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シエラレオネ
Sierra Leone
シエラレオネでは1991年に反政府軍が武装蜂起し、内戦が勃発しました。内戦では、100万人を超える避難民が発生し、同国の経済社会インフラは壊滅的な打撃を受けました。2002年の停戦合意以降、政治的安定及び平和の維持を達成し、経済成長率も年平均8%(2003-2013のGDP成長率)を記録するなど成長軌道に乗ったかのように見えた矢先、2014年、エボラ出血熱が勃発、政府は非常事態宣言を宣言、外出禁止令が出されるなど同国の社会経済は混乱、停滞しました。2016年のエボラ終息宣言まで4000人近くの犠牲者を出し、シエラレオネの社会に大きな爪痕を残しました。
エボラ終息後、シエラレオネの主要な輸出産品である鉱物資源価格が世界的に低迷し、外貨収入は急減、現地通貨は下落、インフレが高止まりし、同国は低成長に苦しんでいます。
2018年の政権交代により発足したビオ政権は、汚職撲滅を掲げ、社会分野では教育セクターを重視、経済セクターでは農業セクターを重視する方針を打ち出し、鉱物資源に過度に依存したいびつな経済からの脱却を試みています。
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News ニュース
Project プロジェクト
JICAがシエラレオネで実施する事業・プロジェクトの情報を提供します。
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収穫作業の様子 コメ生産改善プロジェクト
シエラレオネはアフリカでも有数のコメ消費国であり、年間一人当たりの消費量は100kgを超えています。そのコメ生産を担っているのは、自給的農業を生活の糧とする小規模農民ですが、インフラや技術の未発達により、その生産性は未だ非常に低い水準にとどまっています。このような状況を改善するため、稲作技術パッケージ(TP-R)を作成し、これには播種から収穫後処理まで、この国におけるコメの生産性向上につながる技術が凝縮されています。 本事業は、先行事業で開発したTP-Rをコメ農家にとって技術的・経済的により導入しやすいものに改訂、その実践と普及を促進することにより、研修を受講した農家組織のメンバーのコメ生産技術が向上し、もって対象 IVSにおけるコメの生産性向上に寄与するものです。 【上位目標】 プロジェクト対象地域の IVS におけるコメの生産性が向上する 【プロジェクト目標】 TP-R 研修を受けた FBO のメンバー農家のコメ生産性が向上する 【成果】 成果1:現行 TP-R がコメ農家にとって技術的・経済的により導入しやすいものとなるよう改訂される。 成果2:プロジェクト対象地域における TP-R の実践と普及が促進される。
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二次変電所新設予定地(Kissy Town) フリータウン半島に沿った配電網拡張計画
シエラレオネ共和国は内戦の影響により、発電・配電設備を含む国内のインフラが激しく損壊しました。内戦後に復興が進んだものの、発電量の不足や送配電網の未整備等の理由により、加速する電力需要の増加に未だ対応できていないという現状があります。こうした不十分な電力供給は、同国の産業振興や基礎的な社会サービス(教育、医療サービス等)の提供にあたっての重大な障害となっており、国全体の電力アクセス向上のためには、併せて変電所及び送配電網の拡充が必要であるとされています。 本事業は、フリータウン半島の南部において変電所の新設及び送配電網の整備を行うことにより、同地域の電力供給の拡大・安定化を図ります。これをもって同地域の基礎インフラの強化及び経済成長への寄与を目指します。 1 事業の目的 本事業は、フリータウン半島の南部において変電所の新設及び送配電網の整備を行うことにより、同地域の電力供給の拡大・安定化を図り、もって同地域の基礎インフラの強化及び経済成長に寄与するもの。 2 事業内容 ア)施設、機材等の内容 【機材】変電所の新設(2 棟)、送電線(約 50km)、配電線(約 50km)、変圧器(33/11kV)、配電用変圧器(11/0.4kV)、低圧資機材 イ)コンサルティング・サービス/ソフトコンポーネントの内容:詳細設計、入札補助、施工監理等。ソフトコンポーネントは行わない。
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サポーティブスーパービジョンシステム強化プロジェクト
シエラレオネの乳幼児死亡率および妊産婦死亡率は近隣国と比較して高く、地域住民に一番近い保健所の整備は進んではいるものの、適切なサービスを行うには、行政機関が保健所のニーズを把握し、そこで働く医療従事者に助言・指導を行い、具体的な改善につなげていく仕組みを作る必要があります。この仕組みを統合的なサポーティブ・スーパービジョン(ISSV)と呼びます。プロジェクトでは中央の保健衛生省から県保健管理局、県から保健所へのISSVの強化を図り、地域で実施される母子保健サービスの改善に寄与しました。 【上位目標】 全一次医療施設において提供される母子保健サービスが改善される。 【プロジェクト目標】 一次医療施設において提供される母子保健サービス改善のために、保健衛生省及び全13県の県保健管理局による ISSV サイクルが強化される 【結果】 1)保健衛生省による全 13 県の県保健管理局を支援する能力が強化される。 2)対象 4 県の県保健管理局において一次医療施設を対象とする ISSV サイクルが強化される。 3)小規模プロジェクトを通して、対象 4 県の県保健管理局が選定した一次医療施設において提供される母子保健サービスが改善される。
