地元の杉をもっと身近に・こども木育きゃんぷ(といろ) - 2014年08月29日 Fri
「もっと地元の自然や、地元の杉板を知ってほしい!!」そんな強い想いから『ぎふ木育』に関わる活動を行う団体が山県市にあります。
山県市美山地域の産業である地元の杉板や、木育に対する熱い想いを持って木育体験活動を行う『といろ』。
8月27日(水),28日(木),29日(金)の2泊3日で『こども木育きゃんぷ』が開催され、1日目の活動におじゃましてきました。
木育きゃんぷ・アイスブレイク
1日目の活動場所は山県市谷合(旧、山県郡美山町谷合)にある『中野木材』。『といろ』の会員ご夫妻が経営する、杉板の木材販売会社です。
高く積み上げられた杉板の良い香りに囲まれた場所で自己紹介がすんだら、これから3日間活動をともにする仲間たちとアイスブレイク(初対面の人同士が緊張をときほぐす、コミュニケーションの準備運動)を行います!!
写真左下は、「並び替えゲーム」。言葉を使わずジェスチャーだけで、誕生日の順番に並びます。木材の上にずらっと並ぶ子どもたち。実際に誕生日を確認すると?「順番あってたね〜!!」
写真右下は、「フラフープの輪くぐり」。みんなで輪になって手をつなぎ、竹で作られたフラフープのような輪っか(鵜飼で使う鵜籠などの竹細工づくりの専門家『NPO法人 グリーンウッドワーク協会』の前西さんの手作り)を、つないだ手を離さないで隣の人へまわしていくもの。意外にもみんな体をうまく使って、スルスルと隣の子に竹輪をまわしていくのにびっくりです!
木育きゃんぷ・めあて
写真上は、今後の子どもたちの木育活動や自然体験活動の相棒となる「肥後守(ひごのかみ)」が1人1本ずつ配られました。「肥後守」は、日本で昔から使われていた折りたたみ式のナイフ。といっても最近ではほとんど見かけることがなくなってしまったため、刃物を持ち歩くことが禁止されている子どもたちにとっては初めて見る珍しいものです。これから3日間かけて、この刃物の使い方を覚え、慣れ、使いこなしていってもらいます!
写真左下は『ぎふ木育推進員』の福島さん(『共育工房IPPO』主宰)からこの『こども木育きゃんぷ』の約束・めあての確認。「ひと・もの・しぜんを大切にする」。とても大きくて深いめあてですね。
写真右下は、自分のきゃんぷの目標を発表します。「先に言いたい!」と、とっても意欲的な最年少(小学3年生)の男の子から順番に、それぞれの目標や期待を語ってくれました。
木育きゃんぷ・伐採見学
さて、『中野木材』の横にある森林を眺められる場所へ移動して、木を伐るところを見せてもらいます。中野さんは、伐る木の様子、倒す方向、周囲の安全など、しっかりと確認してチェーンソーで伐っていきます。山々に囲まれた緑豊かな美山の地に、チェーンソーの音が響きわたり、見つめる子どもたちの目も真剣です。
少しずつ傾いてきたな...と思ったら、最後は一気に倒れていき、拍手がおきました。
倒れたヒノキから、葉っぱや実を取って、香りや手触りを味わいます。「いいにおいがするね〜!」「ちょっとベタベタするかな?」など、感想はさまざま。
その後、フォークリフトで木を引き上げるところも見せてもらいました。フォークリフトって、物を持ち上げるだけじゃなく、引っ張る力もあるのですね!
木育きゃんぷ・手鋸
倒れたばかりの木を玉伐りして短くしてもらったら、木工体験の材料を自分で切りとっていきます。最初に手鋸のコツ(ひっぱる時に力を入れるんだよ!)を教えてもらったら、1人でどんどん切っていきます!!
木育きゃんぷ・木工体験1
その後、自分で準備した材料を加工していきます。スプーンの持ち手の部分になるヒノキの小枝の皮を剥きます(写真左上)。マイナスドライバーで木の皮に切れ込みを入れて剥がすと、こげ茶色っぽい木の皮とは対照的な白っぽい綺麗な木肌がお目見えです。皮が綺麗に剥がれるのと、木肌が綺麗な白色をしているのと、2度の驚きが味わえます!
