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モーリシャス共和国
Mauritius
モーリシャス共和国は、従来の伝統的産業である製糖業、繊維業及び観光業に頼る経済から脱却し、 金融やIT 産業など新分野への投資で経済成長を続け、現在では高所得国に分類されています(世界銀行2020)。また、ビジネス環境の良好さに関する Doing Business ランキング(世界銀行)ではアフリカで最上位の常連となっています。
一方で、同国の位置する西インド洋はサイクロン頻発地域であり、また2020年には座礁した貨物船による油流出事故も発生しました。
JICAは、これらの課題に対処すべく防災・環境・水産などの分野で支援を行うと共に、アフリカのゲートウェイとしての投資環境整備などをサポートしています。
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Project プロジェクト
JICAがモーリシャス共和国で実施する事業・プロジェクトの情報を提供します。
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沿岸域ブルーエコノミーの持続的開発を通じたコミュニティ生計改善プロジェクト
モーリシャスは島国であり、観光業や水産業が主要産業となっています。しかし、2020年に発生した船舶座礁・重油流出事故による影響で、水産資源管理と海域の漁民/住民の生計改善が重要課題とされています。 本事業は、モーリシャス南東部の船舶座礁の影響を受けた沿岸域コミュニティにおいて、生計改善や持続的水産資源利用の多様化に実効性のある選択肢を提示します。さらに、サンゴ礁における水産資源管理の強化を図り、沿岸地域における水産資源の持続的利用に配慮した包括的な生計改善計画が南東部の2県、及び両県内4つの村落それぞれの行政区域において策定され、もって水産資源の持続的利用を通じて南東部沿岸コミュニティの生計を回復・改善するものです。 【上位目標】 水産資源の持続的利用を通じ沿岸コミュニティの生計が改善する。 【プロジェクト目標】 沿岸地域における水産資源の持続的利用に配慮した包括的な生計改善計画が南東部の2県、及び両県内4つの村落それぞれの行政区域において策定される。 【成果】 成果1 原油流出の影響を受けた沿岸地域住民の生計改善に実効性のある選択肢が提示される。 成果2 水産資源利用の多様化に実効性のある選択肢が提示される。 成果3 原油流出の影響を受けたラグーンにおける水産資源管理が強化される。 成果4 包括的な生計改善計画が南東部の2県、及び両県内4つの村落それぞれの行政区域おいて作成される。
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モーリシャスでの油防除訓練(船舶を用いた浮遊油回収作業) 流出油対応に係る体制能力強化プロジェクト
モーリシャスは豊かな生態系に囲まれたインド洋の島国です。2020年に同国南東部で生じた重油流出事故は観光業・漁業を主要産業とする同国に甚大な被害を与えました。同国南東海域はアジアと欧州・北米を喜望峰回りで繋ぐ主要航路が通っており、船舶交通量が多いことから、同国は引き続き、高い油流出事故リスクを抱えています。 本事業では、流出油対策に係る専門家派遣、研修員受け入れ、機材供与を通じてモーリシャスの油流出事故対応関係機関の能力向上を図ります。これをもってモーリシャス海域における海洋汚染が適切に処理されることを目指します。 (1)上位目標:モーリシャス海域における海洋汚染が適切に処理される (2)プロジェクト目標:油流出事故対応関係機関の流出油対応能力が向上する (3)成果 成果1:油防除マネジメント能力が強化される。 成果2:油防除オペレーション能力が強化される
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気象観測及び予警報能力向上プロジェクト
モーリシャスは南西インド洋に位置する島国で、周辺海域ではサイクロンが頻発し、これに起因する豪雨、高潮、洪水等に加え、地すべり等の二次災害も多く発生しています。近年では被災死者を出す災害が何度も発生しており、同国にとって災害は人的及び経済的な側面から持続的な開発を阻害する一因となっています。そのため、同国は国家を挙げて防災及び緊急時の危機管理対応の実施に取り組んでいます。本協力は、防災の主要機関に位置付けられているモーリシャス気象局の気象観測及び予警報能力の向上を支援することにより、同国の防災関連機関及び住民への正確で即時性の高い気象情報の提供を図り、防災関連機関及び住民による気象情報の活用に寄与します。
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地すべり対策プロジェクト
モーリシャスは小さな火山島で、急な傾斜が多いため地すべりの危険性が極めて高くなっています。一方、人口の増加や都市の拡大に伴い傾斜地の家屋・住民が増加し、各地で地すべりによる深刻な被害が発生していました。同国政府も、警報発令のため地すべりのモニタリングを行うなど対応を図っていましたが、人員不足のため限定的な対策にとどまっていました。この協力では、地すべり管理計画の策定やフィージビリティ調査の実施などを支援しました。これにより、地すべりおよびその他斜面災害のリスク軽減や周辺住民の安全の確保に貢献しました。
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零細漁業管理訓練施設改善計画
周りを海に囲まれたモーリシャスでは、漁業は基幹産業の一つであり、動物性たんぱく質の供給源でもあります。しかしながら、サンゴ礁における水産資源が長年の漁獲により枯渇し、零細沿岸漁業は存続の危機に直面していました。この協力では、零細漁業者を対象とし、沿岸漁業から沖合漁業に転換するための訓練環境を整える目的で、既存のアルビヨン水産研究所の施設・機材の整備を支援しました。これにより、サンゴ礁内零細漁業者の沖合漁業の転換とサンゴ礁内外の資源の減少防止を図るとともに、安定的な水産物の供給に寄与しました。
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海岸保全・再生に関する能力向上プロジェクト
島嶼国であるモーリシャスでは、気候変動による海面上昇、サイクロンの強度・頻度の増大、観光開発での人工構造物の増加などに起因する海岸侵食が深刻化しています。同国政府も海岸保全の取り組みを強化していますが、緊急的および中・長期的な対策が必要とされる海岸が数多く残っています。この協力では、海岸保全計画の作成、実証事業を通じた同計画の有効性の確認、関係機関職員の能力向上などを支援します。これにより、作成された保全計画が承認・実施されることで、同国沿岸部の保全への寄与が期待されます。
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気象レーダーシステム整備計画
モーリシャスは南西インド洋に位置する島国で、周辺海域ではサイクロンが多く発生し、毎年高潮、洪水、地すべりなどの自然災害に見舞われています。しかしながら、国内唯一の気象レーダーシステムは停止しており、サイクロンの早期監視が困難な状況でした。本事業は、一次・二次を通じて、気象レーダーシステム関連機材と周辺機材を整備しました。これにより、局地的・短期的な気象災害の監視能力の強化および、サイクロン情報や気象予警報の精度・能力の向上を図りました。
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下水処理施設整備事業
モーリシャスの首都ポートルイス市では、既存下水処理施設の能力が不足しており、生活排水や産業廃水はほとんど未処理のまま沿岸海域に放流され、海洋汚染が観光産業や沿岸漁業をおびやかしていました。この協力では、既存下水処理施設2ヵ所での新規ポンプ場の建設と、汚水を市内から6キロメートル離れた新しい下水処理施設へ圧力輸送するシステムの整備を支援しました。これにより、水質は環境保護排出基準をクリアするまでに改善され、同市の生活環境の向上に寄与しました。なお、本事業は、世界銀行との協調融資で実施されました。
- 事業別プロジェクト一覧
- プロジェクト所在地図
技術協力、有償資金協力(円借款)、無償資金協力、草の根技術協力それぞれのプロジェクト情報は以下からもご覧いただけます。
モーリシャス共和国で実施中のプロジェクトがどの地域で行われているかご覧いただけます。
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