2014年05月19日

「つづく」詐欺3

つづくで思い出すのは、僕が夢中になって見ていた、
「蒼き流星SPTレイズナー」である。80年代半ばの作品だ。
猛烈に面白かった。

僕は高校生でリアルタイムで見たのだが、
火曜日夕5時半だったと思う、部活をはやめに終わらせ、
毎週学校から駅前の電気屋に走って、チャンネルを勝手に変えて、
30分立ち見で夢中で見ていた。
これを超える「続きを見たい」度合いに、僕はまだ出会っていない。
(次点はテレビドラマ本放送時の「アンフェア」(BGM差し替え前)と、
我らが「風魔の小次郎」後半戦ぐらいのものだろう)

その秘密を考えるに、あれは「つづく」詐欺の構造だったのではないか、
と思うのである。

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脚本の面白さは「起こる」こと

例えば野球の試合を考えよう。
ファウルチップでキャッチャーが後逸したり、
甘い球がきて三遊間ぬいたり、
タッチアップしたら返球が凄く良かったり、
ピッチャーの球が走っていたり、
とにかく、現実の世界で1プレイごとに何かが「起こる」。

机上の空論やバーチャルでない、現実の世界でだ。
ボールは風に流され、土埃は舞い、それでもそれなりに適応して、
プレイは進んでいく。
何かが「起こり」ながら。

物語もおなじである。
何かが「起こる」ことがつづく。
その連鎖が物語だ。

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