしかないでしょう。
      ダイエーとイトーヨーカドー、ジャスコ(イオン・グループ)・・ 日本だけではありません。
    • 7. 夢見る親父
    • 2023年05月26日 14:42
    • >両わきの甘さをどう埋める、セブン&アイ

      両わきの甘さ・・はセブン&アイだけではないです。 一番大きな国さえ危機に陥ります。
      いまのロシア、中国がそれです・・ ロシアは置いておいて・・・・

      中国ですが・・不動産バブルの崩壊・・これは無謀ではありましたが・・これが中国のGDPを支えていたわけです。
      GDPの30%と言われてましたが・・それが地方政府の財源であり、それが完全に崩壊してます。
      地方政府と多くの都市は莫大な不良債権を抱えているわけです。 これを中央政府は無視か? 放っておくのか?

      一帯一路の海外投資、AIIBは成功しているのか? 資金回収ができているのか? No
      今後、世界とは仲良くやっていけるのか? No
      国内の民間ビジネスをことごとく潰してきました。アリババ然り、その他のIT産業・・・教育産業然りです。
      そして「高速鉄道の巨大な負債」・・赤字を積み上げるだけ・・開発の拡張は停止しているようですが・・
      若者の失業率は20%(実際は25%以上でしょう)

      取り上げれば、際限がないほどですが・・プラス面がまったく見えないのです。これが今の中国です。



    • 8. 夢見る親父
    • 2023年05月26日 14:55
    • 数日前から「アメリカの消えゆく地方の街」この動画を見ながら・・産業の移り変わりを見てました。

      以前にも書きましたが「Rust Belt」そして「アメリカの中西部、、ミシシッピー河岸地域」
      一時は鉄鋼など、重工業の中心地であった五大湖周辺・・そして広大な農業地帯・・アメリカを支えてきた産業が消えようとしてます。
      どうして〜? 産業の競争力を失ったからです。賃金が高騰すれば、生産地が移転を繰り返します。

      今はグローバルサウスと言いますが・・産業の移転と経済の流転でしょう。効率を優先すれば当然起きる事です。
      「川の水は低い方に流れて行きます・・」正に「方丈記の世界」です。

      日本では夕張市は有名になりました。
      再興を試みたと思いますが・・中国のほとんどの都市はこの夕張市と同じ状況下にあると思います。
    • 9. 健康打
    • 2023年05月26日 19:16
    • 国境の島々巡りの旅から、帰京しました。久しぶりのコメント欄参加です。

      セブン&アイ持ち株会社の成り立ちは、競合のスーパーとコンビニの関係とは、かなり違っていますので、ダイエイ・ローソンや西友・ファミマが分離された事情と同じ論評は出来ません。儲け頭の7−11は、商社資本ではなく、母体のヨーカ堂出身の人材が担ってきており、今もシナジー効果を発揮しており、赤字の方だけを切り離すことにはリスクを伴うでしょう。(外人株主の短気=短期利益志向の拙速に応じるのは早過ぎます。)

      商品開発の相互提供、物品資材の共同仕入れ、サービス、販促、フェア等の相互展開を通じたコンビニの利益にはIY側の貢献も隠れているし、客層としても、IYは主婦・家庭、7−11は若者と単身高齢者など、棲み分けが出来ています。買収した百貨店がお荷物で売れ残っていますが、スーパー自体は、アパレルを切り捨て、「中食、内食」にフォーカスし、首都圏中心に絞り、「都市型ミニスーパー」への脱皮戦略に好転の兆しも出ています。 (マーケティング視座からは、大手ディスカウントスーパーとか商社系との競合回避策による、透間狙いが功を奏しそうです)

