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2012年10月

2012年10月31日

いろんな事があってブログに書いておきたい事が山の様にあるんだけど
なかなか腰を据えて書く時間がない(という言い訳)ので溜まっていく一方なんだけど
つばきフレンズの事はやっぱり書いておきたくて
時間が少し経ってしまったんだけど
俺も書きます。(おだかいほくつあー!の事も後日必ずや)

なんていうか、
小川さんもブログに書いていたけど
つばきブログ参照
http://www.tsubaki-net.com/
今だから言える事だけど
つばきフレンズが始まった理由が『一色徳保が帰ってくるまで』というより
『一色徳保が帰ってこれるように願う』っていうのはまさしくその通りだったと思う。

2011年の1月、一度目の手術の後に初めてお見舞いに行った時は
やっぱりショックだった。
腫瘍が神経の近くだからマヒが残るかも知れないみたいな事は聞いてたけど
なんだかんだで、結局うまくいくんじゃないかと、ちょっと希望的に考えようとしていたのを
あっさり打ち砕かれた。
考えうる最悪の状態だった。
しかもその手術では腫瘍は6割しか取れてないというし。
と言っても生きてるだけですでに最悪ではないんだけど
(その後セカンドオピニオンで二度目の手術受けてほぼ完全に腫瘍は取り除けてます、て事もつばきブログ参照)


いつでも、どんなピンチでも不敵な笑みを浮かべて乗り越えてきたのりちゃんが
それはもう俺には想像すら出来ない恐怖や不安と戦ってたんだと思う。
手術の事や、これからの治療の事、こうすれば良くなるらしい、とか
同じ事を何度も何度も言っていた。あれはきっと自分自身に言ってたんだと思う。
そんなのりちゃん見た事なかったから。

そして、今は歌うとかギター弾きたいとか全然考えられない、と言っていた。
笑い事じゃなく
とにかく一人で用を足せるようになりたい、それが一番の目標、と言っていた。

このまま、この状態が普通になっていって
のりちゃんも、つばきも、俺らも、つばきファンの人達も
みんながみんな待つ事に慣れていって
のりちゃんが歌わない事が、つばきの音が鳴らない日常がだんだん普通になっていって
そういうのをもうリアルに想像してしまった。

だから、つばきフレンズをみんなで続けていこうやってなった時
つばきの歌を、一色徳保以外の人間が歌う事で
逆に、強烈に一色徳保の不在を実感するような
そういうものにしたいなと俺は思った。

それはつばきファンのみんなには辛い事だったと思う。
つばきフレンズなんか聴きたくない、一色徳保が歌わないつばきなんか見たくない、
っていう意見も勿論あったと思う。
それでも毎回、沢山の人がつばきフレンズのライブに来てくれた。
それで笑ったり泣いたりしてくれた。
まあ、もうそりゃこっちだって死に物狂いで歌うんだけど
それ聴いて、
ああ、辛いな、一色君の声が聴きたいな、って思って欲しかった。
つばきファンみんなに、ずーっと辛いまんまでいて欲しかった。
悲しみに慣れないでいて欲しいなと思った。

多分、人間が一番頑張れるのって
やっぱり誰かに必要とされる時なんだと思うから。

だから、つばきフレンズで歌う時はいつも
目の前のみんなに
どうぞ、俺を憎んでください。卵でもなんでも投げつけてください。
って気持ちで歌ってた。

そんな訳で、ファイナルの新代田FEVERでは
なんにも、話したい事がなくなってしまった。
自分が歌い終わったら、次に一色徳保が出てくる。
それ以上に今なにか必要な事はあるかな?と思ったら
なにも喋れなくなってしまった。


