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キューバ
Republic of Cuba
カリブ地域で最大の国土と人口を持つキューバは、1959年のキューバ革命によって樹立した政権が今日まで続く社会主義国家で、2011年4月に13年半ぶりに開催された第6回共産党大会において、今後、社会主義体制の原則を維持しつつも、経済・社会に関する改革を進めていくことが示されました。キューバは、革命以来続く米国の経済封鎖等で深刻な物資不足に直面する一方、識字率の高い人的資源を有し、今後成長を遂げる潜在性があります。JICAでは、「農業開発」と「持続可能な社会・経済開発」を重点分野に掲げ、「農業開発」で食糧増産、米を中心とした自給率向上に取り組み、「持続可能な社会・経済開発」では、環境保全や官民連携型の協力が期待できる保健医療分野(医療機器の整備)での協力を推進しています。
News ニュース
Project プロジェクト
JICAがキューバで実施する事業・プロジェクトの情報を提供します。
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統合水資源管理のための能力強化プロジェクト
キューバでは利用可能な水資源量のうち67%が表流水、33%が地下水でとなっており、地下水が生活用水と農業用水として広く使われています。地下水は県や帯水層をまたいで送水され、対象地域全体で水を融通しながら利用されていますが、水位低下や塩水化が発生しています。このような負の影響を抑え、限られた水資源を有効に活用していくため、対象地域での統合水資源管理の推進が必要とされています。 本事業は、4つの流域において、流域委員会の運営・活動支援やモニタリング強化、広域水資源管理計画の策定、水資源庁と農業省の協働による農業での水利用の効率化を行うことにより、統合水資源管理の推進のための水資源庁及び農業省、流域委員会の体制・能力強化を図ります。 【上位目標】 本プロジェクトで構築した統合水資源管理に関する体制や機能がキューバ内の他流域で展開される。 【プロジェクト目標】 統合水資源管理を推進するための水資源庁及び農業省、流域委員会の体制と能力が強化される。 【成果】 成果 1 流域委員会のより良い運営のための体制と能力が強化される。 成果 2 統合水資源管理に資する流域/帯水層での表流水と地下水(揚水量を含む)、降雨量のモニタリングシステムと関連能力(データ分析・活用等)が強化される。 成果 3 広域水資源管理計画が改訂される。 成果 4 農業セクターと水セクターの連携が強化される。
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#技術協力
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#水資源・水供給
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#防災・復興
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画像診断における病院のデジタル化促進プロジェクト 画像診断における病院のデジタル化促進プロジェクト
キューバでは社会の情報化のための統合政策の一環として、効果的な医療サービスの提供と効率的な病院運営に向けて ICT を活用した病院のデジタル化 を推進しています。本事業は選定された5病院に対し、病院デジタル化に係わる計画策定・実施管理能力の向上、効果的な医用画像活用のための院内情報通信ネットワーク設備の最適化、画像診断 における病院デジタル化推進に向けた基礎の構築の支援を行います。これによって、画像診断における病院デジタル化推進モデルの確立を図り、もってキューバにおける実現可能性の高い病院デジタル化の推進を目指します。 (1) 上位目標 プロジェクトを通じて確立されたモデルを活用して、キューバにおいて画像診断における病院デジタル化が推進されている。 (2) プロジェクト目標 画像診断における病院デジタル化推進モデルが確立する。 (3) 成果 成果 1 保健省情報通信部、対象県保健局、パイロット病院の画像診断における病院のデジタル化に係わる計画策定・実施管理能力が向上する。 成果 2 パイロット病院において効果的な医用画像活用のための院内情報通信ネットワーク設備が最適化されている。 成果 3 画像診断における病院デジタル化推進に向けた基礎が構築される。
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再生可能エネルギーの開発に向けた電力セクターマスタープラン策定プロジェクト
