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61ptq8z6jkl_sy425__202509250954_20251001155701 朝日新聞の論壇時評で谷口将紀さんに取り上げていただいたことはすでに報告しましたが、東京新聞の論壇時評でも中島岳志さんに取り上げていただきました。『世界』10月号の「女性『活躍』はもうやめよう」です。
〈論壇時評〉「主婦的なるもの」と参政党 リベラル政党のズレ 見える 中島岳志
・・・同じ『世界』10月号に掲載された濱口桂一郎「女性『活躍』はもうやめよう―働き方の普通を変える」は、女性管理職を増やすことが女性活躍のメルクマール(指標)とされることに疑問を呈する。女性も男性と同様に猛烈に働いて、管理職への昇進を目指すことが、本当に望ましい「女性活躍」の姿なのか。
近年、「ワークライフバランス」(仕事と生活の調和)という言葉をよく聞くが、戦後の日本社会において、男性正社員は、ワークは無限定でライフは限定がデフォルトだった。一方女性は、ワークは制限付きで、ライフは無制限だった。しかし、1997年の改正男女雇用機会均等法以後、総合職女性はワークもライフも無限定という状況に追い込まれた。難易度が高すぎてクリアできないゲームを「無理ゲー」というが、女性活躍社会とは多くの女性にとって「無理ゲー」にほかならない。
鈴木の論考と合わせて考えると、あまりにも過酷な条件を課された女性たちに対して、グローバルな競争社会を批判し、ケアの倫理に基礎づけられた「専業主婦的なもの」の重視を説いた参政党が、魅力をもって受け入れられた可能性が見えてくる。そして、この苦しみに向き合うことのできていないエリート中心のリベラル政党のズレが見えてくる。・・・
同じ号に載っている鈴木彩加さんの「『主婦的なるもの』の政治性―参政党現象から考える」と絡ませて、参政党現象やらリベラル批判やらにつなげられて論じられているようです。書いた当人はそこまでの射程は考えていなかったので、ちょっとドッキリしました。
2025年10月 1日 (水) | 固定リンク
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そこに高市氏のワークライフバランスなしで
との発言が。
投稿: ほぺいろ | 2025年10月 5日 (日) 16時08分
> 近代化後かなりの間は、社会的性別役割分業で、家族(=妻、母)は企業が担えない生殖機能を、企業活動を間接的に支えるために遂行する役割を担うことにより、間接的にビジネスライクでありえたのでしょうが(この時代に郷愁を覚えるのが近代的保守層と言うことになるのでしょう)、企業が彼女らを直接に企業の生産活動に活用するようになると、それすらも失われ、生殖活動に積極的関心を持つのは福祉国家だけと相成った
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2025/07/post-19644e.html
> 多くの女性が、価値観、政治観、興味、教育レベルの共通点を持つパートナーを見つけるのに苦労している
> 共に成長しようという意志がみられなかった
https://courrier.jp/news/archives/416736/
資本からすれば、労働者同士の関係は、同僚、同業、共に成長に励むべきライバルなんでしょうけど、生殖における男女間の関係は、補完的なもの、取引相手、パートナーですからね。男女間の関係性は、共に成長すべき対等な関係であるべきであり、取引相手などという非対称なものであってはならないとする資本由来のフェミニズムを典型とするポリコレ的規範は、生殖の排除に帰着する。これが、日本に限定されない重要な少子化の要因かもしれません。しかし、少子化で苦しむ当の社会的視座ではなく、人類史的な視座から見下ろすならば、今は人間が多過ぎで、大幅に減る方が良いのかもしれませんが。
投稿: てん | 2025年10月 6日 (月) 23時50分
社会が女性に男性的な能力を求めた結果、女性たち自身がそれを内面化し、
さらに、男に男性的な能力と女性的な能力を共に求めるようになりました。
> 男性は本当に努力が足りない。デートアプリで返事をしない、コミュニケーションもうまくできない、デートの計画も立てたがらない。
> 男性は全体的に女性よりも学歴が低く、社交スキルもひどい。
https://courrier.jp/news/archives/416736/
投稿: 53さん | 2025年10月 4日 (土) 13時18分