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トンガ
Tonga
トンガは皇室外交などを通じた親日国ですが、海外居住のトンガ人からの海外送金に依存する経済構造となっており、近年、ニュージーランド等出稼ぎ先となっている国々の経済状況の影響を受け、2009 年度の海外からの送金額は前年度に比べて大幅に減少(18%減)しています。また、カボチャなどの農産物の輸出の不振や津波・サイクロンなどの自然災害も影響し、経済全体は低迷しています。JICAは、環境・気候変動対策や防災事業を重点分野とし、島嶼型地域循環型社会の形成、再生可能エネルギーの導入促進、観測・予警報能力の強化などを支援しています。
Project プロジェクト
JICAがトンガで実施する事業・プロジェクトの情報を提供します。
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全国早期警報システム導入及び防災通信能力強化計画
トンガはサイクロンや地震の脅威にさらされ、それに伴う津波発生リスクが高い環境にあります。トンガ気象局から情報配信機関や住民への情報伝達に必要な機器には不足があり、またトンガ放送局の設備も老朽化しているため、離島への連絡体制が不十分で、住民避難にかかる対策に遅れが出ています。この協力ではトンガ全土において、防災無線システム、音響警報システムおよびトンガ放送局の機材・施設の整備を行うことにより、防災体制の強化を図りました。これにより、津波警報の住民への到達所要時間が最大90分から8分以下に、津波ハザード地域におけるサイレン音到達人口が約1万3千人から約6万7千人に改善すると見込まれています。
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風力発電システム整備計画
トンガはエネルギー資源に乏しく、輸入ディーゼル燃料に依存しています。そのため、国際的な石油価格の変動等外部要因の影響を大きく受けており、エネルギー安全保障上の脆弱性を抱えています。また、輸送コストも割高となることから、電力料金が高くなり、国家財政や国民の負担となっています。同国政府は、多様な電力供給源を確保し、安定的な電力供給を実現するため、2020年までに電力供給の50パーセントを再生エネルギーで賄うことを目標に再生可能エネルギーの導入を進めています。この協力では、トンガタプ島において風力発電設備および系統安定化装置等を整備しました。これにより、再生可能エネルギーの導入促進、電力供給源の多様化を図り、同国のエネルギーの安定供給を目指します。
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バイオラ病院改善整備計画(第二次)
1971年に開院したトンガのバイオラ病院は、国内で唯一高度医療サービスを提供する病院です。しかし、施設・機材の老朽化や来院患者の増加などで、十分なサービスが提供できない状況でした。日本は、2004〜2006年に中央診療棟、病棟(外科、産科)などの施設改築および医療機材の整備を支援しました。この協力(第2次)では、外来棟、外来別棟、歯科棟、霊安室、看護学校棟などの施設改築および医療機材の整備を支援しました。これにより、トンガの医療サービスの質の向上と人材育成に寄与しました。
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ヌクアロファ上水道整備計画
トンガの首都ヌクアロファでは、配水管の破損などの老朽化が進み、漏水率は50パーセント近くに達していました。また、ポンプの故障などにより水圧が低下し、汚染水が配水管に流入するなど保健衛生上も大きな問題となっていました。この協力では、浄水場の整備や配水管の更新および増設、既存給水管の復旧や機材の整備を支援しました。これにより、給水量が少なかった地域に対しても24時間の安定給水が実現するなど、同国の給水状況の改善に寄与しました。
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離島間連絡船建造計画
トンガの離島間連絡船は、生活に必要な物資を離島に供給し、人々を往来させる地域振興の重要なライフラインとなっていますが、政府所属の連絡船であるオロバハ号は老朽化が著しく、船体の腐食、諸機器の故障の頻発、安全設備の不備などにより安全な運航が困難な状況になっていました。この協力では、新たな離島間連絡船(全長53メートル、総トン数1,500トン、400人乗り)の建造とともに、貨物コンテナ、フォークリフトなどの機材の整備を支援しました。これにより、同国における許容安全貨物運送能力が向上し、離島のライフラインの安定・増強に寄与しました。
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太陽光を活用したクリーンエネルギー導入計画
電力の多くをディーゼル発電で賄っているトンガ。石油などの燃料は、ほぼすべてを輸入に頼っていますが、原油価格が高騰するたびに電力不足に陥り、同国の電力セクターは非常に脆弱な状況です。またババウ諸島、トンガタプ諸島の一部は未電化地域で、こうした離島部の電化には再生可能エネルギーの導入が望まれます。この協力では、太陽光発電関連機材を供与し、技術者の育成を支援しました。これにより、同国の電化率の向上、エネルギー源の多様化、再生可能エネルギー利用の意識啓発に寄与しました。
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ヴァイオラ病院改善整備計画
トンガ唯一の高度医療サービス機関であるヴァイオラ病院は1971年に開設されましたが、経年により病院施設の老朽化が進み、また手術室やベッドの不足、院内感染の危険性、医療装置の故障の頻発、浄化槽の容量不足などのさまざまな問題が指摘され、緊急に改善が必要な状況でした。この協力では、最も重要性が高い中央診療棟と産科・外科病棟の新築および医療機材の整備を支援しました。これにより医療活動が全効率的かつ安全に行えるようになり、同国における保健医療サービスの向上に貢献しました。
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国内輸送船用埠頭改善計画
トンガのタプ島ヌクアロファ港では、3埠頭を使い分けており、大型船舶はクイーン・サロテ埠頭に接岸していますが、コンテナヤードで乗客の乗降を行っており、貨物の荷役作業と動線が交錯するため、安全性が危惧されていました。また、国際貨物と国内貨物の荷役手続きが同じところで行われているので非効率な状況でした。この協力では、同港の小型国内輸送船用が利用するファウア埠頭に、旅客ターミナルおよび岸壁、泊地などを新設し、大型国内輸送船用の埠頭を整備しました。同港の国際・国内貨物の荷役作業分離により荷役効率が改善され、旅客の安全性確保に寄与しました。
- 事業別プロジェクト一覧
- プロジェクト所在地図
技術協力、有償資金協力(円借款)、無償資金協力、草の根技術協力それぞれのプロジェクト情報は以下からもご覧いただけます。
トンガで実施中のプロジェクトがどの地域で行われているかご覧いただけます。
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