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横町物語〜介護・福祉の周辺〜

つれづれ・・・

2021年08月

法人設立と施設設置の趣旨が、本来は1になるべきでした。
法人設立発起人会昭和55年6月、ここで法人名称を「雄勝福祉会」と決定していただきました。
そして、本来的な説明はこうであったはずです。

昭和56年は「国際障害者年」でもあり、これを機に町に社会福祉の増進に寄与する事業を考えたことにありました。

こうした、趣旨に説明が詳しく付いていったかと思います。

建設費については、補助金と自己資金、不足分は借入金です。
でも当法人の借入償還は、町が補助金で行ってくださるなど、議会を始めとした、町一体の協力体制が背景にあり、待望されていたのです。
法人の最大オーナーは町、そう町民の方々でした。

そうした法人は5月27日付で、厚生労働大臣から認可をいただきました。

40年を迎える法人、隠居であることを言い訳に、多少の記憶違いをご勘弁いただきながら、振り返らせていただく1です。

昭和56年の法人設立は、社会福祉施設を誘致するため、(この時代は措置制度であり、安定的な経営がのぞめ)福祉思想的視点はもちろんですが、地域に雇用の場を確保することも大きかったようです。裏返せば、町に賑わいがあったことになります。
つばさ号
当時の町の人口は県総人口の百万分の一、平成初期まではそんな感じで推移してあったよう思いますから、人口1万2千人ほど、駅には特急電車が止まり、商店も飲食店にも活気のある昭和56年でした。
横堀駅

試験風景そんな風ですから、採用試験もかなりの倍率であったと、先ずは言っておきます。
〜横堀小学校給食室が試験会場。ですから、普段は給食の場が、この日は求職の場に、なんちゃってね〜

求人を出して、しかも筆記試験もたっぷりなのに、人が集まる時代があったんですよね。

こうして、集まったメンバーと、その後に続く仲間が紡いできた物語について、これからゆっくり、昔話をしていきたいと思います。ただし、隠居の主観中心でけど。

先日、施設は地域の大切な社会資源であり、その存在が地域の財産になるような活動、制度や定型的業務からはみ出すような創造性であったり、自主事業の土壌づくりに繋がる活動がどうのこうのと触れたところです。

介護保険は介護の社会化を謳い、社会で介護を支える仕組みであり、地方自治体が保険者となっては、自治体間での格差があっても良いとされました。先日も触れた「はみだし」である上乗せや横出しを認める柔軟性を売りとする、いわゆる、地方分権のもと、地方自治体の裁量権を発揮しては、地域性の特徴発揮が期待されていたかと思います。

ここで大きな話しを持ち出すのではありません。
幾分、認知症のじいちゃん、その息子さん(緊急搬送)、小学生のお孫さんの3人家族のお話しです。
息子さんは突然の入院、じいちゃんは特養となり、小学生のお孫さん一人では自宅暮らしは困難でした。
頼れる親戚が近隣にはありません。
児童相談所、民生委員、教育委員会、学校、在宅介護支援センター、そしてじいちゃんを受け入れた特養などの方々が話し合いを持ったそうです。
そして、児童の気持ちを確認したそうです。
夏休みが間もなく終了、友達と会うのが楽しみ、期間は別として転校も地域を離れるのも嫌、ちゃんと意思を伝えます。

民生委員さんは自宅でお預かりしても良いと申し出したそうですが、里親でもないので養護に関わる場合は、他人では難しいと言われてしまいました。
すると、特養には「実習生受け入れの宿泊できる部屋がある、そこから学校へ通えばええべ。」
「ままも三度三度ある。風呂もある。洗濯も出来る。勉強だって見でけられる。あれも・・これも・・。」
「んだ、んだ。」
「それが、ええ。」だったそうです。

嬉しい気持ち

先日、こうも書き込みました。
地域と共に歩む、存在し続けるには、自分のことしか考えられないではなく、社会に目を向け、社会での役割を心がけることを自立としながら、楽しくいろんな仕掛けに挑戦する職員さんを自慢したいです、と。

介護される人だけへではなく、その人が暮らす世帯に目を向け、父親の入院期間という期間だからこそ、地域で見守りたい、そんな関係者の話し合いだったのでしょうか。
小地域だからこその小回りが伺えました。まさに地域性です。

介護の社会化、児童養護の社会化、我が事丸ごと、インクルージョン、共生社会など、言葉はともかく、今できる一歩を踏み出す勇気にあっぱれです。

制度の内側だけ見たって、人や家族の気持ちを見られないようじゃいけませんよね。

先日、障害拠点の方々と話し合いがありました。

法人(施設)は、今までも自分たちの持つ機能を少しでも地域に還元し、自分達の見える化を目指したい、内向きにならないよう、地域社会に目を向けていきたいと、様々なサービの創出に心がけてきました。
最近あらためて障害の各サービス部門では、地域にあって良かったと、言ってもらえるような姿を語り合っています。

入居ご利用者メニューには機具機材と療法士によるリハビリがあります。
この訓練の光景が、町のジムトレーニングのように映っては、地域の方々から利用させての声が出てくれないかなあ、などと考えているとわくわくします。もろもろトレーニング

施設は地域の大切な社会資源と言われ続けています。補助金、税に保険料など公費によって支えられています。公費から成る施設だからこそ、その存在が地域の財産になるような活動、制度や定型的業務からはみ出すような創造性、自主事業の土壌になろうよの話し合いであったよう振り返ります。

それでです。小規模多機能型事業所「桜おかだ」です。
今度の多機能は、野菜の無人販売所でした。
楽しいことを始めたなあと、拍手であります。
桜おかば無人販売2 桜おかだ無人販売1

販売所が手段となり、会話になり、近所付き合いとなり、介護に関心がいき、相談もしやすくなり、野菜の提供者(ボランティア)には各種行事への招待など、関係強化にもなって、社会性が身に付くかと期待なのです。
市社会福祉協議会のフードバンクとの連携にも繋がっていくかもしれません。
妄想のように夢は広がっていきます。
もちろん、思い描いた方向ばかりではないかもしれませんが、新しいことにチャレンジする一歩が頼もしいです。

地域と共に歩む、存在し続けるには、自分のことしか考えられないではなく、社会に目を向け、社会での役割を心がけることを自立としながら、楽しくいろんな仕掛けに挑戦する職員さんを自慢したいです。
ホント、素敵です。

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