初日の名古屋
俺らはほんと修学旅行みたいにずっとウキウキ馬鹿みたいにはしゃいでいたけど
のりちゃんは本番までずっと一人で楽屋の外で物思いに耽ってた。
話しかけるのもはばかられるような、そんな雰囲気で
本番、多分名古屋に来てくれた人達はあの変わらない毒っぷりや歌声にほっとしたと思うけど
本編直後のアンコール前、たった1曲歌っただけの
のりちゃんの体を真っ先に気遣う岡本さんや、小川さんの真剣な表情を見て
そしてぐったりしながら体の具合を確かめるのりちゃんを見て
俺らも知らない
この2年間の、のりちゃんが戦ってきた日々の重さを垣間見た。
そして、想像を絶するスピードで戻ってきたのりちゃんが
どれくらいの覚悟でステージに上がろうと思っていたのかも。
あの時、ステージ袖にはまったくイエーイ!みたいな空気はなかった。

どのくらい準備したらいいのかわかんないから出てきました。

って、名古屋と新代田でものりちゃん言ってたけど
多分、きっとこれは乗り越えなきゃいけない一歩だったんだろうなあ、と思う。
実際ステージにあがって歌わないと、多分それは本当に、どれだけ準備したって駄目なんだと。

だから、その場所を用意出来て、ああ、ほんとにつばきフレンズやっててよかったな、と思った。

あの名古屋でのりちゃんがステージに上がった瞬間から、すべてが変わったと思う。

つばきフレンズでツアーをやるのはこれっきりにしたいね、とは言ってたけど
新代田でつばきフレンズ解散!って具体的に話が出たのもそこからだった。
(もしかしたらつばきは元々そう考えてたのかも知れんけど......)

大阪、新代田、と、のりちゃんの声はどんどん伸びやかになっていって
表情もどんどんリラックスしていった。
名古屋では泣いちゃってドラムが叩けなくなってた岡本さんも
新代田では長い長いのりちゃんのMCを腕組んで聞いてたほどで
それ見てなんかむしろ俺はほっこりした。


なんか、名古屋では針でつついたような光だったのが
だんだん太陽が昇ってきて、確実にその日輪の輪郭が見えていくような
そういうツアーだった。
いける!と、俺らもつばきも来てくれたお客さんも思ったはず。

次のライブがいつになるのかまだ解らないけど
つばきの三人だったら、俺らだったら
もうなんでも出来そうな、なんでもアリじゃないか、みたいな
そういう気がしてます。


こりゃもう絶対ワンマンを見たいです。見れると確信しています。

一緒にツアーもまわりたいし。

つばきフレンズに参加したバンド集めてでかいイベントとかしたらいいと思うし

なんにしても、ここからは日向でいろんな事を待てるんだなあと。


祝!つばきフレンズ解散!!

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どうも合田です。
ヒカリモノは自分にとってはモノトーンなんです。合田です。

[画像:ブログ用]


先日、ベースセミナーやってきました。
島村楽器郡山アティ店。
初めて言ったんですが、とても落ち着く楽器店でした。
×ばつ島村楽器プレゼンツで行なわれました。
島村楽器というのは、全国140店舗を構える楽器業界最王手の企業です。
SUGIが島村楽器でも取り扱いを始めるということでセミナー開催となったわけです。
その一発目としてご指名いただいたことに本当に感謝しています。
お店に行くと、至る所に写真のような張り紙が。
店員さんの熱意が伝わってきて本当に嬉しかった。
ものすごく手厚い歓迎で、僕を含め、SUGIスタッフも感動しました。
島村楽器アティ店のみなさん、ありがとうございました!
正直、郡山ということで、お客さんが少ない(2~3名かなって思ってたw)と思ってたんですが、20数名の方が来てくれました。
すごく嬉しかったです。
来てくれたみなさん、本当にありがとうございます!
セミナーはとても楽しくできました。
楽しすぎて本当にあっという間でした。
自分が思うところを素直に伝えることができました。
やっぱベースはいい。
楽しい楽器です。
そしてSUGIはいい楽器だと、自分の目は間違ってなかったと、改めて思いました。
スコアが何冊も売れたり(早く新しいの出したいんですけどねw)、SUGIのベース、ギターが売れたりと、嬉しいことがたくさんありました。
買ってくれたみなさん、ありがとう!
終わった後に店内をうろうろしてたんだけど、若いバンドマンとか学生さんが目をきらきらさせて楽器を眺めてて。
昔自分もこうだったなあって思って。
この楽器手にしてかっこいいバンドマンになってやるんだ!みたいなね。
それを見て、すごく嬉しくなっちゃって。
楽器を弾くのってすごく楽しいこと。
音楽業界は不況だなんて言われてるけど、こういう子達がこれからの音楽を支えていくんだろうなあって思って。
すごくステキな一日でした。
これからもっともっと楽しんで音楽をやっていきたいと思います。
そしてまたこういう機会があったらやりたい。
楽器店の皆様、オファーをお待ちしております(笑)。


それではまた!

