[フレーム]
新聞購読とバックナンバーの申込み

イチロー氏 メジャー挑戦後に「日本に戻ろうかなって考えた」同僚から憎まれた過去を告白「耐える時だ」

[ 2023年1月18日 20:42 ]

自身初のインスタライブで様々な質問に答えたイチロー氏
Photo By 提供写真

日米通算4367安打を放ち、日本野球界のレジェンドでもあるイチロー氏(49=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が18日、オリックスグループ公式インスタグラム「SMILE ON」(@orix_smile_on)で、自身初となるインスタライブに登場。相談ライブ「イチ問一答」と題して、ファンからの仕事、恋愛、人間関係、人生など幅広い悩み相談に答えた。

イチロー氏には「大学卒業後、就職して10年たち、仲が良かった同期と出世を意識してギスギスし始めた。出会った頃のように助け合い、切磋琢磨しながら頑張れる環境に戻れますか?」と悩みが寄せられた。

この悩みに「よくあることでしょうね。これも」と共感。「入社して10年ってことは30代前半から中盤にかけてと思う。出世したいじゃないですか。仕事に没頭しないといけない時期があると思う。今、同期の誰々がそういう時期だ。それは見守ってあげてほしいですね」とした。そして「ご本人がどういう状況か分からないけど、時間が経ったときに"あんなことあったよね。あの時期って仕事に没頭してたよね"って。時間がたってからまた話し合えるような関係に(戻れると思う)。元々、仲が良いんですから」と優しく答えた。

その上でイチロー氏はアメリカでの自身の経験談を語り始めた。「僕が生きてきた世界はプロ野球という特殊な世界ですけど、基本的には一番だった奴らが集まってる場所なので、なかなかの個性ですよね。そいつらと争って、切磋琢磨というよりは争いの方がニュアンス的には近いと思います。そこで勝ち抜かなかったら生きていけないし、日本でもそう」とプロ野球は争いの世界とした。続けて「アメリカ行ってからって当時、日本人で野手でやってるのって数えるほどしかいなかったので、なかなか僕、アメリカ行って10年経たない時期だったんですけど、"坊主憎けりゃ袈裟まで憎い"ってあるでしょ?その坊主。俺、今、坊主だって」とやることなすこと憎まれた時期があったと告白した。

イチロー氏は「その時期、実は日本に戻ろうかなって考えたことがあったんです」と思い詰めるほどだったと回想。それでも「いやいや、これは、僕が信じてることを続けているだけだし、人にとやかく言われるのが、すごく悔しかったんですよ。ここは耐える時だと。覚悟を決めた」とアメリカで戦う道を選んだと語った。

ただ、「坊主になってるので、ある時、僕が着てる袈裟が"気にくわない"ってなったんです。袈裟じゃないけど例えですよ」と着ていた服すら憎らしく思われたという。「その日、着ていた袈裟は、中袈裟ぐらいです。袈裟、中袈裟、大袈裟ってあったら、中袈裟ぐらい。それが"気にくわない"ってなったんですよ。マジで俺、坊主?って」とそこまで嫌われるのかと実感。

そして「翌日、この話を家帰ってするわけですよ。愚痴です。家帰ってした時に、家でお話を聞いてもらって、翌日、球場行く時に僕はどの袈裟を選んだかって話なんですけど、僕、大袈裟を選んだ。ピッカピカの派手な袈裟を選んだんです」とあえて、派手な服装をチョイス。夫人から「やめて。お願いだから、今日は、袈裟で行って」と止められたものの「これに屈するわけにはいかないんだよ。これに屈して僕が平凡な袈裟で球場入りしたら、思うツボだ。で、僕は反対を押し切りピッカピカの大袈裟で行ったんです」と服まで憎まれたにもかかわらず、あえて前日よりも目立つ派手な服で球場入りしたと振り返った。

あえて派手な服装で行くと「(憎まれていた)彼は黙った。僕、強いものに向かっていきたい性格だから、"こいつ、ちょっと危ないかも"ってなったんだと思います。それからピタッとそういうのはなくなりました。勉強になりました」と明かした。

そして「何が言いたいかって言うと、自分が信念を持ってて、そこに自信を持ってるなら負けることはない。厳しいけど、めちゃ厳しいですよ。だけど、時間がたってから、僕は彼らと会える。再会したって別に。ただ、その人達って僕とは会いたくないと思うんです。時間が経っていてもそんなことしたって感触が残ってるから、もし道であったら目そらすんじゃないかな。そういう生き方をしたくない。そういう話」と悩み相談の答えに経験談を交えながら、語った。最後に「ちょっと重かったね。今」

続きを表示

野球の2023年1月18日のニュース

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /