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同期思いのナイスガイ ソフトバンクの「サワさん」 再会"恩師"と歩む復活ロード

[ 2024年12月10日 08:00 ]

ソフトバンク・沢柳
Photo By スポニチ

3桁背番号での再出発にも表情はすがすがしかった。ソフトバンク沢柳亮太郎投手(24)が6日、球団事務所での契約更改と同時に育成選手契約を結んだ。

「悔しさというよりはいい時間をもらったと考えていきます。必ず支配下に戻ります」

23年ドラフト5位でロキテクノ富山から入団。今季1軍では11試合に中継ぎ登板し2勝1敗。8月10日の楽天戦での最終登板前までは、防御率0・90と抜群の安定感を保った。だが同戦での登板中に右肘に痛みが走って緊急降板。2/3回を投げ2安打3失点と崩れた。「起きてしまったこと、やってしまったことは仕方ないです」。常にポジティブシンキングが魅力。再起をかけて9月にトミー・ジョン手術を受けると同時に、オフには構想外を通達されていた。

沢柳は、同期思いのナイスガイだ。前田悠、大山、岩井、村田とドラフト同期は投手が多かった。「サワさん」と呼ばれ、少し年上だが、いじられ役でもあった。リハビリ組で汗を流す間も大山、岩井ら大卒の同期が1軍登板するたびに、メールを送り続けた。「ナイスピッチング!あの切り抜け方、最高」。悔しい思いもあるが、励まし続けた。岩井は「僕の右腕は、サワさんの右腕でもあるので。絶対にサワさんと継投リレーするまで互いに頑張るだけ」と思いを感じていた。

沢柳は再来年、26年春季キャンプからの再アピール開始とのプランを立てている。約1年間のリハビリ。我慢の時期は続くが準備できるものがある。再会する恩師と、意見交換ができる。

来季新任の3軍バッテリーコーチに、ロキテクノ富山時代のバッテリー兼ディフェンスコーチだった細川亨氏が就任。主な活動拠点はともに筑後ファーム施設となる。再交流は沢柳の楽しみにもなっている。「亨さんは本当に恩師ですし、リード面や打者への心理面、すべてを教わってきた。また、いろいろと話していけるのは、ありがたいです」。3月8日生まれで背番号は「38(サワ)」と、実に覚えやすかった。常に前向きで、グイグイと意見を主張して思い切り笑う。気持ちのいい男のカムバックまでを、見届けていきたいと思う。(記者コラム・井上満夫)

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