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2012年10月26日

どうも合田です。
最近髭の伸びる速度が早い気がします。合田です。

一昨日、Heavenstampのツアーが終わりました。
楽しいツアーでした。
全国6本と、決して本数が多かったわけではないですが、ワンマンという形で全国を回れてよかったと思います。
サポートが初めてで、かつそれでワンマンツアーというのはすごく勉強になりました。
毎回いろんなことを考えて試して、初心に戻れた感じがします。
リハーサルの音源を毎回録って確認したり、ライブの映像を見て修正したり、こういうの当たり前でしないといけないことなんですが、LUNKHEADではしなくなるときもあって。
やっぱそういうの基本だなって思えましたね。
いろんな意味で楽しい一ヶ月でした。
ファイナルはさすがに緊張して最初は固かったけど、とてもいいライブが出来たのではないかと思います。
メンバーのみなんさん、スタッフのみなさん、お疲れ様でした。
そして、お疲れ自分(笑)。
ツアーは終わりましたがまだライブは続きます。
未体験の方、是非遊びに来てくださいね!!!


明日は島村楽器郡山アティ店Aスタジオでベースセミナーです。
開始は14時から。
参加無料なので遊びにきてくださいね!
セミナー終わりで受注会があったりするので興味のある方はなんなり聞いてください。
明日は泊まってゆったり郡山を堪能したいと思います。
一緒に楽しみましょうヾ(=^▽^=)ノ
よろしくお願いします!


もう一つお知らせです。
久々にGDABARをやります。
11月30日(金)の22時〜から新宿LOFTで行ないます。
今まで平日ばかりで、週末にやってほしいという声を多くいただいてたので金曜日にやります。
もちろんノーチャージです!
レギュラーでやろうかなとも考えていて毎回来てくれた方には何かしたいなと考えてます。
12月のクリスマス近辺の週末にもやるんですが、この日は忘年会&クリスマスパーティーな感じでできたらと思ってます。
とりあえずは11月30日です。
どんなことをやるかは追って連絡します。
お楽しみに!!!

[画像:DSC00626]


最後に写真を一枚。
ファイナルの楽屋にアンコールで着るTシャツが用意されていたんですが、ちょっと滑稽な感じがしたので録りました(笑)。
G田という愛称、結構ウケがいいです(笑)。



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2012年10月21日

どうも合田です。
身長高かったらどんな世界が見えるんだろう、と無駄なことをよく考える合田です。

あれよこれよと時間が過ぎていく今日このごろです。
先日事務所に行ったらたまたま壮がいて。
どうやら12月のもぎたて旅行の打ち合わせをしていたようで。
特設ブログやってるので是非見てみてくださいね。
前回のみかん狩りはすごく満足度が高くて(もぎたてメンバーもランクヘッドメンバーもスタッフも)、今年もやっちゃうぜ!みたいな感じで企画したらまさかの応募二人っていう(笑)。
まだちょっと先の話だし、金銭的なところもあるかもしれないから悩んでる人多いと思うのね。
俺らとしても是非決行したいし、何よりものっすごく楽しみにしてるのでみなさんの応募をお待ちしております!
壮がいろんな企画を練っていると思うのでお楽しみ!!
よろしくお願いします!!!


話は変わり、Heavenstampのツアーも残すところ10/24の渋谷クアトロのファイナルのみ。
とてもいい感じで楽しく回れてます。
毎日学ぶことが多くてかつ楽しい。
ベースやっててよかった(笑)。
是非24日はクアトロへお越しくださいませ!
お待ちしてます!
ツアー終わってもライブがちょこちょこあったりします。
こないだHPにUPしたんですが、近々では11/4にESPの学祭があります。
入場無料でエントリーは10/29までです。
ラウンドアップとかぶってるんですが、興味ある方は下北沢〜高田馬場のラウンドでお願いします(笑)。

それではまた〜!!

