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羽生 孤高の調整 本番リンク最後の公式練習に姿見せず

[ 2022年2月6日 05:30 ]

3連覇を目指す羽生結弦(撮影・小海途良幹)
Photo By スポニチ

フィギュアスケート男子で3連覇を狙う羽生結弦(27=ANA)は5日、会場の首都体育館のリンクで行われた公式練習に姿を見せなかった。五輪では初めて、本番リンクでの練習をせずに試合当日を迎える独自の調整法で、勝負に挑む。また、6日の団体戦女子SPには樋口新葉(21=明大)の起用が決まった。

現地午前9時30分から始まった公式練習に、羽生の姿はなかった。35分の割り当て時間に、フリー「天と地と」の音楽が流れる時間もあったが、主(あるじ)のいないリンクでは、他のスケーターが黙々と練習をこなすのみ。6日の団体戦フリー、8日の個人戦SPの当日朝を除き、男子が本番リンクで練習できる最後の機会は、羽生には必要なかったのかもしれない。

過去2大会とは違った調整パターンとなる。14年ソチは2月6日の団体SP3日前となる3日に現地入り。5日に本番リンクでの公式練習を消化し、翌日の試合に出た。18年平昌は2月16日の個人SP5日前の11日に到着し、13日には本番リンクの感触を確かめている。今大会は初めて、本番リンクで滑らずに演技当日を迎える。

公式練習は各35分の割り当てに限られ、1日最大2回。練習が制限されてしまうのが現実だ。現地での調整より、自らのペースで準備を進めているとみられる。コロナ下の北京五輪開幕に際し「競技に集中するための時間や十分な呼吸が必要な場面などを高いレベルで両立することはとても難しい」とコメントを寄せており、自らが希望する練習環境を最優先とした可能性が高い。

「僕たぶん今、一番うまいです、間違いなく」とも語った昨年12月の全日本選手権は、完成間近の4回転半を披露しながら、圧勝した。今大会は長年指導を受けてきたブライアン・オーサー・コーチもリンクサイドに立たないことが明らかになっており、自らと向き合い続けた調整法に手応えを得ていることは間違いない。「羽生結弦にとってのフィギュアスケートのトレーニングがどういうものかっていうことが確立されて、実行できるようになった」。世界が注目する8日の男子SPまで、あと2日。羽生は孤高の道を突き進んでいる。

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