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赤星憲広氏 逆転優勝へ阪神は残り5試合全部勝つしかない、まだ終わりじゃない

[ 2024年9月24日 05:15 ]

セ・リーグ 阪神0ー1巨人 ( 2024年9月23日 甲子園 )

<神・巨>9回、植田は二盗成功(撮影・西川 祐介)
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赤星憲広 視点】優勝争いの大一番は結果がすべて。追う阪神としては勝たないといけない試合だった。そして0―1という結果が出た。「勝ち負けしかない」と必勝を期してチームは戦い、結果として巨人のマジックが減った。9回2死一塁から植田に二盗させるなど最後まで執念を見せた岡田監督が試合後に会見しなかった理由も、そのへんにあると感じた。悔しいが、結果は出た。

しかし、直接対決2試合は優勝争いにふさわしい熱戦だった。2試合ともにスコアは1―0。最後まで見応えのある試合だったと、プロ野球ファンも認める戦いだった。阪神と巨人の対戦成績も12勝12敗1分けの五分。阪神は優勝を争うだけの力をつけ、選手もチームも着実に成長している。それを証明する試合だった。しっかりと球を低めに集め、ゴロアウトを取った高橋も責められない。決勝点は前日の悔しさを晴らすため、バットを短く持って臨んだ坂本の執念がわずかに勝った結果だと思う。

勝てるチャンスがなかったわけではない。立ち上がり3イニング連続で得点圏に走者を進めたが、先制が果たせない。大山の二塁打で築いた6回無死二塁がポイントだった。2打席連続空振り三振だった佐藤輝は中飛。引っ張ってのゴロで最低でも三塁に進めたかった場面だ。佐藤輝も何をすべきかは分かっていたはず。巨人バッテリーがそれをさせなかったからこそ、7回の決勝点につながった。

阪神にとっては次の試合が大事だ。巨人のマジックは4となったが、ゼロになったわけではない。諦めてはいけないし、選手も諦めていないはず。数字上は厳しくなったが、あくまで数字上のこと。野球はまだ何が起こるか分からない。この1敗をしっかり受け止め、残り5試合全部勝つしかない。この悔しさをバネにして、最後まで全力で戦ってこそ阪神だ。まだ終わりじゃない。 (スポニチ本紙評論家)

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