福島さんのお話しを聞くと、ますます作業に身が入ります。
さっき伐ったばかりの木から枝を切り取ってスプーンとして使う。「木を伐るってどういうことかな?木は死んじゃったんだよね。それって木の命をいただくってこと...。木で物を作ることは、木の命をいただくことになる。そして木を大切に育ててきた誰かの一生懸命があるから木を使うことができるんだね...。」きゃんぷのめあてにもふれる、とても大切な話です。
写真左下は、箸を作るために、木材を細長く切るところを見せてもらいました。狙いを定めたらサッと一瞬で切っていくので、どんなに頑張っても写真の手元が見事にブレてしまいました。
細長く切ってもらった木の先を、「My肥後守」で削っていき、My箸も作ります。
「もの(道具)はうまく使えば便利だけど、使い方を間違えると怪我をする。」みんなもちろん「うまく使おう」と一生懸命です。
木育きゃんぷ・木工体験2
写真左上は、作業の休憩と、夜に行う散歩でムササビを見つけるための予習も兼ねた、絵本『むささびのおやこ』(今泉吉晴・ぶん、田中豊美・え)の読み聞かせ。『ゆうゆう』の遠藤さんの優しい語り口に、絵本の世界に引き込まれます。
リフレッシュの後は作業再開。
ヒノキの板を紙やすりで削って「Myまな板」も作ります。
ヒノキの小枝のスプーン。スギの箸。ヒノキのまな板。これから3日間の食事で使う道具は自分で作ったもの。ご飯がおいしくなること間違いなしですね!!
作業の中で、道具の使い方もしっかり身についたようですよ!
木育きゃんぷ・製材所
木工体験が終わったら、近くの製材所に移動して、丸太が製材される様子を見学しました。
写真左上は、普段は見ることができない機械の中を見せていただくことができ、大きな機械がどのように動いて板ができあがるのか、納得できたと思います!
写真左下は、厚さ2センチほどの板の両端を切り落とす機械です。参加者の子どもたち全員が1人ずつ体験させてもらいました!見本を見せてもらうと、女性の方が楽々とこなしているように見えたのですが、実際にやってみると思ったよりも力がいる仕事で大変なんだということが身をもって感じることができたのではないでしょうか!
写真右下は、製材の機械が導入される前に使っていたノコギリを見せてもらいました。とても大きくて重い!!こんな道具で本当に作業ができるの?と疑いたくなってしまうような重さです。当時の人たちの偉大さを感じずにいられなかったですね。
木育きゃんぷ・といろ
この日1日だけでも、とても多くの木育体験ができて、多くのことを学び、感じることができていたようで、残りの2日間もみんなきっと楽しんでくれたことと思います!
『といろ』による小学生対象の『こども木育きゃんぷ』は年2回の開催。別メニューで秋にも開催しますよ!詳細が決定したら『ぎふ森林づくりサポートセンター』HPの<イベント情報>にも掲載します。ぜひ参加してみてくださいね!!
この活動は、『清流の国ぎふ森林・環境税』を活用しており、子どもたちの豊かな心を育む『ぎふ木育』などにも役立てられています。
山県市美山地域の産業である地元の杉板や、木育に対する熱い想いを持って木育体験活動を行う『といろ』。
8月27日(水),28日(木),29日(金)の2泊3日で『こども木育きゃんぷ』が開催され、1日目の活動におじゃましてきました。
木育きゃんぷ・アイスブレイク
1日目の活動場所は山県市谷合(旧、山県郡美山町谷合)にある『中野木材』。『といろ』の会員ご夫妻が経営する、杉板の木材販売会社です。
高く積み上げられた杉板の良い香りに囲まれた場所で自己紹介がすんだら、これから3日間活動をともにする仲間たちとアイスブレイク(初対面の人同士が緊張をときほぐす、コミュニケーションの準備運動)を行います!!
写真左下は、「並び替えゲーム」。言葉を使わずジェスチャーだけで、誕生日の順番に並びます。木材の上にずらっと並ぶ子どもたち。実際に誕生日を確認すると?「順番あってたね〜!!」
写真右下は、「フラフープの輪くぐり」。みんなで輪になって手をつなぎ、竹で作られたフラフープのような輪っか(鵜飼で使う鵜籠などの竹細工づくりの専門家『NPO法人 グリーンウッドワーク協会』の前西さんの手作り)を、つないだ手を離さないで隣の人へまわしていくもの。意外にもみんな体をうまく使って、スルスルと隣の子に竹輪をまわしていくのにびっくりです!
木育きゃんぷ・めあて
写真上は、今後の子どもたちの木育活動や自然体験活動の相棒となる「肥後守(ひごのかみ)」が1人1本ずつ配られました。「肥後守」は、日本で昔から使われていた折りたたみ式のナイフ。といっても最近ではほとんど見かけることがなくなってしまったため、刃物を持ち歩くことが禁止されている子どもたちにとっては初めて見る珍しいものです。これから3日間かけて、この刃物の使い方を覚え、慣れ、使いこなしていってもらいます!
