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五徳庵の住人になって、5度目の秋の匂い、「キンモクセイ」の香りを感じている。そんなころに買い求めた中古のノートパソコンの調子が悪くなった。操作はできるが、立ち上がってから画面が暗くなる。わずかな知識をたどりながら試行錯誤していたが、ダメだった。修理専門店に持ち込んで診察してもらったが、結果は同じだった。

▼結局、可動する中古品に取り替えた。まだ、3年半は使える慣れた「ウインドーズ7」は、薄くて軽めの機種タイプだった。日々進化する機能を備えた機種より、使い手の身の丈に応じた旧式タイプを選んだ。

▼震災や戦災にも免れ、江戸時代からの町割りがそっくり残る城下町。加賀百万石の支藩として、戦後の発展もなく静かに時間だけが通り過ぎた。そんな豊かな町の文化・歴史を伝えるために、「NPO法人歴町センター大聖寺」の活動は、大聖寺の「顔」にもなった「時鐘堂」をはじめ、「大聖寺流し舟」などを運航させて、10年目を迎えた。

▼6年後には、東京・金沢間の「新幹線開通」から、福井に向けて延長される。100年前に開通された北陸本線の「大聖寺駅」には、芭蕉にも愛された名湯「山中温泉」への湯客が乗り降りし混雑した。しかし、新幹線は駅のない大聖寺は山側を通り過ぎるだけである。

▼ローカル線大聖寺駅には、通勤・通学だけが乗降する。昔の面影のない駅前に、3年前に開設された「大聖寺観光案内所」。開設時には、ホームページも併設された。案内所のスタッフは、退役後の元気なシニア世代。ホームページには、「スタッフ・ブログ」も設けられた。城下町の風物詩を書き残すコーナに、余生の活動に思う「老人のつぶやき」を書き込む。そんなコーナーに生甲斐を感じたスタッフも誕生した。

▼スタートの2014年9月から「518回」のブログを発信したシニアは、この2週間、日課の書き込みが止まった。だが、こんな事に意気消沈することもなく、10月1日から、再スタートできる環境に感謝しながら、キーボードを叩く。

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