「血墓のササユリ」は、まだ咲いていなかった。
三日前の月曜日は、急に「真夏日」になった。気温はあっという間に、26度以上になった。それまでの朝晩は、居間のストーブを焚いていた。テレビでは、「熱中症」になった人が全国で病院に運ばれたという。統一地方選で「選挙熱」が上がらなかったか、県内8市町の投票率が最低だったという新聞記事も載っていた。
▼いつもながら、国民が国政や地方行政に参加できる唯一の権利が選挙制度である。届かない国民の気持ちが政治離れを起こしているのか、新幹線が金沢まで来て、関東圏からの観光客の対応で選挙どころではなかったのか。
▼生まれ育ったところでの市議選に、友人が出馬してダメだった。投票権がない者ができる応援は親戚縁者への声掛けぐらいだったが、次回に花を咲かせてもらいたい。
▼イスラム圏で暴徒化したテロ集団が起こす事件で、毎日が不安な状態で生きている人々からすれば、日本は天国のような国である。天国日本のなかでも、原発汚染で帰宅困難者などが将来に不安を感じている人たちもたくさんいる。いつの世も、笑っている人、泣いている人、苦虫顔の人。百人百様である。
▼そんな全て人に満足感を与えられる政策や王様はいない。好きなことが言えて、他人に迷惑をかけないことなら、好きなように生きられる日本国民は、世界の中でも「まれ」な国だと思う。
▼加賀市には、古代から 豊かな水に恵まれた、自然豊かな住みやすい地域であった。分校町の国道8号線わきに、「血墓(ちはか)古墳群の遺跡がある。保存遺跡丘に「ササユリ」の花が咲いていないかと、夏日になった日に見に行ったが、やっぱり早かった。いつもの6月中旬まで待つしかないのか。
▼縄文・弥生・古墳時代の埋蔵文化財が、市内で850カ所確認されている。 2ヶ所の国の史跡指定ある、勅使町の「法皇山(ほうおうざん)横穴群」。二子塚町の「狐山(きつねやま)古墳」。全国的に有名な地区で「知る人は知るところ」でもある。