11月20日の北国新聞に、加賀海岸は「文化的価値が高い」という記事が載っていた。文化功労者に選ばれた国際日本文化研究センター(京都市)の小松和彦所長(民俗学)が19日、加賀市の加賀海岸を視察し、江戸時代から人の手で進められてきた砂防植林は、「技術者の苦労が感じられる」という記事の内容だった。
▼そして、22日の加賀ケーブルテレビは、小松先生が米・ジョージア大学のエルジーン・ボックス教授と横浜市立大学院の藤原一繪教授(植物学者)を伴って、加賀海岸を案内する番組だった。加賀海岸の人工的に植樹した防風林が、自然と共存して、現在までその役目を維持しているケースは、世界的にも類を見ないという。賞賛を伝えていた。
▼小塚秀得(こづか-ひでのり・1785ー1859)。江戸時代後期の武士、植林家。天明5年生まれ。加賀(石川県)大聖寺藩士。藩に植林の重要性を説き,文政7年(1842)植物方奉行に任命される。領内の日本海海岸に、39年間で約35万本の松を植え,防風林をつくった。安政6年12月死去。75歳。本姓は山本。通称は藤十郎。号は清風。「加賀江沼志稿」抜粋。
▼小生が担当する「大聖寺観光案内所・スタッフブログ」。「老人のつぶやき」は、2014年9月1日にスタートしている。時折、案内所でのことをネタにした失敗談を発信している。2015年10月7日には、「加賀海岸は『白砂青松』に選ばれている」と題していた。
▼観光案内所の当番役は、加賀海岸が「白砂青松」の日本百選に選ばれていることを知らなかった。「塩屋と片野海岸」へ行きたいが、その場所を示す看板があるところを知りたいと、案内所に来た朝日新聞の記者が、納得する場所を案内できなかった。
▼新聞記者は、取材した記事を2016年1月に特集で掲載するという。地元民も知らない「加賀海岸の記事は、加賀市の宣伝になるよ」。と、言い残して案内所からタクシーに乗り込んだ。「世界遺産」という宝物が、加賀市に!?。
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