【学部長Blog005】(報告編)「ベストティーチャー賞」受賞
2025年7月 6日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース
メディア学部長の三上です.
ありがたいことに,先日「ベストティーチャー賞」を受賞しました.
これは全学で実施している,学生による「授業評価アンケート」で,「学生が授業に意欲的に取り組んだか?」,「自分にとって有意義だったか?」,「質疑応答やつまづきに対する対応が充実していたか?」などの点を加重平均して上位の授業を表彰する制度です.
2024年度の授業を対象に評価して,よく2025年に決定,表彰となりました.
履修者80人以下の授業とそれ以上の授業に部門を分けて表彰しています.
履修者80人以下の授業とそれ以上の授業に部門を分けて表彰しています.
受賞対象となった授業は「ゲーム学入門」という名前の授業で,対象となった2024年にカリキュラム改定により初開講した1年生向けの授業です.
授業準備がギリギリになって,月曜2限の授業なので,毎週土日に慌てて仕上げる感じでした.
いわゆる「ゲーム研究」と「ゲームデザイン」を組み合わせて導入的に1Q(7週)だけで実施するという授業で,「ゲーム研究」は吉田寛先生や小林信重先生の著書を参考書として,ゲームの分析やクリティカルシンキングを早期に実感し,「ゲームデザイン」はカイヨワやホイジンガの遊びに関する研究やMDAフレームワークなどから作成した独自のワークシートから段階的に企画を考えてA4用紙一枚程度にまとめる「ペラコン」をやる感じの授業です.
1年生の月曜2限ということで,大学に入学してすぐの学生なので,とにかく「ユーザー」から「開発者」,「研究者」,「ビジネスパーソン」の視点に切り替えられるようにしたいのと,「答えが一つではない問い」に臨む姿勢や「クリティカルシンキング」を早いうちに身近な題材で体験してもらい,メディア学部生としての土台を作るような授業にしようと設計しました.もともと最初のオリエンテーションが重要と考えていたので機会があればやりたかったので,忙しいのにわざわざ負担を増やしてでも実施したかった授業でした.
ふたを開けたら昨年度は260人が履修(今年は282人)していて,選択授業なのにメディア学部1年生の90〜95%が受講する授業になりました.毎回小グループでやってきた課題のディスカッションなどもするのですが,議論に参加できない学生を出さない工夫が必要でした.もともと1年生なのでまだ知り合いが少ないので,近くにいる人と知り合いたい意欲も手伝って,意外とグループが出来るのと,この段階なら一人でいる学生にも「こっちおいで」と呼んであげると意外と素直にグループに交じって話が始まります.
また,全員議論ができるように,あらかじめ提出させた答えがひとつではない課題(ある意味何を提出しても間違いではない)を報告し合って議論させると,心理的安全性が比較的確保出来て議論できるかなとか考えて設計しました.
「ペラコン」は授業の最終回に提出のあった全258作品すべてを匿名で公表&講評しました.もともと本家CEDECのペラコンは「15秒で企画の良さが審査できるようなシートを!」と募集していますし審査員の皆様にもそのように審査をお願いしている手前,私も15秒(とは言いませんが)で企画の良いところとどこ頑張るともっとよくなるかを,矢継ぎ早にコメントする回をやりました.最終課題のフィードバックをインタラクティブに260人分やるのはさすがに聞いたことがありませんが何とかへとへとになりながら乗り越えました.
(実は最終週の時点ではすでに授業アンケートは提出済なんで,評価には影響しないのですが・・・)
(実は最終週の時点ではすでに授業アンケートは提出済なんで,評価には影響しないのですが・・・)
これをきっかけに,ゲームに限らず多くのものに,学生が興味を持って自発的に大学の学びを実践してくれればありがたいです.
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