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中華人民共和国
China
2018年10月、日本政府は、日中両国が対等なパートナーとして共に肩を並べて地域や国際社会に貢献する時代になったとの認識のもと、ODAを終了させるとともに、開発分野における対話や人材交流等の新たな次元の日中協力を推進することを発表しました。これを受けて、2018年度をもってJICAが担当する技術協力事業は新規採択を終了、それまでに採択済みだった事業も順次終了となり、2022年3月をもって全てのODA事業の実施が終了しました。
中国に対する日本のODA事業は1979年に開始され、その多くの事業においてJICAは、日本の官公庁や民間企業、学術界、NGO等、多くの関係機関、関係者の参加と協力を得ながら、実施機関としての役割を果たしてきました。これまでの取り組みは、中国のインフラ整備、保健医療と社会保障、工業、農業、環境管理・保全、防災減災、法制度整備、高齢化対策、両国の相互理解促進等と多岐にわたっています。
News ニュース
Project プロジェクト
JICAが中華人民共和国で実施する事業・プロジェクトの情報を提供します。
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中日医学教育センター臨床医学教育プロジェクト
中国医科大学は、衛生部直轄の重点大学の一つで、設立当初から日本語による医学教育に力を注いでいましたが、教員の高齢化、新しい教材および教育用機材の不足などが課題となっていました。これまで日本は、同大学内の中日医学教育センターにおいて、カリキュラム、教育手法および教材の開発を通じて基礎医学教育分野の協力を実施してきましたが、この協力では、同センターの日本語による臨床医学教育の実施に必要な体制を整備して、臨床医学教育分野の質の向上などを支援しました。これにより、医学教育活動を通じた中日両国の交流を促進し、先進的医学に精通した人材の育成に貢献しました。
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福建省林業技術開発計画
中国の福建省では、林業が経済発展を図るための基幹産業と位置付けられており、農業生産の向上を図るうえからも森林機能の増進が求められていました。そのため、雨量の多い、豊かな林地生産力を生かした人工林材の生産増大のための調査研究体制の強化が必要となっていました。この協力では、同省を中心とする亜熱帯地域における造林の推進および森林資源の持続的開発に資するため、造林技術の開発ならびに適正な森林資源管理技術の開発を支援しました。これにより、同地域において造林が推進され、森林資源が持続的に管理・運営されることに寄与しました。
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実験動物人材養成センター
中国では、実験動物の利用に関する分野の研究体制が整備されておらず、同国の国家科学技術委員会は、実験動物関連の研究開発を国家の重点研究課題としていました。この協力では、同国実験動物人材養成センターに対して、実験動物の維持・飼育管理技術および生産・利用技術の確立に資する人材育成を支援しました。これにより、同国の実験動物の飼育管理・利用にかかわる専門家の養成に貢献しました。
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国家水害防止総指揮部指揮自動化システム
中国では、多くの都市や主要交通幹線が大河川中下流の平原・盆地に集まっており、同国政府は、洪水の防止と被害の軽減を国家の重要課題の1つとしていました。しかし、迅速な対策を行うには、降水・水位・災害状況などを的確に把握して適切な洪水予警報を出すことが必要でした。この協力では、章衛南運河流域をモデルとして、洪水予測、電気通信、情報処理の3分野の技術移転を通じ、国家水害防止総指揮部の人材育成を図るとともに、モデル地区の水害防止指揮自動化システムの改善を支援しました。これにより、水害防止指揮能力が向上し、同国の洪水被害の軽減に寄与しました。
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上海現代金型技術訓練センター
中国は、工業技術の向上を図る上で金型技術の向上が不可欠であるとして、第4次科学技術生産計画において金型技術を同国の最重点技術分野とし、工業発展の基礎となる金型産業を発展させるため、実践的金型上級技術者の養成を図ろうとしていました。この協力では、上海金型技術訓練センターの教師や技術者に対し、訓練コースの実施や教材の作成などを通じた人材育成を支援しました。これにより、同国のプラスチック用精密金型製作技術の向上に寄与しました。
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中国水汚染・廃水資源化研究センター協力事業
中国は急激な工業の発展によって、水資源の不足や工業・生活の廃水に起因する様々な環境汚染に直面していました。同国政府は、廃水の再利用と水質汚染の解決を課題に、1988年に水汚染・廃水資源化研究センターを設立しました。この協力では、同センターの技術者に対し、廃水再生利用に関する技術や効率的な水使用に関する研究開発などにおける人材育成を支援しました。これにより、同国において、廃水の再利用と効率的な水資源の利用が普及することに貢献しました。
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国家科委コンピュータソフトウェア技術研修センター
中国では、コンピュータ・ソフトウエア技術の発展を重要な政策と位置付け、同分野の技術者を育成するために、国家科学技術委員会の傘下に「国家科学技術委員会コンピュータ・ソフトウエア技術研修センター」を設立しました。この協力では、同センターにおいて、コンピュータ・ソフトウエア管理手法の開発・研修教材の作成・研修コースの開発およびインストラクターの養成、基礎コースの実施などを支援しました。これにより、同センターが、市場のニーズに柔軟に対応した質の高い同分野の技術研修を実施することが可能となり、同国のコンピュータ・ソフトウエア管理技術者の育成に寄与しました。
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寧夏森林保護研究計画
中国寧夏回族自治区は、1987年以降防護林対策や森林造成を進めてきましたが、カミキリムシを中心とした森林虫害が認められるようになったことから、「森林病虫害総合防除研究センター」を設置しました。この協力では、病虫害抑制技術の研究および同国全土への抑制技術の普及を行うことを目的として、森林害虫防除技術の開発や研究開発体制の整備などを支援しました。これにより、同センターが自立的かつ継続的に森林保護研究を実施する基盤を確立することに貢献しました。
- 事業別プロジェクト一覧
技術協力、有償資金協力(円借款)、無償資金協力、草の根技術協力それぞれのプロジェクト情報は以下からもご覧いただけます。
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