      地獄耳情報によれば、鈴木元会長が、伊藤名誉会長の長男の後継トップを否定(資本と経営分離)したこと、鈴木会長の長男がIT技術者として入社、経営陣昇進には、井坂社長が抵抗、逆に伊藤家の孫(長男の息子)の経営参加を井坂社長が容認したことなどの背景があって、井坂体制が確立したようです。但し、鈴木の一番弟子・井坂のコンビニ経営(特に超高収益の米子会社)は万全ですが、目下手掛けているミニスーパー化の成否、お荷物の百貨店売却整理が上手く行くかどうか、、今しばし見極めてからの話でしょう。
    • 10. コント
    • 2023年05月26日 20:51
    • 東洋経済オンラインの記事が詳しかったらしいけど、
      現社長は子会社の百貨店会長にコンビニ屋になにがわかると追い返されたとか、
      興銀出身のM&A担当役員が実は訪問してきた日本人の現地応対しかしてないNY駐在員
      にしかすぎなかった、そんな人材を贔屓にする社外取締役とか経営陣がコント過ぎる、
      とTwitterでは言われてましたな。
      売却する西武池袋店も大家の西武鉄道に挨拶なくいきなり売却発表したらしいし、
      本当に商人?常識なさすぎじゃない??という感じ。
      近年まれにみる杜撰なディールで小学生でももう少しマシな取引したと思うw
    • 11. 夢見る親父
    • 2023年05月26日 21:18
    • >国境の島々巡りの旅から、帰京しました。久しぶりのコメント欄参加です。
      健康打さん、お帰りなさい。 具体的なイターヨーカ堂(セブン&アイ)の内情がよくわかります。

      話は変わりますが・・・日本のコンビニは訪日外国人には「すごい人気」ですね。
      ちょっとした食べ物がすぐに手に入り、そしていろんな便利グッズが売られてます。
      それとアメリカではGSと一緒ですが・・日本は街角には必ずあります。コンビニで食事を済ますことも十分できます。

      私の義理の息子は「ツナマヨのおにぎり」が好きです。好みのコンビニはそれぞれあるようですが・・・
      日本人だけでなく、外国人にとって「日本のコンビニ」はかなり評価が高いです。

      欧米への進出、アメリカに「7-11」はありますが・・私の知る限り日本のようにはなってません。
      それと韓国のマーケットが多く、日本食材は韓国のHマートで買う事が多いです。アメリカの日本マートと言えば「ミツワ」ですが・・多く進出してもらいたと思ってはいます。

      1970年代当初から・・日本食、日本食材のデリバリー・サービスはニューヨークにはありましたが・・大都市しかないですからね。シカゴに「ミツワ」はあり、ニューヨーク(ニュージャージー側です)、シカゴ、ロス、オレンジカウンティー、サンディエゴくらいですかね・・ 頑張って欲しいですね。

    • 12. 専業主夫5年目
    • 2023年05月26日 21:37
    • 5 照り焼きチキン卵サンドの美味しさくらいしか関心が無いと言った理由は、実は知人にセブンのフランチャイズをやっている人がいてすごく苦労されており、特にスタッフ確保ができない夜勤対応などの状況を聞くにつけ、お偉いさんたちの経営手腕の話も確かに重要だけど、セブンの買い物かごにバイト募集のチラシを張り付けることくらいしかできないのかなあ〜という思いも交錯して、あんまり考えたくなかったというのが本当のところでしたが、まあお偉いさんたちの話も確かに重要なことだと思いますので、マスコミも取り上げたのでしょうね。(すみません一杯入るとつい書きたくなって・・^^;)
    • 13. 夢見る親父
    • 2023年05月26日 21:52
    • 私は敷地の開発、整理の仕事で外に出ることはほとんどありませんが、頭の体操と言えば「sudokuとこのブログへの投稿」
      です。
      その為には、最大のアイテムは「SNS」です。 これが頭の体操になってます。
      開発した土地をどうするか? 何を植えるか? どんな野菜や果物を育てるか? これもYoutubeで調べたりします。
      道具や必要な物品はアマゾンがあります。かなり選択肢は広いです。

      ブログへの投稿が増えるのも「考えさせられる事象」が次から次と出てくるからでしょうね。 ご了承ください。

      G7の「De-riskingとDecoupling」ですが・・・これも中国包囲網ですが・・背景に軍事よりも経済制裁を優先する事で抑制しよう・・・この動きだと思います。この取り決めはロシアへの経済制裁もその方向性です。
      この経済制裁は中国のレアメタルとか、オーストラリアへの牛肉や小麦の制裁も中国が相手国にした行為です。
      日本のかつての半導体もアメリカの制裁の一つとも言えますが・・・

