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経済学者・成田悠輔氏「研究は報われない」も「世の中が進歩するためには大事」

[ 2023年1月7日 12:07 ]

日本テレビ
Photo By スポニチ

米エール大学助教授で経済学者の成田悠輔氏が、6日放送の日本テレビ「アナザースカイ」(金曜・後11・05)にゲスト出演。自身の研究分野について語った。

成田氏は今の仕事に「たまたま就いた」とし「人と関わるのが無理なんですよ」ときっぱり。「だから経営者とかもできないし、会社でチームで動くみたいなのも無理なので、そうすると1人でも引きこもってでもやれるようなことをやるしかないっていうので、今みたいなところに流れ付いてる感じですね」と1人で没頭できる研究職に就いたと語った。

そして「大きな事業をできる会社を築くってあるじゃないですか?これって人と人とのつながりを作り出すことで初めて可能になるものじゃないですか」と事業や企業は人とのつながりが必要とし「"大きくしよう"とか"人から褒められよう"って思うと、社員を雇ったりしてそれに対して責任を持たないといけない。そういうのから逃げ続けてる人生。情けないなとは思いながらも、性格的にそういうことしかできないので、その範囲でやれることをやってればいいかって」と自虐的に笑った。

成田氏は自身の研究について「ウェブ上で買い物したりドラマを見たりすると、そこにどんな商品が並んで、どんなドラマがおすすめされるかが重要。ああいうのを決めてるのって人間じゃない。物事を人間の代わりに決めてくれるプログラムとかコードをより良いものに進化させていくことが大事。その進化できるようなプログラムをどうやって作るかって研究をやっている」と紹介。例として、フリマアプリ「メルカリ」で商品の値段設定を割り引き、その後のユーザーたちの行動に何が起きるかを測ったりしているとした。

「人と関わるのが無理」と言いながらも成田氏の研究は社会で活用され多くの人に利便性をもたらしている。この矛盾について「研究は報われないので、あんまり"ありがとう"って言われないと気が済まない人だと無理だと思います。感謝されたいってよりは、それそのものが好きとか、興味があるみたいな感じじゃないと、モチベーション的に続かないって感じはします」と成田氏。「こんな訳の分からない暗号を作るみたいな作業をいくらやっても、"キャー"とか言われないじゃないですか。でもテレビのバラエティー番組とかでクソみたいなおしゃべりをすると、それで1000万人ぐらいの人が見たりするわけじゃないですか。コスパ的には絶対に合わないですよね」とバッサリ。それでも「ただ、楽に褒めてもらえることばかり皆がやると、多分、人類は崩壊するので、基本的に報われないことをやる人たちがどれぐらいいるかが、世の中が進歩するためには大事なのかなと」と研究を続けている理由を語った。

そして自身を「ドライな感じとウェットな感じが共存しているのかもしれない。多分、人と関わるのが苦手だったからこそ、人の事を理解したい気持ちが裏側にあるのかもしれない」と自己分析し「ひねくれたことを言って、人がちょっと距離を取ってくれるといいなって思ってる。自分で自分を研究中って感じですね」と笑った。

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