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阪神1軍打撃コーチ就任・今岡真訪氏が目指すは岡田流「選手の能力を引き出すことが指導」

[ 2023年1月18日 05:15 ]

就任会見を行う今岡コーチ(撮影・成瀬 徹)
Photo By スポニチ

阪神は17日、OBの今岡真訪氏(48)の今季1軍打撃コーチ就任を発表した。6年ぶりの古巣復帰。西宮市内の球団事務所で就任会見に臨み、所信表明では恩師の一人でもある岡田監督の教えを継承することを誓った。

「自分の能力を引き出していただいた監督。それが岡田監督である。選手の能力を引き出すことが指導(の役割)だと思う」

指導者としての揺るぎない信念がある。それは、現役時代に経験した苦悩の日々に生まれた。プロ2年目の98年は遊撃のレギュラーとして133試合に出場。しかし翌年から成績が下降の一途をたどり、2000年はわずか40試合の出場に終わった。1、2軍を行き来していた際に出会ったのが当時2軍指揮官の岡田監督だった。

愛情ある言葉とシンプルな指導でよみがえった。星野政権時の03年は首位打者、岡田政権時の05年は打点王を獲得した。その教えを今度は選手に還元する決意を示した。

「選手個々の能力を引き出す。引き出すことをテーマにやっていきます。(個々の)能力は間違いなく高い。(選手の調子は)良い悪いの連続」

各選手の適性把握はこれからだが、指導する上では具体的で明確なビジョンはある。「調子の悪いときにいかに何をするか」。選手に求めるものは調子が悪くても、各打順の選手がいかにチームのために動くかだ。フォア・ザ・チームの精神を伝えていく覚悟だ。

背番号はコーチとして16年から21年まで背負っていた「77」に決まった。「もちろん好きな番号です」。師と仰ぐ故・星野仙一氏の代名詞でもある番号で再出発だ。2月1日から春季キャンプはスタート。現役時代は勝負強い打撃でファンを魅了したレジェンドが虎打線の復活に力を注ぐ。 (石崎 祥平)

◇今岡 真訪(いまおか・まこと)1974年(昭49)9月11日生まれ、兵庫県出身の48歳。PL学園から東洋大を経て96年ドラフト1位で阪神入り。巧打の内野手で03年首位打者、05年打点王で両年のリーグ優勝に貢献。10年にロッテへ移籍し、コーチ兼任の12年限りで引退。通算1309試合、打率.279、122本塁打、594打点。右投げ右打ち。

《組閣完了 三塁コーチは藤本コーチ》
今岡真訪氏の1軍打撃コーチ就任が正式発表され、第2次岡田政権を支える今季のコーチングスタッフが固まった。ようやく組閣が完了。1軍では水口打撃コーチと馬場内野守備走塁コーチが新入団で、今岡氏は復帰、平田ヘッドコーチや安藤、久保田の両投手コーチは2軍からの昇格となった。嶋田バッテリーコーチはスコアラーからの転身。昨季から1軍残留となったのは藤本内野守備走塁コーチと筒井外野守備走塁コーチの2人で、藤本コーチは昨季に続き三塁ベースコーチに立つこともこの日までに決まった。

《野球できる幸せをかみしめて》
阪神大震災から28年を迎え、当時の状況を回想した。「避難区域で家族が東京に避難していた。電話もつながらない。いまでも忘れられない」。兵庫県宝塚市出身だが、当時は、東洋大野球部の2年生だった。96年ドラフト1位(逆指名)で地元球団の阪神へ入団し、ロッテを含めて16年間プレー。改めて「野球ができる、そういう幸せをかみしめて。そういう思いで(野球を)やらせていただきたいと思います」と誓った。

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