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今月の14日に、映画出演をした。もちろん主役は譲って脇役のエキストラ役だった。講演会場の観衆役。久しぶり、何十年ぶりかの和服だった。衣装係の指示に従って着流しに兵児帯姿。自分で着た姿を見た衣装係りから、すぐに直された。やっぱり、左前に着ていたからだ。

▼和服の着方で、襟の左前は「死人装束」だと、常識では知っていたが、自分の側から着た場合なのか、他人から見ての左側かの記憶が曖昧だった。今回の和服を着た縁で、利き手の右手が懐に入る方向だと意識して覚えた最大の収穫だった。

▼いずれは左前に着せられる装束の時には、他人任せだが、現世にまた着る機会があった時には、自信を持って着ることができる。成人してから和服に縁のなかった環境習慣は、怖いものだとつくづく思った。

▼「人は右、車は左」の交通ルールは、現代社会の日本での常識。右ハンドルの国産車のため。しかし、このクルマの左ルールは、世界中でイギリスと、その植民地とタイと日本だけらしい。和服を着ていた武家時代の通行ルールでは「侍は左通行」だった。刀の鞘がお互いに触れ合わないように、自然となったみたい。

▼戦後、小学校の運動場で行列した時は、「右へならい」が常識であった。これは、軍隊用語だったと記憶しているが、左より右側が「上手(上位)」にあたる。「左遷」は地位が下がる意味でもあるから、右手の最上位が天皇を指したと理解している。

▼「右翼の宣伝カー」、「左翼の政党」、「左手遣い(ギッチョ)」などの言葉遣いが消えつつある。「右脳・左脳」の働きの違いがあることを知ったのは、ずいぶん前のことだった。私は右手遣いだから、右脳が発達しているらしい。「論理的で判断力に優れている」という。しかし、最近では、「右脳」の働きも鈍くなり、年を重ねた「左脳の直感力」で、今日の「曜日」を、よく間違うことがある。

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