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阪神・前川 豪快な今春実戦1号で「開幕左翼」へ大前進 岡田監督も評価「ノイジーはうかうかできへん」

[ 2024年2月21日 05:15 ]

練習試合 阪神2―0韓国サムスン ( 2024年2月20日 宜野座 )

<練習試合 阪神・サムソン>2回、前川は2ランを放つ(撮影・椎名 航)
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阪神・前川右京外野手(20)が3月29日の巨人戦(東京ドーム)での「開幕左翼」へ大前進した。沖縄・宜野座キャンプ第4クール最終日の20日は韓国・サムスンとの練習試合に「8番・左翼」で出場し、2回に今春実戦17打席目で初本塁打。右翼芝生席に設置された防護ネットの上部を襲う豪快弾で強打を見せつけ、右肘痛で調整遅れのノイジーら他の候補を結果と内容で引き離した。

もう大穴でも対抗でもなく、堂々の本命だ。前川が高卒3年目で初の「開幕左翼」にまた一歩近づいた。11日の紅白戦から数えて実戦6試合17打席目での今春初アーチ。2回2死三塁の先制機でフルカウントから8球目、134キロチェンジアップを砕いた。体勢を崩されず粘り腰で捉え、快音を残して右翼の通称「アレ・ネット」まで届いた。

「ちゃんと体もめくれず(体を開かず)に、胸が(投手に)見えない、いい形で打てた。めくれるのが一番ダメなので」

予兆は内角球に対する直前3つのファウルにあった。3球目と7球目は右方向へ切れ、4球目はバットを折った。「内角に対して"クルッ"と回れたので凄く良かった。内角は"詰まってもいいや"くらいに思っていた」。最後に浮いたチェンジアップを仕留め損なう理由はなかった。

今春実戦で3度目の左翼守備も無難にこなした。2回1死からの左翼線二塁打ではクッションボールをそつなく処理。肩の強さでは昨季12補殺(直接送球では9)のノイジーに劣っても岡田監督は「二塁打をアウトにせえと言ってないからな。二塁打は二塁打やん」と気に留めない。最低限の守備力さえ兼備すれば十分に1軍戦力になる...と暗に太鼓判を押された。

昨季121試合で先発左翼を務めたノイジーは右肘痛で16日から別メニュー調整中。22日の最終クールから打撃練習を再開予定でも出遅れは否めない。岡田監督も「そら、うかうかできへんと思うよ」と立場逆転が近いことを示唆した。そもそも30歳の助っ人と20歳の若虎では伸びしろが違う。約1年のブランクがあった左翼に14日から再挑戦させた方針変更が首脳陣の"答え"だろう。

次の実戦は23日の巨人とのオープン戦初戦(那覇)で、順調なら開幕投手の戸郷が投げる前哨戦。「そんなん全然使うよ。今の状態なら、使ったら(オープン戦は)ある程度打つと思うよ。はっきり言うて」。岡田監督は当然という表情だ。前川も呼応した。「直球、変化球、両方に切れがある。この時期に対戦できるのはありがたい」。戸郷には昨季4打数2安打。今年最初の顔合わせは、もう「開幕準備」と言っていい。 (八木 勇磨)

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