写真左下は『ぎふ木育推進員』の福島さん(『共育工房IPPO』主宰)からこの『こども木育きゃんぷ』の約束・めあての確認。「ひと・もの・しぜんを大切にする」。とても大きくて深いめあてですね。
写真右下は、自分のきゃんぷの目標を発表します。「先に言いたい!」と、とっても意欲的な最年少(小学3年生)の男の子から順番に、それぞれの目標や期待を語ってくれました。
木育きゃんぷ・伐採見学
さて、『中野木材』の横にある森林を眺められる場所へ移動して、木を伐るところを見せてもらいます。中野さんは、伐る木の様子、倒す方向、周囲の安全など、しっかりと確認してチェーンソーで伐っていきます。山々に囲まれた緑豊かな美山の地に、チェーンソーの音が響きわたり、見つめる子どもたちの目も真剣です。
少しずつ傾いてきたな...と思ったら、最後は一気に倒れていき、拍手がおきました。
倒れたヒノキから、葉っぱや実を取って、香りや手触りを味わいます。「いいにおいがするね〜!」「ちょっとベタベタするかな?」など、感想はさまざま。
その後、フォークリフトで木を引き上げるところも見せてもらいました。フォークリフトって、物を持ち上げるだけじゃなく、引っ張る力もあるのですね!
木育きゃんぷ・手鋸
倒れたばかりの木を玉伐りして短くしてもらったら、木工体験の材料を自分で切りとっていきます。最初に手鋸のコツ(ひっぱる時に力を入れるんだよ!)を教えてもらったら、1人でどんどん切っていきます!!
木育きゃんぷ・木工体験1
その後、自分で準備した材料を加工していきます。スプーンの持ち手の部分になるヒノキの小枝の皮を剥きます(写真左上)。マイナスドライバーで木の皮に切れ込みを入れて剥がすと、こげ茶色っぽい木の皮とは対照的な白っぽい綺麗な木肌がお目見えです。皮が綺麗に剥がれるのと、木肌が綺麗な白色をしているのと、2度の驚きが味わえます!
福島さんのお話しを聞くと、ますます作業に身が入ります。
さっき伐ったばかりの木から枝を切り取ってスプーンとして使う。「木を伐るってどういうことかな?木は死んじゃったんだよね。それって木の命をいただくってこと...。木で物を作ることは、木の命をいただくことになる。そして木を大切に育ててきた誰かの一生懸命があるから木を使うことができるんだね...。」きゃんぷのめあてにもふれる、とても大切な話です。
写真左下は、箸を作るために、木材を細長く切るところを見せてもらいました。狙いを定めたらサッと一瞬で切っていくので、どんなに頑張っても写真の手元が見事にブレてしまいました。
細長く切ってもらった木の先を、「My肥後守」で削っていき、My箸も作ります。
「もの(道具)はうまく使えば便利だけど、使い方を間違えると怪我をする。」みんなもちろん「うまく使おう」と一生懸命です。
木育きゃんぷ・木工体験2
写真左上は、作業の休憩と、夜に行う散歩でムササビを見つけるための予習も兼ねた、絵本『むささびのおやこ』(今泉吉晴・ぶん、田中豊美・え)の読み聞かせ。『ゆうゆう』の遠藤さんの優しい語り口に、絵本の世界に引き込まれます。
リフレッシュの後は作業再開。
ヒノキの板を紙やすりで削って「Myまな板」も作ります。
ヒノキの小枝のスプーン。スギの箸。ヒノキのまな板。これから3日間の食事で使う道具は自分で作ったもの。ご飯がおいしくなること間違いなしですね!!
作業の中で、道具の使い方もしっかり身についたようですよ!
木育きゃんぷ・製材所
木工体験が終わったら、近くの製材所に移動して、丸太が製材される様子を見学しました。
写真左上は、普段は見ることができない機械の中を見せていただくことができ、大きな機械がどのように動いて板ができあがるのか、納得できたと思います!
写真左下は、厚さ2センチほどの板の両端を切り落とす機械です。参加者の子どもたち全員が1人ずつ体験させてもらいました!見本を見せてもらうと、女性の方が楽々とこなしているように見えたのですが、実際にやってみると思ったよりも力がいる仕事で大変なんだということが身をもって感じることができたのではないでしょうか!
写真右下は、製材の機械が導入される前に使っていたノコギリを見せてもらいました。とても大きくて重い!!こんな道具で本当に作業ができるの?と疑いたくなってしまうような重さです。当時の人たちの偉大さを感じずにいられなかったですね。
木育きゃんぷ・といろ
この日1日だけでも、とても多くの木育体験ができて、多くのことを学び、感じることができていたようで、残りの2日間もみんなきっと楽しんでくれたことと思います!
『といろ』による小学生対象の『こども木育きゃんぷ』は年2回の開催。別メニューで秋にも開催しますよ!詳細が決定したら『ぎふ森林づくりサポートセンター』HPの<イベント情報>にも掲載します。ぜひ参加してみてくださいね!!
この活動は、『清流の国ぎふ森林・環境税』を活用しており、子どもたちの豊かな心を育む『ぎふ木育』などにも役立てられています。
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