アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス:safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは一般的な二十歳前後の独り身の男性が生活するのに必要最低限の家具と広さの部屋に収容されています。施設内を自由に歩くことが許されておりますが、外出は基本的には許可されていません。
説明:SCP-XXX-JPは日本の██県███市██区に一人暮らししていた日本人の大学生で、両親は数年前に事故で他界しており、兄弟はいません。見た目に目立った特徴は無く、身長は174cm、体重は62kgので黒髪に黒い瞳のごく一般的な青年です。生活も毎日食事、入浴、排泄、就寝などのサイクルを繰り返し普通の人間のそれと変わらない生活をしています。
SCP-XXX-JPは知能、身体能力共に一般人のそれと大差ありません。コミュニケーション能力も問題なく、基本的に自身より年齢が上の者、年下でも初対面の相手とは敬語で会話し、財団に対する敵意はありません。
SCP-XXX-JPの異常性は、他のSCPに関わった時に現れます。SCP-XXX-JPは自身を除いたあらゆるオブジェクトが間接的、又は直接的に引き起こしたあらゆる事象において物理的、精神的影響を受け付けません。
SCP-XXX-JPは20██年、SCP-096が突如として、悶絶し始め、特定の方向へ走り始めたため、捜索隊を組み、SCP-096を回収した際に発見されました。SCP-096が映り込んだ写真をみたSCP-096-1や二次災害的にSCP-096を視認したSCP-096-n、通報を受けて現場に来ていた警官等をSCP-096が[データ削除済]て、バラバラの[データ削除済]が転がり血の池が出来ている中、SCP-XXX-JPはうずくまり必死に誰かに助けを求めていましたが、衣服や体に目立った外傷は全くありませんでした。SCP-096は数時間に及びSCP-XXX-JPを攻撃し続けましたが、その間SCP-XXX-JPになんの外傷も与えることが出来ず、しばらくした後、疲れたようにその場に座り込んだ所をSCP-XXX-JPと共に回収されました。SCP-096はSCP-096-1の自宅にあったSCP-096-1が海外旅行の際に撮った写真に写っていた模様、写真は回収され、厳重に保管されました。時間帯が真夜中だったことが幸いして、被害は想定されていたものよりも比較的少なく、SCP-096の顔を視認せずに生存したいた者や、被害者の親族、周辺住民にはB~Aクラス記憶処理を施しました。
対象:SCP-XXX-JP
インタビュアー: 一博士
<録音開始>
一博士: やぁ、SCP-XXX-JP。ちょっと話を聞かせてもらうよ。
SCP-XXX-JP: えっと、あの、出来れば██って呼んでもらえませんか?そのSCPなんちゃらって言うの、なんか嫌な感じがするので・・・(██はSCP-XXX-JPの本名)一博士: OK,わかったよ、██君、ちょっと今回君が体験したことを最初から教えてもらってもいいかい?報告書にはちゃんと目を通しているが、君からも話を聞いておきたいんだ。
SCP-XXX-JP:わ、わかりました・・・えっと、(目を粒って思い出すそぶりをする)最初、俺は自分の家の自分の部屋でいつも通りゲームをしていたんです。そしたら変な、気持ち悪い叫び声?みたいな物が聞こえてきて、最初は変な人がいるな、くらいに思ってたんです。でも、そしたら今度は女性の叫び声がして、ここら辺で本格的にヤバイ、と思ったんです。直に警察に連絡して、最初は部屋の中でじっとしてたんですけど、ちょっと興味がでてきて、外に出て実際に見てみたくなったんです。
一博士: どうして下に下りたのかね?相手が危険なことは察しがついていたろう?
SCP-XXX-JP:もちろん分かっていました。でも、なんというか、怖い物見たさ、みたいなもので、声から判断するに相手は一人だけだし、窓からそっと外を見てみると野次馬が何人か人がいて、警察も読んだから変な安心感み たいなものがあって、友達との話のネタにもなりそうだと思ったので・・・・今では本当に後悔しています・・・。
一博士: まぁ、君くらいの年の子ならしょうがないさ、それで、その後は?
SCP-XXX-JP:(3秒ほど沈黙)はい、外にでたら近所の家に人だかりが出来ていて、よく見てみると、家の壁に大きな穴が開いていて・・・・それっ、で、それで、その穴からあの化け物が・・・う ゙っ、おぇぇええ(口を押さえ、 嘔吐する)
一博士: 大丈夫かい!?すまない、辛いことを思い出させてしまったね、そのあと、あの地獄絵図になったんだね?
SCP-XXX-JP:ぅうぅぅぅ・・・。(無言で頷く)
一博士: わかったよ、██君。協力してくれてありがとう、今日はもう休みなさい。
SCP-XXX-JP:・・・・。(無言で頷く)
<録音終了>
以下はSCP-XXX-JPに関する実験についてまとめたものです
[実験その1SCP-096の顔写真を見せる]
叫びながら助けを乞うSCP-XXX-JPにSCP-096は攻撃し続けましたが、SCP-XXX-JPには全く傷を負わせられないまま数時間経過し、やがて疲れたようにその場にへたり込み攻撃を中止しました。しばらく座った後、立ち上がりSCP-XXX-JPから興味をなくしたように無視し始めました。再度顔の写真を見せると先ほどと同じく数時間にわたり攻撃し、そして数時間後に疲れたようにへたり込み、またしばらく後に立ち上がるというサイクルを繰り返しました。
[実験その2 SCP-073に害を与える]
SCP-XXX-JPは SCP-073の頬をつまみましたが、SCP-XXX-JPは「自身の頬には何の痛みもない」と報告。さらにナイフで SCP-073を切りつけましたが、双方共に無傷でSCP-XXX-JPはなんの痛みも感じない、と報告しました。さらに、 SCP-073にナイフを持たせSCP-XXX-JPを切りつける指示を出したところ、ナイフはSCP-XXX-JPに弾かれ、傷を負わせることは出来ませんでしたが、Dクラス職員が同じようにナイフでSCP-XXX-JPを切りつけるとSCP-XXX-JPは傷を負い、血を流しました。傷は、一般的な治癒速度で治癒しました。
[実験その3 SCP-173の収容エリア内で目を瞑る]
SCP-XXX-JPが SCP-173の目の前で背を向け約三分間目を瞑った結果、 SCP-173はSCP-XXX-JPの首に手を回したものの、その後微動だにせず、SCP-XXX-JPは無傷でした。
[実験その4 SCP-504の目の前でつまらない冗談を言う]
過去にDクラス職員が軽症、重症、死亡するに至った3パターンの冗談をSCP-XXX-JPが SCP-504の目の前で言ったところ、 SCP-504はそれぞれの冗談を言った当初とほぼ同じスピードでSCP-XXX-JPに激突しましたが、SCP-XXX-JPは3回とも何の外傷も負いませんでした。
[実験その5 SCP-035に触れる]
2週間に一度、格納容器を新しくする作業にSCP-XXX-JPを同行させ、 SCP-035に触らせ、さらに会話させました。 SCP-035の表面から滲み出る粘性液体に触れてもなんら問題はなく、さらに仮面を付けたい衝動にも駆られないようでした。さらに、 SCP-035が精神操作を意図してSCP-XXX-JPと会話をしましたが、約一時間話し続けてもSCP-XXX-JPに精神的変化は現れませんでした。