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【コラム】戸塚啓

東京五輪に向けて 日本代表のコパ・アメリカチーム編成

[ 2019年6月24日 18:00 ]

<コパ・アメリカ ウルグアイ・日本>後半、スアレスに必死にディフェンスする植田(撮影・大塚 徹)
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コパ・アメリカのチーム編成は、今回限りではないのかもしれない。

来年の東京五輪に臨むチームは、23歳以下の選手と3人のオーバーエイジで編成される。森保一監督はオーバーエイジを使うと明言していないが、自国開催の大会でメダルを目ざしているのだ。戦力アップに直結する24歳以下の選手は、間違いなく招集されるだろう。

オーバーエイジを当てはめるポジションには、ふたつの考え方がある。ひとつ目はセンターラインと呼ばれるGK、CB、セントラルMF、CFの強化だ。もうひとつは人材の手薄なポジションである。

森保監督がどちらに軸足を置いても、3つのオーバーエイジ枠のひとつはCBに充てるはずだ。短期集中の五輪では、守備の安定が何よりの拠りどころになるからである。

そこで今回のコパ・アメリカだ。

ここまでの2試合に先発している植田直通と冨安健洋のCBは、東京五輪を見据えたコンビと考えることができる。どちらも対人プレーに強く、ロングフィードもしっかりしている。植田はベルギーのセルクル・ブルージュで、冨安はベルギーのシントトロイデンで経験値を高めている。世界基準のなかで日頃からプレーしていることを含めても、彼らのコンビには信頼を寄せることができる。

植田は16年のリオ五輪でも、同世代で構成された最終ラインで柱となった。08年の北京五輪出場を受けて4年後のロンドン五輪でオーバーエイジに指名され、ベスト4入りに貢献した吉田麻也を重ねることができる。

富安は日本代表でもポジションをつかんでいる。森保監督の就任とともに招集され、植田と昌子源が招集外だった今冬のアジアカップでは吉田と最終ライン中央を形成した。国際Aマッチ出場数は植田を上回り、コパ・アメリカ前に2ケタへ到達している。

コパ・アメリカではここまでチリに4失点、ウルグアイに2失点と、DFにとっては納得できない結果となっている。ウルグアイ戦後の冨安は「何もできなかった」と自らを責めた。相手CBのヒメネスに決められた2点目は、彼がマークを外してしまったことによる。厳しい自己反省になるのは避けられなかった。

植田はVARでPKを献上した。現地ではウルグアイへのプレゼントだったとの見方が支配的だが、「リードしている形で追いつかれたのは僕の責任でもある」と振り返った。

自責の念に駆られるここまでの2試合も、長いスパンで見れば成長への糧となる。24日のエクアドル戦で勝利につながるパフォーマンスを見せ、グループ3位での決勝トーナメント進出を勝ち取りたい。その先にはきっと、東京五輪が見えてくるはずだ。(戸塚啓=スポーツライター)

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