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2012年10月08日

どうも合田です。
最近ライブ前に大福を食べています。結構食べている人多いらしいんですが、確かに腹持ちがいいです。どちらかというとこしあん派です。合田です。


先日お知らせした10月27日に島村楽器郡山アティ店で行なわれるベースセミナーの詳細が決まりました!

詳細はこちら!

セミナーってたぶんベースの奏法うんぬんを教える、みたいなもんだと思うんだけど、そういうのもいいんだろうけど、それよりも音楽的なことというか、もっと根本的なことというか、そういうこともいろいろ話せたらと思っています。
質問コーナーなどもあるので気軽に参加してください。
無料だし、ふらふら〜っと来てみてください!

当日は郡山ギターショウも行なわれます。
珍しいギターやベースがずらりと並ぶんだそうです。
もちろんSUGIベースも並ぶ予定です。
いいのあったら買おうかな(笑)。

よろしくお願いします!!!

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2012年10月04日

どうも合田です。
最近の若い人がビックリマンを知らないことにビックリな合田です。


いよいよ小高のソロが発売になりましたね。
聴かせてもらったんですが、「小高」って感じがしました。
LUNKHEADのっていうよりは小高って感じっていうか。
今までランクヘッドでの小高の歌ばかり聴いてきたのですごく新鮮でした。
新曲あり、弾き語りカバーあり、中にはランクヘッドのライブでやったけどお蔵入りになった曲もありました。
すごくいいアルバムでした。
ソロアルバムっていうのは言ってみれば自分だけのもの。
メンバーとしても感慨深いものがあります。
いろんなことがあってようやく発売になったこともありますしね。
みなさん、是非聴いてみてくださいね。

事務所的なことを言えばニコルズも新譜が出ましたね。
こちらもすごくよかったです。
ニコルズは当たり前なんだけどニコルズ。
安心して聴ける。
ライブで聴いてみたい曲ばかりでした。

改めて、小高、ニコルズ発売おめでとう。
僕も自分を信じて「自分の音」を鳴らしていきたいと思います。
よろしくどうぞ!


ここで一つお知らせです。
10月27日に島村楽器郡山アティ店Aスタジオで僕のベースセミナーが行なわれます。
前回はSUGI ×ばつイケベ楽器だったんですが、今回はSUGI ×ばつ島村楽器です。
急遽決まったんですが、お店がわざわざ僕の事を指名してくれたみたいで。
恐縮です(笑)。
でもすごく嬉しいです。
楽しいセミナーにしたいと思います。
時間はお昼なんですが、詳しい時間が決まり次第告知します。
参加費はなんと無料!
ちら見、冷やかし大歓迎です(笑)。
みんなでわいわいやりましょう!
内容も決まり次第告知します!
よろしくお願いします!!!



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2012年10月03日

いよいよ、俺のソロアルバム『眠る前』が発売になりました。
ここまで来るのに、本当に沢山の人のお世話になりました。
ほんとうにありがたいです。

渾身のコメントを書いてくれた鹿野さん
ジャケット、歌詞カード、そしてフライヤーまで
装丁をすべて引き受けてくれて、最高のビジュアルに仕上げてくれたカリガリの青さん
予算ないのに取材をしてくれた沢山の音楽誌の皆さん(普通は金かかる)
ひと夏追っかけてくれてとても素敵なPVを作ってくれた
浅野、西さん、渡部さん
奔走してくれた直球のスタッフ陣
ド素人の俺とマンツーのレコーディングの為にドラムのチューニングまで勉強してくれた
クロスロードスタジオの井上さん
あと、ほんとうに沢山の方々
今回ビクターからじゃないのに、応援に駆けつけてくれたビクターの遠藤君
そしてすでに手に取ってくれたみんなと、これから手に取ってくれるみんな