キューバでは、ディーゼルエンジン発電を含めた火力発電が主な電源ですが、石油燃料の38パーセント(2013年)を輸入に依存し、エネルギーの安全保障上のリスクとなっています。さらに火力発電所の多くは70年代から80年代にかけて建設され、老朽化が著しく、発電効率及び供給信頼度の低下が課題となっています。そのため、再生可能エネルギーの利用を促進するとともに、既存火力発電所の改修を進め、石油燃料への依存並びに石油燃料の輸入を抑えることが重要となっています。同国は2030年までに再生可能エネルギー率(総発電電力量に対する再生可能エネルギーによる発電電力量の割合)を24パーセントに増大させるとの政策目標を掲げ、キューバ電力公社は太陽光、風力、バイオマス、水力による再生可能エネルギー開発計画を作成し、実施を進めています。この協力では、同国全土において、国家電力システムの系統安定化策を伴う2030年までの再生可能エネルギー開発マスタープランを策定することにより、同国の再生ネルギーの利用拡大に寄与します。
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中部地域5県における米証明種子の生産にかかる技術普及プロジェクト
キューバの主食である米の自給率は約36パーセント(2009年推計)で、自給率向上が同国政府の重要政策の一つとなっています。この協力では、国内稲作面積の約40パーセントを占める中部地域5県を対象として、先行プロジェクトで育成されたリーダー農家によって生産された証明種子(一般生産農家向けの種子)の生産拡大と栽培技術の向上を支援しました。これにより、証明種子の生産量の増加に寄与しました。
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全国運輸マスタープラン策定プロジェクト
キューバの運輸交通インフラは、厳しい経済環境による資金や機材不足で、その維持管理活動は限定的となっています。近年の外国人観光需要を含めた輸送需要の増加も見込まれる中、社会経済状況の変化を踏まえ、全国運輸マスタープランが必要とされています。この協力では、全国運輸交通マスタープランを策定することにより、運輸交通インフラおよび老朽化した施設並びに機材が補修・維持管理・更新され、農業やエネルギーなどを含む社会経済分野における開発を促進し、またキューバ政府が自らマスタープランの更新を行う能力向上に寄与します。
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主要病院における医療サービス向上のための医療機材整備計画
キューバの生涯がん罹患リスク、死亡リスクおよび5年再発リスクは中南米地域の平均よりも高く、死亡原因1位となっています。保健省は、「国家がん対策戦略」を策定し、がん診療サービスの体制強化に取り組んでいます。全国八つのがん診療管区で、がん医療サービスネットワークを形成、各医療施設の連携と協力で運営しているものの、財政難の影響で医療機材不足、老朽化のため、適切な対応ができていません。また貧困層の多い東北、東南部は診療環境が整っていないため、他のがん診療管区へ通院を余儀なくされています。この協力では、主要医療施設において、がん診療に必要な医療機材を調達し、がん診断および低侵襲治療の強化を図ります。これにより、同国医療サービスの拡充と質の向上に寄与します。
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国営ラジオ・テレビ協会番組ソフト整備計画
キューバでは、テレビ放送が情報発信、収集の手段となっています。同国唯一のテレビおよびラジオ放送局である国営ラジオ・テレビ協会は、国民の知識を高め、教育にもつながる番組制作・放送を意欲的に行っていますが、資金不足により十分な番組放送ができない状況です。この協力では、良質な日本のドキュメンタリー番組ソフト33組(109本)と教育番組ソフト18番組(426本)の供与を支援しました。これらを参考に、同国独自の番組が制作・放映されることで、同国の幅広い層の人材育成に寄与することが期待されます。
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気候変動対策のための地下水開発・管理能力向上プロジェクト
キューバでは、2004年に観測史上最低値を記録するなど、年間降雨量が減少し、干ばつが頻発していました。東部地域では利用する水資源の9割を表流水に依存しており、最低値を記録した2004年には、東部地域5県のダムの総貯水量が36パーセントにまで低下するなど、給水状況が極めて悪化しました。そのため、水資源庁は異常渇水が起きた場合に備えて、深層の地下水利用の拡大を検討していました。この協力では、気候変動により干ばつ被害および洪水被害を受けやすい東部地域を対象に、安定した飲料水を確保することを目的とし、水資源庁とその傘下の土木コンサルティング公社、水利公社の地下水開発・管理能力の向上を支援しました。
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技術協力、有償資金協力(円借款)、無償資金協力、草の根技術協力それぞれのプロジェクト情報は以下からもご覧いただけます。
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