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中央子ども病院サービス向上プロジェクト 中央子ども病院サービス向上プロジェクト
本プロジェクトでは、オラドゥリング中央子ども病院で、質の高いサービスが提供できるように病院経営の強化と人材育成(看護管理・医療機材管理)を行い、日本の無償資金協力「フリータウン子ども病院強化計画」にて新設されるフリータウン小児医療センター開院後は、その活動場所をフリータウン小児医療センターへ移し継続して同様の活動を行い、安全で質の高い小児医療サービスの提供を目指しています。 協力期間は、2022年3月より4年間を予定し、病院管理・看護管理・医療機材保守管理・研修管理を専門とする専門家チームが現場で技術指導にあたります。また病院スタッフを対象に看護管理専門家が所属する大阪赤十字病院での研修も行い日本の医療技術だけでなく、院内感染を防ぐ清潔な病院づくり、真摯に患者さんに向き合う日本の医療者のこころも学んでいただく計画です。 シエラレオネでは、2010年に妊産婦・授乳期母親・5歳未満児などを対象に無償医療の提供が開始され、同時に保健所の新規設置、簡易に取得できる医療資格の増設などで母子保健サービスへのアクセスの改善をはかり、脆弱な保健サービスの改善に取り組んできたが、2014/2015年のエボラ出血熱大流行、2019/2021年の新型コロナ流行などで母子保健サービスの停滞を余儀なくされ、改善の兆しを見せていた母子保健サービスは逆行することとなった。 海外からの支援も継続して投入され、母子保健の改善に取り組む中、妊産婦死亡率は大きな改善が観察されたものの、小児の生存にかかる指標はいまだ劣悪な状況にあり、改善傾向も非常に緩やかな現状となっている。 シエラレオネでは、重篤な状態にある小児は国内唯一の小児専門病院である首都フリータウン市のオラドゥリング中央子ども病院が対応しているものの、施設の老朽化・常時100%を超える入院患児数・不足する医療機材などの理由から提供できる医療サービスの質は低く、専門病院としても機能は果たせていない。 毎年1200-1500人の子どもがオラドゥリング中央子ども病院で亡くなっているが、適切な治療を受けられていれば、その多くは避けられる死であった。と言われている。
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フリータウンにおける子ども病院強化計画
シエラレオネでは、1991年から2002年まで内戦が続いたことにより社会・経済等は壊滅的な打撃を受けました。同国政府は脆弱な保健サービスの復興に取り組みましたが、2014年にはエボラウイルス病が流行するなどし、基礎的な保健医療指標、特に小児の生存に関わる指標は世界的に見て劣悪な状況にあります。同国では、重篤な状態にある小児は国唯一の小児専門病院である首都フリータウン市のオラドゥリング子ども病院が対応しているものの、施設の老朽化や機材の不足により、医療サービスの質は低く、専門病院としての機能を十分に果たしていません。本協力は、フリータウン市内において、オラドゥリング子ども病院を移転し、新たに施設建設及び機材整備を実施することにより、医療環境の改善を図り、当国における小児医療サービスの質の向上に寄与します。
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フリータウン電力供給システム緊急改善計画(第2期)
首都フリータウンにあるキングトム発電所と市内の変電所・配電線網は、老朽化により頻発する故障のため、発電・送配電の損失が大きく、首都周辺地域では停電が日常化し、未電化所帯も多数に上っていました。第1期協力ではリージェント変電所と配電線を、第2期ではキングトム発電所の発電施設を新設しました。これらの協力により、電力供給の安定性が向上しましたが、急速な経済成長に伴い電力需要は急増しており、施設の維持管理を担う人材育成や施設整備を通じたさらなる電力供給能力の強化が求められています。
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カンビア地方給水整備計画
1991年から2002年まで内戦が続いたシエラレオネ。内戦により、北部カンビア県の水道施設が破壊され、住民の約80パーセント以上が不衛生な湧き水や井戸水を使用しているため、水因性疾患蔓延の原因となっています。日本は、同県の中心地カンビア・タウンにおいて表流水を水源とする給水施設(取水施設、導水施設、浄水施設、送・配水施設など)の整備を支援しました。この協力により、安全な水へのアクセスが可能となり、水因性疾患の罹患率軽減や女性と児童による水汲み労働の軽減に寄与することが期待されます。
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フリータウン電力供給システム緊急改善計画(第1期)
首都フリータウンにあるキングトム発電所と市内の変電所・配電線網は、老朽化により頻発する故障のため、発電・送配電の損失が大きく、首都周辺地域では停電が日常化し、未電化所帯も多数に上っていました。第1期協力ではリージェント変電所と配電線を、第2期ではキングトム発電所の発電施設を新設しました。これらの協力により、電力供給の安定性が向上しましたが、急速な経済成長に伴い電力需要は急増しており、施設の維持管理を担う人材育成や施設整備を通じたさらなる電力供給能力の強化が求められています。
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- プロジェクト所在地図
技術協力、有償資金協力(円借款)、無償資金協力、草の根技術協力それぞれのプロジェクト情報は以下からもご覧いただけます。
シエラレオネで実施中のプロジェクトがどの地域で行われているかご覧いただけます。
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