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イラン
Iran
イランでは、高いインフレ率と失業率、都市化による都市部の環境悪化、環境破壊、地震災害への脆弱性が経済の課題となっています。JICAは、(1)インフラ整備、(2)雇用機会拡充、(3)地震防災、(4)水資源管理、(5)レジリエントな社会の形成(6)自然環境保全(7)環境汚染対策(8)地球温暖化対策、(9)国際社会や周辺地域との関係強化を重点的に支援しています。また、アフガニスタンに隣接し同国と言語及び文化を共有し、約30年に亘り同国難民を受け入れていることから、アフガニスタン復興に関する支援も行っています。
Project プロジェクト
JICAがイランで実施する事業・プロジェクトの情報を提供します。
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テヘラン市医療機材整備計画
イランでは、非感染性疾患による死亡者数が増加傾向にあり、死亡原因に占めるその割合は、76パーセントと世界平均(65.5パーセント)よりも高くなっています。同国では、長期間に及ぶ経済制裁に起因する外貨不足により、医療機材の老朽化と不足が常態化し、診療を行う環境が整っていない状態です。特に地域格差が大きく貧困層の多いテヘラン市東部において、非感染症疾患の医療ニーズが高まっており、医療機材の整備が課題です。この協力では、テヘラン市東部のイマーム・フセイン総合病院およびアラシュ女性病院において、がんと循環器系疾患に関する早期発見・治療に必要な機材を整備し、同市の医療サービスの質の改善に寄与します。
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イラン国南部沿岸域における環境保全・管理計画策定プロジェクト(ホルムズガーン州)
イランのペルシャ湾およびオマーン海は、マングローブ林、サンゴ礁、ウミガメなどが生息し、貴重な自然資源が豊富です。一方で、石油やガスの生産が盛んな地域であることから、石油流出や生活排水による水質汚染、沿岸の埋め立てや土砂流出、水産資源の乱獲などで海洋環境や生態系に乱れが起きています。特にペルシャ湾沿岸の南部に位置するホルムズガーン州には手つかずの自然が多く、開発圧力の高まりによる環境汚染が懸念されています。この協力では、ホルムズガーン州において、沿岸環境の保全・管理のためのマスタープランおよび詳細な実施計画策定などを支援し、実施体制構築および関係機関の能力強化で、環境保全を目指します。
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ハラーズ農業技術者養成センター計画
イランでは、農業は石油に匹敵する主要産業となっていますが、主要穀物の一つである米の生産が停滞しており、生産拡大のための灌漑開発や栽培技術の向上、耕作の安定化などの対策や流通などの施策が課題となっていました。この協力では、同国ハラーズ農業技術者養成センターにおいて、技術者を養成するための研修実施体制の整備や講師の育成、教材の作成などを支援しました。これにより、同センターの技術者などの養成機能が強化され、同国の稲の生産性向上に寄与しました。
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職業訓練視聴覚教材向上計画プロジェクト
イラン・イラク戦争による国の荒廃を克服し経済再建を目指していたイランでは、高い失業率や若年層の急激な人口増加に対応するため、雇用創出が喫緊の課題となっていました。この協力では、高度な技術力をもった人材を育成するために、同国の指導員訓練センター(ITC)の指導員に対し、視聴覚教材の制作技術や指導技法についての人材育成を支援しました。これにより、ITCの技術水準が向上し、地方部の職業訓練センターに質の高い職業訓練が普及することに寄与しました。
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省エネルギー推進プロジェクト
イランは、外貨収入の75パーセント以上を石油の輸出に頼っていますが、国内の石油消費量も増加傾向で、エネルギーの効率的利用(省エネルギー)による石油輸出量の確保は重要な課題となっていました。この協力では、同国の省エネルギー政策が効果的に実現されるよう、新たに設立された省エネルギーセンターに対し、技術者を対象とした理論的かつ実践的な技術指導コースの運営能力の向上および設備や機材の維持管理能力の向上を支援しました。これにより、同国の産業分野の省エネルギー化に貢献しました。
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地震後72時間緊急対応計画構築プロジェクト
イランの首都テヘランは世界有数の地震多発地帯に位置しており、大地震による甚大な被害を幾度も被ってきました。日本政府は2つの開発調査を通じて、「テヘラン防災管理マスタープラン」を作成し、テヘラン市はこの調査結果に基づいて、2003年に「テヘラン総合緊急対応計画」を策定しました。本協力は、テヘラン市総合防災管理局の緊急対応計画の実施能力の強化を目指して行われました。その結果、緊急対応指令システムの向上、早期被害推計システムの構築と運用、緊急時の避難計画と指揮能力の向上が図られ、テヘラン市における72時間緊急対応能力の総合的な向上に寄与しました。
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職業訓練管理強化プロジェクト
イラン政府は職業訓練分野において、職業訓練の拡充、職業訓練に携わる人的資源の開発などを重点課題として挙げています。1980年に技能労働者の養成を目的として設立された社会・労働省所管の職業訓練庁(TVTO)の指導員訓練センター(ITC)に対し、2002年から4年間にわたり技術協力を実施し、職業訓練コースにおける教材の改善などに貢献しました。一方で、訓練サイクルに沿った訓練の企画・実施・評価がなされていないなどTVTOの訓練管理の改善が課題として指摘されました。この協力では、TVTOの職業訓練管理サイクルの改善を支援しました。これにより、TVTO において、CBT手法(産業界ニーズに基づいた訓練)が訓練体系の基礎となることに貢献しました。
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乾燥地貧困改善農業農村支援プロジェクト
イランの南ホラサーン州では、近年の干ばつなどによって小規模農民の生活は不安定となっていました。また、農地面積が狭く効率的な農業活動が進んでいないこと、営農技術が不十分で農業生産性が低いこと、農産物の流通や高付加価値化による収入機会がないことなどから、同州の所得水準は同国でも最低レベルでした。この協力では、同州において、農民参加によるパイロット事業実施を通じた検証に基づいた持続可能な開発計画(マスタープラン)の策定を支援し、小規模農家の所得向上と同州職員の計画策定・事業実施能力の向上を図りました。
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技術協力、有償資金協力(円借款)、無償資金協力、草の根技術協力それぞれのプロジェクト情報は以下からもご覧いただけます。
イランで実施中のプロジェクトがどの地域で行われているかご覧いただけます。
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