この場を借りてお礼申し上げます。


最初、ソロアルバムを作ろうと思った時は
ほとんど趣味というか、LUNKHEADでやる時のような修羅修羅した感じじゃなく
もっと息を抜いた感じでやりたいと思っていたし
なにより自分一人って事もあってどれだけやれるのかも解らなかったし
自由にダラダラ作りたいなと思って
直球からのリリースでタワーレコード限定とかで大丈夫ですって言っていたんだけど
眠る前という曲が取り終わった時
他の現場から戻ってきてそのラフミックスをスタジオで聴いたマネージャーきのこが
「いいっすね...いいっすね...。やばい...売らなきゃ...売らなきゃ...。」
と真剣な顔でブツブツ言っていて
そして気がついたら眠る前はちゃんと全国流通になっていた。
と言ってもまあ、それこそ町の小さなレコード屋さんなんかは
まず俺のアルバムなど置いてはくれないのであんまり変わらんかもしれんけども
それでも、タワー限定の時にいっつも心苦しかった
日本中のいつも俺達を愛してくれて応援してくれてるお店で取り扱ってもらえるのが嬉しい。


LUNKHEADでやれる事ならやる意味がないって前にも書いたけど
だからこそ敢えて一人で演奏してしまえ、って思ったわけだけど
要するに、LUNKHEADってみんな各々上手くて
そのプレイも込みでLUNKHEADだから
俺が一人で演奏する時点でもうだいぶLUNKHEADからはかけ離れている。
そしてそもそも圧倒的に俺には手ゴマが少ない。
だから聴いてみて大人しいと思う人や詰まらないと思う人もいると思う。
でもそれはそれで俺はいい事だと思っている。
このアルバムはLUNKHEADっていう鎧を脱いだ自分を出したかったし
その分自分の歌や、歌う事そのものに向き合えたと思う。
そして、歌詞については
もっと自由に、LUNKHEADっぽくない事も歌ったっていいんだって思って書き始めた。
そしたら結局、出てきたのはLUNKHEADでもソロでも変わらない
ただの小高芳太朗だった。
自分でもびっくりしたけど、ほっともした。
俺が自由に書いたら結局ここに来るんだなって。
だから、これはほんとうに歌詞のアルバムだと思う。
それもボビーが口を酸っぱくして言っていた事だった。
「小高は歌詞の人間だから、LUNKHEADじゃ聞き取れない小高の歌詞を聴かせるアルバムにしてよ」




この夏は、ほんとうに沢山のものを連れて去っていった。

まずボビーが死んで
父方の祖母が死んだ。
そして先日、大学の理工写真部時代の仲間が自殺したっていう報せがきた。

顔が丸くて目がギョロギョロとしてて小さくて、部室に行くと座敷童みたいに座ってタバコを吸ってて
飄々というか、つかみ所のない変な女の子だったと思う。
でも可愛かった。いつもここではないどこか遠くの方を見ているような目をしていた。

多分、その子と一番仲の良かった先輩から連絡を貰って

その先輩が思い出の写真を沢山送ってくれた。
酒でも飲みながら見てやってくれって。

写真部時代はほんとうに楽しかった。
バカみたいなことばっかりやっていた。
大学の中庭に発電機持ってきて部室からコンポを持ち出して
ゴアかどっかの民族音楽流しながらそうめん食べたり
部室に人が集まれば自然と鍋になったり
部室の外で髪切ったり
大学の中庭で魔法のおでん食ったり
夜中部室で一人でロマンシング・サガやってたり
スピリタスってリキュールで火を吹いたり
噴水に飛び込んだり
飲んだり踊ったり
浅野んちで映画見たり
徹夜のバイト明けで叩き起こされて拉致られて富士山登ったり
その八合目でありがたすぎて泣きながら生煮えのカップラーメン食べたり
浅野とタイに行ったり
LUNKHEADのライブにみんな来てくれたり
朝も夜もわかんなくなるくらい延々飲んだり
いろんな話をした。語り合った。言葉が要らなくなる日もたくさんあった。
楽しかった。
ほんとうに、この人達に出会えてよかったと心の底から思う。
あの日、シラバスのテストの過去問あります、に釣られて理工写真部の部室の扉を開いた自分に
まさかこんな出会いと日々が待っているなんて想像もしなかった。

