[フレーム]
新聞購読とバックナンバーの申込み

藤浪 メッツと契約合意 千賀とチーム再建任せろ!日本選手大トリ決定

[ 2024年2月4日 02:30 ]

藤浪の移籍を伝えるMLBの公式インスタグラム

オリオールズからFAとなっていた藤浪晋太郎投手(29)が2日(日本時間3日)、メッツと契約合意した。年俸335万ドル(約4億9600万円)の1年契約で、登板数に応じて最大85万ドル(約1億2600万円)の出来高も付く。身体検査を経て正式契約を結ぶ運びで、所属先未定だった日本選手大トリでの決定。昨季75勝87敗の地区4位に沈んだチームで、エース格の千賀滉大投手(31)とともに、再建への重要ピースに指名された。

藤浪のメジャー3球団目となる新天地が決まった。エース格に千賀を据え、巻き返しを図るナ・リーグ東地区のメッツと合意した。

大型補強を敢行して昨季に臨んだが大敗。シーズン中にバーランダー、シャーザーらを放出するなどチームは解体した。中でも救援陣の防御率4・45はリーグ12位で、ブルペンの重要なピースとして白羽の矢が立った。

年俸335万ドルで、昨季年俸325万ドルから、10万ドルの昇給となった。登板数に応じた出来高も設定された。35試合で10万ドルで、40、55、60試合に達すると25万ドルずつ上積みされる。64試合に投げた昨季同様にフル回転すれば、最大の420万ドル(約6億2200万円)を手にすることになり、救援勝ちパターンの一角としての期待を感じさせた。代理人のスコット・ボラス氏は昨年12月上旬に「救援として評価され、2、3のチームからオファーが届いている」と明かしていた。

メジャー1年目の昨季は、アスレチックスでは5勝8敗、防御率8・57と荒れたが、7月下旬のオリオールズ移籍後は安定。30試合で2勝0敗、2セーブ2ホールド、防御率4・85の成績で、リーグ最多101勝での地区優勝に貢献した。特に昨年8月6日のメッツ戦では、ドジャース・大谷も上回るメジャー日本投手最速の102・6マイル(約165・1キロ)を計測。100マイル(約161キロ)以上の球を年間計136球も放るなど、救援に回り高い潜在能力が解放されつつある右腕は、敵軍ベンチから脅威であり、魅力的に映った。

開幕投手候補の千賀との日本選手リレーに期待がかかる。今季のナ・リーグはこれでドジャースに大谷と山本、パドレスにダルビッシュと松井、カブスに鈴木と今永と、歴代最多タイの同一リーグ4チーム目の「日本選手コンビ」が誕生した。

このオフは出身地の大阪を中心に自主トレを重ねてきた。昨年末は本紙のインタビューで「チームが決まっていないことには、変わりないですね。昨年も今年も決まるだろうと。不安視はしていない」と話していた。ベースボールの総本山ニューヨークで、真価が問われる2年目に挑む。

◇藤浪 晋太郎(ふじなみ・しんたろう)1994年(平6)4月12日生まれ、大阪府出身の29歳。大阪桐蔭では3年時にエースとして史上7校目の甲子園春夏連覇を達成。12年ドラフト1位で阪神入団。23年1月にポスティングシステムでアスレチックス移籍。7月にトレードでオリオールズへ移籍し、オフにFAとなっていた。1メートル98、82キロ。右投げ右打ち。

▽ニューヨーク・メッツ 1962年のエクスパンション(球団拡張)で誕生。球団名は「メトロポリタンズ(都会人)」に由来する。69年に快進撃でワールドシリーズを初制覇して「ミラクル・メッツ」と呼ばれた。86年にも世界一に輝くも、00年はヤンキースに敗れた。リーグ優勝5度。同じニューヨークを本拠地とするヤ軍戦は「サブウエー(地下鉄)・シリーズ」と呼ばれる。本拠地はクイーンズ地区にあるシティ・フィールド。日本選手は過去30球団最多の14人が在籍している。

≪先発は豊富 救援強化期待≫メッツは救援左腕ディークマン(レイズFA)ともこの日、契約合意に達した。先発の頭数は豊富で、エース格の昨季12勝の千賀に、18年に19勝したセベリーノ(ヤンキースFA)、18年にノーヒットノーランを達成したマナイア(ジャイアンツFA)を補強。通算92勝左腕キンタナ、ブルワーズからトレードで獲得したハウザー、昨季9勝のメギルと6投手以上が控える。抑えはディアスが昨年のWBCでの右膝負傷から復帰見込み。再契約したオッタビノ、スミス、左腕レイリーらが勝ちパターンを任され、藤浪もその一角を担うことが期待される。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

野球の2024年2月4日のニュース

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /