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西武・高橋光成 真のエースへ自覚十分「今までとは違う感覚」

[ 2023年1月18日 08:00 ]

キャッチボールをする高橋
Photo By スポニチ

1月にして、気温25度を超える常夏の沖縄・宮古島。大自然に囲まれ、大粒の汗を流しながら西武・高橋光成投手(25)が自主トレリーダーとしての責任感を口にした。

「後輩を連れてきたのでいい刺激になるように。そこは新たな挑戦」。21年まではチームのエースだった菊池雄星(現ブルージェイズ)の下で修行を積んできたが、今自主トレから"チーム光成"を結成。先発転向の平良、高卒5年目の渡辺、同2年目の羽田、先輩の平井までも参加している。厳しいランニングメニューの前には「よっしゃ!いくよ!」と先陣を切ってスタートラインに向く姿が頼もしかった。

「今まではとは違う感覚。自分がチャランポランだと、ついてきた後輩もチャランポランになってしまう。背中でどんどん引っ張っていきたい」

高橋の言葉の節々から今季に懸ける思いがにじみ出る。昨年は2年連続2桁勝利となる自己最多の12勝をマーク。契約更改交渉では将来的なメジャー挑戦を球団側に直訴したことを明かしており、今季は圧倒的な数字が求められることは誰よりも分かっている。

その気持ちは早くもトレーニングの成果に表れ、ベンチプレスは自己最重量の100キロを持ち上げた。97・2キロのまま3年間、超えられなかった大台をついに突破。「100キロを上げると(業界用語で)ウェルカムって言われるらしい。ようやくそのレベルまでいった。やっと、上がったので凄く気持ちがいいし、いけそうな気がします」。微差は大差。2・8キロのパワーアップが持つ意味は大きそうだ。

投球では平均球速150キロ以上を目標に掲げ、テークバックを小さくするフォームに改良中。昨年も無駄をなくすために取り組み、キャリアハイの勝ち星を積み上げたが「もっといいものを目指している。戻すという感覚よりは、もう進化。去年が完成形ではないので、同じフォームにしないイメージ。自分の中では結構変えていますが、怖さはない」。過去は振り返らず、無限の可能性を探っている。

エースとしての真価が問われるプロ9年目。高橋は「平良、(渡辺)勇太朗、羽田、平井さん、この自主トレメンバーは特別。今年はこの5人でチームを引っ張っていきたい」。25歳の背中は、ひときわ大きく見えた。(記者コラム・福井 亮太)

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