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美帆、滑り出し3000メートルは6位も残り4種目に手応え「リンクの状態は確認できた」

[ 2022年2月6日 05:30 ]

北京冬季五輪第2日・スピードスケート女子3000メートル ( 2022年2月5日 国家スピードスケート館 )

滑走する高木美(AP)
Photo By AP

5種目にエントリーする高木美帆(27=日体大職)が初陣の女子3000メートルに出場し、4分1秒77で6位となった。低地の自己ベストから1秒96遅れ、前回18年平昌五輪の5位を下回る順位。日本選手団の主将として「TEAM JAPAN」を勢いづけることはできなかったが、実戦で氷の感触を確認し、残り4種目への収穫を得た。次戦は7日、優勝候補の本命に挙がる女子1500メートルに出場する。

迷いが生じた。本番直前のアップで、高木美は「氷が少し重たい」と違和感を覚えていた。最初の200メートル通過は出場20人中2番目に速い19秒58。次の400メートルが思うように伸びず、ラスト1周も失速した。10組中3組目のインスタートでメダルラインが読みづらい状況。7組を残してトップに立ったが、9組目を終えた時点でメダル圏外となった。4年前を下回る6位に終わり「この氷に対して迷った部分があったかもしれない。ひるんだとは感じていないが、それがどこかに潜んでいたかは分からない」と首をひねった。

コロナ禍で国際大会が限られ、今大会までに収容1万2000人の新リンクでレースを経験していたのは中国、韓国、オランダの一部選手のみ。高木美は先月30日に現地入りして本番会場で調整を続けたが、レース当日になると氷の状態が微妙に変化していた。「氷に(ブレードが)かみやすくなっていたので、リズムよく軽めに滑ろうと思った」。スケーティングの微調整を試みたが、適応しきれなかった。

日本代表で中長距離を担当するヨハン・デビット・コーチが新型コロナ検査で陽性となり隔離中。15年から師事するコーチ不在も不安はなかった。18年平昌五輪前は指導者と選手の明確な縦関係だったが、この4年間は実績や人柄を尊重されて徐々に横関係にシフト。高木美の意向が練習に反映され、提示されたメニューを取捨選択できる幅も広がった。本番3日前から対面できていないが、LINEで練習内容や調子を報告。メダルで元気づける計画は2種目目以降に持ち越された。

次戦は中1日で、世界記録を持つ女子1500メートルが待つ。今季W杯で3戦全勝しており、絶対的な優勝候補。悲願の個人種目金メダルへの挑戦となる。「リンクの状態は確認できたので、1500メートルに向けてどう組み立てていくかイメージはしやすくなった」。もともと3000メートルは本命種目へのステップにする位置付け。残り種目へ、いかに修正するか。スケートIQの高さの見せどころとなる。

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