役割体験学習論に基づく法教育
裁判員裁判を体感する授業
第1節 役割体験学習論とは-社会体験の体系化-
1.裁判員模擬裁判の評議から
2.模擬裁判における役割体験
3.役割体験学習論社会体験を役割から捉える体験的学習論
第2節 役割体験学習論に基づく法教育カリキュラム
1.法教育の定義と目標
2.法教育の内容・内容構成
3.問題解決(課題設定)型の法教育カリキュラム
第2章 役割体験学習論に基づく法教育ガイド-裁判員裁判を事例として-
第1節 役割体験学習の始まり-ウォーミングアップ-
1.公民科の教育方法-社会的実践力を培う公民科教育-
2.法に関する講義と文献講読
3.刑事裁判の傍聴
4.弁護士・検察官を招いた授業
第2節 模擬裁判シナリオ作り-エクササイズ-
1.全体計画と学生によるシナリオ原案作成(2008年6月)
2.検察官によるシナリオ作成指導(同年7月)
3.弁護士によるシナリオ作成指導(同年8〜9月)
4.検察庁におけるシナリオ打合せ(同年9月)
5.弁護士と学生によるシナリオ共同作成(同年10〜11月)
第3節 模擬裁判への挑戦-ヒートアップ-
1.模擬裁判の役割担当者決定と事前練習
2.裁判員模擬裁判の実践-「田沢太郎に対する殺人未遂被告事件」-
3.裁判員模擬裁判後の体験の共有化
第4節 アンケート調査と事後討議-クールダウン-
1.アンケート調査から
2.事後討議
第3章 法曹三者と学生による裁判員模擬裁判の実際-秋田大学の実践-
第1節 裁判員制度のエッセンス
1.裁判員制度のねらい
2.裁判員制度の特色
3.裁判員裁判の対象となる刑事事件
4.裁判員の選任資格と欠格事由等
5.裁判員の仕事と義務
6.裁判員の選任手続
第2節 模擬裁判2006「甲野はじめに対する強盗致傷被告事件」
1.第1場「裁判官による裁判の説明と裁判員の宣誓」
2.第2場「公判」
3.第3場「評議・評決」
第4章 学生による裁判員裁判の授業-秋田市立外旭川中学校における実践-
第1節 社会科授業「もうすぐ始まる裁判員制度と私たち」
1.テーマ設定の理由-国民の司法参加と法的実践力-
2.授業の展開
第2節 授業反省会とアンケート調査の考察
1.学生による授業反省会
2.外旭川中の生徒・教師と弁護士に対するアンケート調査
3.外旭川中学校校報「穂波」での実践紹介
第5章 インターネットを活用した裁判員模擬裁判-「ネット裁判員模擬裁判」で学びの場を拡張する-
第1節 インターネット学習システム「ネット裁判員模擬裁判」
1.「ネット裁判員模擬裁判」のねらい
2.ネット裁判員模擬裁判のシステム構成
第2節 ネット裁判員模擬裁判の実践
1.ネット裁判員模擬裁判の準備
2.ネット裁判員模擬裁判の評議
第3節 ネット裁判員模擬裁判を終えて
1.参加者はネット模擬裁判から何を学んだのか
2.ネット模擬裁判の課題は何か
3.弁護士からのコメント
4.ネット裁判員模擬裁判の参観者の感想
終章 役割体験学習論に基づく法教育を!
第1節 「青春法廷」に見る役割体験
1.「青春法廷」の概要
2.青春法廷における役割体験
3.役割体験による現実世界の自省的再構成
第2節 法曹三者と学生による裁判員模擬裁判を振り返って
1.はじめに
2.弁護士の目で振り返る
3.法教育の目で振り返る
4.中学生の目で振り返る
5.さいごに