      今はサプライチェーンの分散化、技術、穀物、自然資源・・一国で賄える国はありません。
      戦争を起こさない・社会を作る。・・集団による経済制裁、これが軍事力増強への抑制につながります。

      あからさまにロシアを潰すことは避けてますが・・ロシアを潰さない限り・・この考えは意味をなしません。
      この議論がテレビや新聞では聞こえてきませんね・・・
    • 14. かも
    • 2023年05月26日 22:39
    • イトーヨーカドーがどうなろうと、大きな問題ではない。経営の選択の問題だからだ。
      長野の事件、バイトで強盗する若者達、総理大臣の馬鹿息子と、其れを弁護する親。
      何処を切っても金太郎飴だ。
      若者が幼児期に犯罪への禁忌、恐怖をすり込まれていないから、平然と犯罪を犯し怯えることも恐れることもない。
      そう言う子供達を育てた親と親社会への気づきも検証もなく、メディアは、首を傾げるばかりだ。
      ここでも、人間は教えられなければ何が犯罪で何が悪行かを知ることが出来ないことがこれでもかと見せつけられている。
      何が善で何が悪かを知らない。悪行を行えばその責任を自分で引き受けなければねらなという恐怖感が全くない。
      ここに書いているコメンテーター諸君の中にも似たようなメンタリティーに気付かぬ輩がいる。
      同じことが起きているに過ぎない。
    • 15. 辛口サラリーマン
    • 2023年05月26日 23:15
    • 長野の中野の次は、東京の町田でも発砲事件だそうで、人が死にそうになってるみたいです。安倍首相銃撃事件はまだ昨年の話。町田の犯人の年齢層など知りませんが、若者も精神不安定な人が増えてきているのか、社会の変化が激しすぎるのか、何かに影響されてるのか全く??ですが、地震含めて、気をつけるしかないですね、もー。
    • 16. ゆうこ
    • 2023年05月27日 02:14
    • 町田の発砲事件はヤクザの抗争の様です。銃弾を3発浴びて撃たれた人は亡くなりました。

      長野県の中野市の殺人事件は・・・犯人の心の有り様は解りません。多分裁判になってもハッキリとはしないと思います。一番似ているのが誰でも良いから殺したかった加藤智大の事件に、似ていると感じます。

      秋葉原の通り魔事件は何となく興味があって、長い間事件を追って読んでいました。
      加藤智大死刑囚の生い立ちを読んでほんとに可哀想で気の毒で、その後自殺した弟さんも気の毒で。
      原因は歪んだ性格の母親の育児に関する虐待でした。母親が望むような学校に入れるために過剰な子供への躾や教育と言う名目の虐待が子供の頃から日常的に行われていました。問題は加藤智大に有るのではなく、異常な性格の母親と虐待されても見て見ぬふりの家庭生活にあまり関心の無い父親に有りました。

      中野市の青木議員の息子が何故こんな事をしでかしたのか?加藤智大の理由とは逆な印象を受けます。先祖代々農家で土地が沢山有り、父親は市会議員で、大学中退した息子は果樹栽培を母親と行いその果樹を利用して、アイスクリーム(ジェラート)ショップを経営していました。お店は中野の他に軽井沢にも有ります。

      大学中退して、派遣社員してコロナで雇い止めに有っているような人から見ると羨ましい様な人生なのに、こんな事件を起こしてしまいました。ナイフで殺害した相手は自分の悪口を言いふらしていると思ったから。又警察官は自分を射殺するだろうと思ったので殺害したと供述しています。

      それでも息子を雇い止めに有っても家から出して一人暮らしをさせた方が良かったのでは?と。31才の割に幼い印象を持ちました。引っ込み思案で他人とのコミニュケーションが苦手な青年に育ってしまったんですね。
    • 17. ゆうこ
    • 2023年05月27日 02:45
    • 自由何だけど不自由なんですよね・・・本来は幸せな人生なのに何故か不幸だと思う。
      加藤智大死刑囚も大人になってもう親とは絶縁しても自分の人生に口出しさせない・・様には出来なかったんです。
      就職が上手く行かない、職場の人間関係が上手く行かない、彼女が出来ても親が別れろって言う。そんなの無視して我が道を行く事は難しいのか?

