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裁判の中の在日コリアン〔増補改訂版〕

日本社会の人種主義・ヘイトを超えて

裁判の中の在日コリアン〔増補改訂版〕

日本社会の人種主義とヘイトに抗してきた裁判の歴史。 日本社会の真の多様性を実現するための途を探る。

著者 在日コリアン弁護士協会(LAZAK) 編著
ジャンル 社会問題
出版年月日 2022年03月20日
ISBN 9784877987879
判型・ページ数 4-6・366ページ
定価 本体2,300円+税
在庫 在庫あり

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裁判は、日本社会を映す鏡。
日本社会の人種主義とヘイトに抗してきた裁判の歴史。
日本社会の真の多様性を実現するための途を探る。


2008年に刊行された初版以降にあった事件を加筆、大幅増補改訂。
さらに、「徴用工」「慰安婦」「日韓請求権協定」「名前(本名と通名)と国籍(帰化)」の問題についてのコラムも充実。
在日コリアンを当事者とした裁判や事件について、在日コリアンの弁護士や事件に携わってきた弁護士が、当事者の視点から執筆した。

初版から14年、「多様性と協調」が謳われる時代とは裏腹に、在日コリアンをとりまく環境はますます厳しいものとなっている。2009年に起きた朝鮮学校を襲撃するヘイトクライム事件以後、在日コリアンの排斥を訴える過激なデモが全国各地で行われ、インターネットを中心に「ヘイトスピーチ」が氾濫、書店の店頭ですら目に留まりやすい場所に嫌韓本が並べられるようになった。2017年には、在日コリアンの弁護士も標的にされた「大量懲戒請求事件」が起きた。
なぜ、在日コリアンをとりまく人権状況は、これほどまでに悪化してしまったのかーーー。

そもそも「在日コリアン」とは、どのような人々なのか、「社会を映す鏡」としての在日コリアンと呼ばれる民族マイノリティが、戦後の日本社会をどのように生きてきたのか、そして今どのような状況に置かれているのかを知ってもらいたい。
在日コリアンが、生まれ育った日本社会の中で、自らのルーツを否定されず、尊厳をもって生活していくことが保障され、真に「多様性と協調」のある社会を実現するために、本書を通じてその途を探ってほしい。

第1章 在日コリアンの「生い立ち」

在日コリアン形成の歴史
在日コリアンの法的地位の変遷

第2章 刑事事件と差別

小松川事件――在日二世の苦悩
寸又峡事件――差別に対する「私戦」

第3章 解決されない戦後

在日・日本軍「慰安婦」訴訟と韓国朝鮮人BC級戦犯訴訟
サハリン残留韓国人帰還問題――市民外交の成果
日本国籍確認訴訟――「国籍を捨てた覚えはない」
「群馬の森」朝鮮人追悼碑事件――歴史修正主義との闘い

第4章 日常生活における裁判
日立就職差別裁判――大企業に挑んだ闘い
ウトロ裁判――自分たちの「まち」を守る
入居差別――外国人お断り!?
ゴルフ会員権――会員は日本人に限る!?

第5章 法律によって引き起こされる差別

指紋押捺拒否闘争――尊厳を守る闘い
無年金裁判――強いられる不安な老後

第6章 在日コリアンの政治参加・司法参加

東京都管理職裁判――公務員になれないのは「当然」か
司法修習生の国籍要件――裁判所による差別
調停委員・司法委員・参与員――仲裁役に日本国籍が必要?
地方参政権訴訟――選挙に行けない在日コリアン

第7章 民族的教育を受ける権利

高槻マイノリティ教育権訴訟――多文化共生を求めて
「高校無償化」裁判――教育制度における不平等

第8章 ヘイトスピーチ・ヘイトクライムとの闘い

京都朝鮮学校襲撃事件――怯える子どもたち
徳島県教職員組合襲撃事件――差別との闘いが拓いた新たな景色
二重の差別(人種差別・女性差別)との闘い
川崎ヘイトデモ禁止仮処分事件
鶴橋ヘイト禁止の仮処分――ヘイトは許さへんで
ヘイトハラスメント裁判――職場で差別・偏見にさらされない権利

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