/overseas/kazakhstan/__icsFiles/afieldfile/2024/06/12/Kazakhstan.jpg
カザフスタン
Kazakhstan
カザフスタンは石油、天然ガス、ウランなどの豊富な天然資源に恵まれ、中央アジア諸国の中では最大の経済規模を有しています。
JICAは、カザフスタンの独立後に首都アスタナの都市計画作成やインフラ整備を支援し、成長を支えました。現在は、産業の多角化による資源依存の経済からの脱却を目指すカザフスタンに対し、「経済・社会インフラの整備」、「持続的経済成長のための人材育成」、「環境保全・気候変動対策」を重点分野に定め、「経済開発と社会開発のバランスの取れた国造り支援」を目標として同国の持続的な成長を後押ししています。
また、カザフスタンによる中央アジア近隣国への開発援助の実施に対する協力にも取り組んでいます。
Project プロジェクト
JICAがカザフスタンで実施する事業・プロジェクトの情報を提供します。
-
セミパラチンスク地域医療改善計画プロジェクト
カザフスタンのセミパラチンスク周辺地域では、旧ソ連時代に行われた原水爆核爆発実験の結果、地下水や土壌への影響により、周辺住民の生活環境が悪化していました。この協力では、セミパラチンスク市周辺の高汚染地区において、一次スクリーニング・精密診断・確定診断体制の確立への支援や、人材育成の実施を図りました。これにより、行政・住民の放射線影響に対する理解が深まり、同市および周辺地域の地域医療体制の改善に寄与しました。
-
カザフスタン日本人材開発センタープロジェクト(フェーズ2)
カザフスタンは、高い経済成長を継続している一方で、人材については、急速な経済成長に追いついておらず、企業活動従事者へのビジネス知識・スキルの知的支援が必要でした。同国政府は、2030年を目標年とし市場経済をベースに東アジアの中進国レベルの経済成長の達成と人材の開発に重点的に取り組む開発戦略を掲げています。この協力(フェーズ2)では、カザフスタン日本人材開発センターが効率的に運営される体制や中小企業振興、両国に関する情報発信力の強化などを支援しました。これにより、同国と日本の相互理解の促進および同国における市場経済化に資する人材の育成に寄与しました。
-
農村地域水供給計画
カザフスタンは中央アジアに位置する内陸国で、北部の北カザフスタン州、アクモラ州は、年間を通じてほとんど雨が降らない、乾燥した気候の地です。これらの地域の多くの集落では、飲料水の不足が農村からの人口流出の主要な原因となっていました。この協力では、アクモラ州6村落および北カザフスタン州9村落において、井戸の建設資機材などの整備を支援しました。これにより、対象村落の住民に清潔な飲料水が供給され、衛生・保健環境の向上とともに、地域社会の安定化や農業の発展に寄与しました。
-
クジルオルダ市地域病院医療機材整備計画
カザフスタンでは病院の多くが老朽化し、設備や機材も劣悪な状態にあるため、適切な医療活動が行えませんでした。なかでも、低所得者層・貧困層が多いクジルオルダ州は、乳児死亡率、感染症、特に結核罹患率が全国平均に比べて高く、州立医療センターの医療設備の整備が急務とされていました。この協力では、クジルオルダ州立医療センターに対し、人工透析装置、ICUベッド、X線撮影装置などの医療機材および救急車の整備を支援しました。これにより、精度の高い検査が可能となり、同州の保健医療水準の向上に貢献しました。
-
CAREC物流回廊(ジャンブル州)整備事業
カザフスタンにおいて、陸上輸送は同国運輸システムの中核を担っています。CAREC(中央アジア地域経済協力)では、中央アジア各国の地域統合および周辺国との結びつきを強めるため、主要回廊の整備を進めています。しかしソ連崩壊後、中央政府から資金供給が途絶え、メンテナンスが行き届かず荒廃したままになっており、重要な国際物流回廊の一部においても整備状況が劣悪なため、人と物資の流通の妨げになっていました。この協力では、同国物流回廊のうち、南部ジャンブル州内クラン、カイナル〜オタル間、コルダイ〜キルギス共和国国境間ルートを整備しました。これにより、同国の輸送増強を図り、地域経済の発展および地域格差の是正に寄与しました。
-
イルティシュ川橋梁建設事業
カザフスタンの北東部に位置するセミパラチンスク市は、同国とロシア中央部を結ぶ道路と鉄道交通の要衝です。街の中央を流れるイルティシュ川にかかっていた唯一の橋梁は1960年代の建造物で、厳しい気候と不十分な維持管理のために老朽化が著しく、4車線のうち2車線しか通行できず、円滑な交通ができない状況でした。本協力では、イルティシュ川に架かる新設橋と周辺道路の建設を支援しました。これにより、主要幹線道路における安全かつ円滑な交通を確保するとともに、ロシア中央部方面への広域交通の確保にも貢献しました。
-
アスタナ空港改修事業
カザフスタンは日本の7倍を超える広大な内陸国であるため、航空輸送は極めて重要な交通手段です。しかしながら、多くの空港は設備が老朽化していました。特に、首都がアルマティからアスタナに移転し、アスタナ空港は需要増大が見込まれるものの老朽化が著しいため、同空港の改修は最優先課題でした。この協力では、同空港において、滑走路、ターミナル、誘導システムなどの設備拡張整備を支援しました。これにより、航行の安全性の確保と将来の航空輸送需要拡大への対応を推進し、地域経済の発展に貢献しました。
-
西カザフスタン道路改修事業
カザフスタンを東西に横断する「西カザフスタン道路」は、中央アジアとロシア・ヨーロッパを結ぶ、国際物流上の重要路線です。しかし施工不良や過積載車両の通行による路面の損耗などにより、一部区間で通常の車両走行に支障をきたしていました。この協力では、特に損耗が激しいアティラウ〜ウラリスク、クスタナイ州境〜カラブタク、カラブタク〜アクチュビンスク区間の再舗装と改修を支援しました。完成後5年間の全区間交通量は、実績値(12,425台/日)が計画値(9,960台/日)を大きく上回り、輸送効率の向上に貢献しました。
- 事業別プロジェクト一覧
- プロジェクト所在地図
技術協力、有償資金協力(円借款)、無償資金協力、草の根技術協力それぞれのプロジェクト情報は以下からもご覧いただけます。
カザフスタンで実施中のプロジェクトがどの地域で行われているかご覧いただけます。
scroll