大学を卒業して、俺はバンドばかりになってしまったから
それ以降の写真にはほとんど俺は登場しないんだけど
でもみんな生涯の仲間だと心から思う。
卒業しててもバカばっかりやってて欲しいし、写真を見てるとそれだけでとても嬉しいし、なんだかほっとする。


みんな解ってるし、みんなどこかで不安なんだ。
それが決して永遠じゃないっていう事。

みんな就職したり、陶芸家に嫁いだり、行方知れずになったり、かと言ってたらちゃんと生きてたり
早稲田の職員になったり、アイドルおたくになったり、岩ばっかり登ってたり、バンドマンになったり

そして死んだり

だんだん俺らは欠けていく。きっといつか誰かが最後の一人になる。

だからこんなにも、こんなにも思い出は眩しいんだ。
思い出は、戻らない日々じゃないんだって、写真を見ながら思った。
思い出は、その日々は、確かにあった。
クソつまんない、と思ったり、うまくいかなかったり
実験とレポートがハードすぎて辛くて辛くて大学を辞めたいとばかり言っていたあの日々も
こんなにキラキラと輝いていたんだ。
それが一日の中の一瞬だとしても
写真の中で俺らはちゃんと笑っていて
それは、ほんとうにちゃんと笑っていたんだ。

思えば、時間が流れたものだなあ。
もう俺が大学を卒業して10年も経つんだなあ。
あっというまに。
それはまだ昨日のことのように眩しい。
だけどそこには圧倒的に10年という時間の流れが横たわっている。
気付かない間に、そっと、確実に、何もかもが少しずつ変わっていっている。

写真達を見ながら俺は泣いていた。
変わっていったことや、変わらないことや
失してしまったものや、まだ失していないものや
いろんな事を思って。


そして、まるで『眠る前』というアルバムは今の自分に向けて歌っているように思った。
バカみたいな事だけど
でもそう思ってしまった。

俺が生きてきたすべての時間、出会ってきたすべての人達
そこからもらったすべてで紡いだ言葉達だから
きっとそんな事を思ったのかな。

なんだか発売に向けたブログでもなんでもなくなってしまった。

けれど、俺はこのアルバムを作れて、ほんとうに良かったと思う。


悲しみを忘れる必要なんかないぜ
それでも心から笑える日が来てもいいんだぜ




りこしゃ1赤いTシャツは俺ではありません。PV撮ってくれる浅野君です。























りこしゃ2中庭でランチ
























りこしゃ3そのまま夜の宴

























りこしゃ4夜な夜な鍋してました。味付けはウェイパーのみでした。

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Profile

LUNKHEAD

Discography
BEST ALBUM
「ENTRANCE2 〜BEST OF LUNKHEAD 2008-2012〜」
【通常盤】
VICB-60100 2,940円(税込)
CD収録曲
1. 素晴らしい世界
2. 誰かじゃなくて
3. ぐるぐる
4. サイダー
5. それでも血の色は鉄の味がした
6. 闇を暴け
7. スモールワールド
8. ラブ・ソング
9. シューゲイザー
10.音のない部屋
11. WORLD IS MINE
12. 螺旋
13. 何も怖くなどなかった
14. シンドローム
15. 百日紅
16. 十六夜の月の道
17. 潮騒
18. 果てしなく白に近づきたい青
19. 明日
【初回限定盤(CD+DVD)】
VIZB-37 3,675円(税込)
しかくCD/通常盤と同内容
しかくDVD/「VIDEO CLIPS Vol.2」
DVD収録曲
1. 桜日和
2. きらりいろ
3. 素晴らしい世界
4. スモールワールド
5. WORLD IS MINE
6. シンドローム
7. 果てしなく白に近づきたい青

「ENTRANCE2 〜BEST OF LUNKHEAD 2008-2012〜」トレーラー映像 [フレーム]


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