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本日、朝日新聞のWEB版で、わたくしのインタビュー記事「「ワークライフバランス」は変な言葉? 単純化される、働く人の現実」が掲載されました。インタビュワは田中聡子記者です。
「ワークライフバランス」は変な言葉? 単純化される、働く人の現実
「ワーク・ライフ・バランスという言葉を捨てます」。自民党総裁選での高市早苗氏の発言に対し、様々な意見が出ました。中には「ワーク・ライフ・バランス」を重視する社会へのいらだちが垣間見える声も。労働政策研究・研修機構労働政策研究所長の濱口桂一郎さんに、日本の「ワーク・ライフ・バランス」の現在地について聞きました。
――高市氏の発言をきっかけに「ワーク・ライフ・バランス」に注目が集まりました。
「ワーク・ライフ・バランス」って、実は変な言葉ですよね。この言葉は「ワーク」と「ライフ」が対立を起こしているというイメージを与えます。
でもフェミニズムの中で家事や育児が「アンペイドワーク(無償労働)」と言われてきたように、「ライフ」は「ワーク」でもあるわけです。同時に、「ワーク」とされるものは「職業生活」という「ライフ」でもある。どちらも「ワーク」であり、「ライフ」でもあるのです。
――明確に境界線があるわけではないのですね。
一般的に、ワークは「マスト(やらねばならない)」の世界、ライフは「ウィル(やりたい)」の世界であると考えられています。でも実際は、家事・育児を誰かが「やらなければならない」ように、仕事も面白さややりがいなど「やりたい」からやるということもあります。働く人はそれぞれの状況下で、「マスト」と「ウィル」のバランスをどう取るか考えています。 ・・・・・
2025年10月21日 (火) | 固定リンク
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