アナウンスの声を聴覚障害者にも届ける「Voices for All」始動。
2025年7月30日 (水) 投稿者: メディア社会コース
WHOは2050年までに25億人近くが何らかの聴覚障害を持つと予測していますが、日常生活の中で「聞こえにくさ」を抱える人々の困難については十分に理解されていません。多くの人にとって館内・校内・車内・機内・緊急の各放送による情報提供は当たり前のものですが、聴覚障害者はこれらの情報を得ることが困難です。私が立ち上げたプロジェクト「Voices for All」では、補聴器や人工内耳を使用している人々に向けてBluetoothの次世代規格である「Auracast(オーラキャスト)」とWi-Fiによるハイブリッド配信を活用して、音声情報を直接補聴器に届ける実証実験を実施します。また、リアルタイム字幕による情報提供も行い、聞こえない方への情報を補完します。音声情報のアクセシビリティ向上により、「誰一人取り残さない社会」を実現したいと考えています。
先日、Bettear社製の配信機材が届きました。実は、私の研究室への導入が「日本初!」となります。後日、プレスリリースを行う予定です。
8月には大阪で聴覚障害当事者の方々にデモを行う予定で、11月には函館で開催される全国大会で当事者や支援者の方々に説明とデモを行う予定です。これまで聴覚障害者が諦めていたアナウンスの声が聞き取れないという課題を解決する一つの案として期待されています。またブログでもご報告いたします。
メディア学部 吉岡 英樹
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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「サイレント・コミュニケーション」、3年次科目「音声情報アクセシビリティ」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。
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