      私なんか下らない日常生活に楽しさを感じるタイプ。夕方近所の茶トラ猫が我が家の庭を横切ろうとしていました。先日庭で狐に出会ったからもうキョロキョロして(笑)何時もならふてぶてしく歩いていくのに。ハクビシンには強いけど狐は苦手なんだ。そんなの眺めているだけで楽しくなるけどな。よく考えて一体あの狐は何処から来たんだろうか?でもネットで調べたら狐の目撃情報は結構有ります。車でちょっと走れば山林だものね。

      それで、良く考えたら豊かなのに不満を感じる。自由なのにほんの少しの不自由なことに目が行ってしまう。始末におえない人間の心と頭ですね。
    • 18. 辛口サラリーマン
    • 2023年05月27日 09:18
    • 中野の件は、ホント、代々の農園もあるし、ジェラートショップも親が経営してるから、近所の人に何を言われても、テキトーに頑張れば、他人も羨む人生になった筈が、そうはいかないのが人生なんでしょうかね。。

      一人暮らしを長野県内でしても良かったかもですね。東京ではダメだったみたいですが(大学中退)、それぐらいで本人は自分に駄目な烙印を押しちゃったのかも。あとは親も周りも無関心?だったんですかね、分かりませんが。あれであのお宅は終わってしまう。やるせないですよね、ご先祖様も。
    • 19. PHV海苔
    • 2023年05月27日 09:33
    • >人間は教えられなければ何が犯罪で何が悪行かを知ることが出来ないことがこれでもかと見せつけられている。
      >何が善で何が悪かを知らない。悪行を行えばその責任を自分で引き受けなければねらなという恐怖感が全くない。

      「何が善で何が悪かを知」ろうとして、神から「食べるな」といわれていた「木の実」を食べたせいで、罪と死をわれわれにもたらした最初の人間夫婦「アダムとイブ」の「原罪」の話を聖典とするユダヤ教。その教えに従えば、

      「人間は教えられなければ何が犯罪で何が悪行かを知ることが出来ない」に当然発せられる疑問「誰から?」の答えは、「神から」となるのであって、「先人から」にはなり得ない。

      上記を平然と書けるこの種のご仁は、自らを「齢を重ねた人間」ではなく「神から遣わされた者、預言者」と思い込んでいるのだろう、そうであればブログ主をも「クン」呼ばわりする「傲慢」にして「不遜」な態度も「一応」の説明がつく(勿論同意はしない、棒読みだぞ、棒読み)。
    • 20. ゆうこ
    • 2023年05月27日 09:39
    • 朝方読んだ話。

      https://www.amazon.co.jp/%E3%81%84%E3%81%84%E5%AD%90%E3%81%AB%E8%82%B2%E3%81%A6%E3%82%8B%E3%81%A8%E7%8A%AF%E7%BD%AA%E8%80%85%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E5%B2%A1%E6%9C%AC-%E8%8C%82%E6%A8%B9/dp/4106106590/ref=sr_1_1?adgrpid=134510714095&hvadid=655143644843&hvdev=c&hvqmt=e&hvtargid=kwd-332617138686&hydadcr=4078_13322156&jp-ad-ap=0&keywords=%E3%81%84%E3%81%84%E5%AD%90%E3%81%AB%E8%82%B2%E3%81%A6%E3%82%8B%E3%81%A8%E7%8A%AF%E7%BD%AA%E8%80%85%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99&qid=1685072525&s=books&sr=1-1&ref=d6k_applink_bb_dls&dplnkId=e0d0d11f-3736-4864-8f2e-b4d52da46028


      ↑良い子に育てると犯罪者に成る・・本のタイトルからして扇情的ですけど、レビューを読むと凄く真っ当な話し。子供を反省させては行けない。ありのままを受け入れてくれる人に出会うまで犯罪は止められない。子供の頃に刷り込まれた抑圧は大人になってその人の心にモンスターを育ててしまうのでしょう、

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