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八代亜紀さん 歌を愛し、人に愛された希代のシンガーに故郷から栄誉 「県民栄誉賞」「名誉市民」受賞

[ 2024年2月7日 10:00 ]

八代亜紀さん
Photo By スポニチ

昨年12月30日に急速進行性間質性肺炎のため73歳で死去した歌手の八代亜紀さんに、出身の熊本県から「県民栄誉賞」、同県八代市から「八代市名誉市民」がそれぞれ贈呈されることが7日、明らかになった。「県民栄誉賞」は22年12月のヤクルト・村上宗隆以来11人目。「名誉市民」は2005年8月の市町村合併後では初めての贈呈となった。

歌を愛し、人を愛し、故郷を愛した生涯だった。八代さんは中学卒業後、一旦はバスガイドとして就職するも、友人の「思い切って歌ってみたら」の一言を機に、地元のキャバレーで歌手としてのスタートを切った。その後15歳で上京。東京・銀座のクラブ歌手となると、卓越した歌唱力、魅力的なハスキーボイスは瞬く間に評判となり、1971年に「愛は死んでも」でデビュー。日本テレビ系のオーディション番組「全日本歌謡選手権」でグランドチャンピオンになったことで全国区となった。

「舟唄」「雨の慕情」などヒット曲を次々と生み出し、女性演歌歌手のレコード・CDの総売上枚数は歴代1位。一方、40歳のころに油絵に開眼し、1998年から5年連続でフランスの由緒ある公募展「ル・サロン」に入選するなど、歌以外の才能も発揮した。優しく、包容力のある人柄でテレビのバラエティ番組などでも活躍。社会貢献活動にも関心が高く、16年の熊本地震、20年の7月豪雨では被災地を何度も訪れ、被災者を慰問。募金活動にも積極的に取り組んだ。

熊本県は「本県ご出身の八代亜紀さんは、昭和46年の歌手デビュー以来、数々の名曲を豊かな表現と情感あふれる歌唱で日本レコード大賞を受賞するなど、日本を代表する歌手として活躍をされました」「地元の八代市では自身の名前を冠した絵画コンクールを定期的に開催されるなど、地域づくりや文化振興にも貢献されました」と数々の功績を称賛。

04年に第1号の「くまもと誘友名誉大使」に就任し、観光・物産振興、教育活動を積極的に行ったこと。さらに県内外の災害支援に熱心に取り組んだことなども賞贈呈の理由に挙げた。

八代市の中村博生市長は歌、絵画などによる文化振興、被災地支援など社会貢献活動に感謝し「八代さんのこれまでのご活躍、御功績は大変顕著なものであり、市民の皆さんが郷里の誇りとして、深く尊敬に値することから、市町村合併後では初となる八代市名誉市民の称号をお贈りすることがふさわしいと判断いたしました」とコメントを出した。


≪熊本県「県民栄誉賞」受賞者一覧≫
1山下 泰裕 柔道家 1984年8月25日(受賞年月日)
2蟻田 功 医学者 1988年4月22日
3末続 慎吾 陸上短距離選手 2003年10月8日
4チャーリー永谷 カントリー・ミュージック歌手 2005年4月21日
5不動 裕理 プロゴルファー 2011年12月16日
6藤井 瑞希、垣岩 令佳 バドミントン選手 2012年8月24日
7川上 哲治 プロ野球選手、監督 2013年12月12日
8秋山 幸二 プロ野球選手、監督 2015年2月23日
9尾田 栄一郎 漫画家 2018年4月15日
10村上 宗隆 プロ野球選手 2022年12月28日

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