2024年7月
トイレサインあるいはトイレのピクトグラムの色々
2024年7月31日 (水) 投稿者: メディア技術コース
全国唯一の健康メディアデザイン研究室の千種(ちぐさ)です。健康メディアデザイン研究室では、人体を健康メディアとしてとらえメディアを活用して自らの健康をデザインしたり、研究者本人を健康にして、その成果を多くの人たちに役立てて、健康改善するための提案や健康アプリを制作するといった研究を行っています。
長期休みにはひとり旅することが多いので、その際にトイレサインあるいはトイレのピクトグラムにはたくさんのバリエーションがあって面白いことに気づきましたので雑感としてまとめたいと思います。
1枚目は1964年の東京オリンピックの際にピクトグラムが注目されたようで、女性を赤色、男性を黒色とするのもこの時がスタートのようです。
2枚目は2013年の高知県のものです。カツオが地域の特産品なのでこういったユーモアのあるセンスのトイレサインです。
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3枚目は2022年の写真です。スマホ・タブレットのレイアウトがタイル型になってきた影響でのっぺりとしてますが、すっきりとしたデザインになっています。
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以上のように、トイレサインについて画像を調べるだけでも、4枚目の写真のように見慣れたものからデザインセンスの高いものまで、多種多様なデザインがあって楽しいです。そしてメディア学部ならではの路線では、トイレが地図上のどこにあるのかを探すアプリも存在していますし、IoTを使って高層ビルとかのトイレの空き状況を「見える化」する仕組みも実現されています。
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https://www.google.co.jp/search?sca_esv=a63c16f2bb691621&sca_upv=1&sxsrf=ADLYWIID7KKxd1zcDxn__p7PXyBxFs-N4A:1720680535374&q=%E3%83%88%E3%82%A4%E3%83%AC%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%B3&udm=2&fbs=AEQNm0BqbPbAzSj6PhNr7nv9Ltx-oFh8tVsgXi1MyFbswNtTUOS5b68chsyOj2QEdx4EPnOrt5ZHu3S6DMvYgOC1wFxAdIFa_dxe3IxofEKCDlLaeR1KtYz4T5WA62ryVfxSBXPB-xzvPrAAzZdzdUdbv3y85Eh5OLeQTCn3Fe6NzdReGs-dXizUwj1p8EqrTQoi2ws8DFKGfMaXLJpV6_PLCS3wFExo6Md-p6yTBcdpTij0EDt7KIc&sa=X&ved=2ahUKEwi10dTAsp6HAxWEZfUHHYP7B5cQtKgLegQIDhAB&biw=1078&bih=612&dpr=1.5
オープンキャンパスの報告とご案内
2024年7月30日 (火) 投稿者: メディア技術コース
技術コースの羽田です。
先週のオープンキャンパスでは、片柳研究棟での発表だけではなく、研究棟Cでも多くの発表が行われました。
メディア学部の研究室がある研究棟Cは、八王子キャンパスのもっとも山側に位置する建物で、体育館の横にあります。
ここまで登ってきてもらうのは大変なのですが,大学といえば研究,研究といえば研究室ということで
研究室の様子が見えるオープンキャンパスを合言葉に,この何年かはずっと研究室そのものを公開しています.
メディア学部のオープンキャンパスでは模擬授業や学部説明などもありますが,メディア学部生が実際にどのような研究をしているかを学生本人が説明するのが主な催しになります.ですのでそれぞれの研究室で研究の説明をするのも教員ではなく,研究室に所属する学生となります.
これにより学部でどのような勉強ができるのかではなく,将来は自分がどのような活動ができるようになるのかという観点で見てもらえるといいかと思っています.この活動もCGや音楽といったコンテンツの制作からメディア産業の分析まで多岐にわたります.
我々の研究室でも過去の研究のうちからいくつかを展示して訪れた高校生やその保護者に対しての説明を行いました.
今度の週末にもまたオープンキャンパスが行われます.こちらも皆様のお越しをお待ちしています.
(メディア学部: 羽田久一)
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国際交流報告 2024年タイ(その1)
2024年7月29日 (月) 投稿者: メディア技術コース
メディア学部の寺澤です。
今週は3年のTさんの国際交流報告です。メディア学部は多くの海外大学と提携していますが、Tさんはそのうちの一つ、タイのシラパコーン大学(https://www.su.ac.th/th/index.php)のワークショップにチャレンジしてきました。
【1日目】
こんにちは!
今回は、シラパコーン大学主催の International Experience Course in Thailand に参加してきました!
東京工科大学のメディア学部で行われている国際交流に関して、このワークショップ報告を通じてお伝えできたらと思います!
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今回のワークショップの内容は、主にコンテンツ制作の授業が中心です。各国の言葉を知るプレゼンテーションや、写真撮影の授業、タイの観光地を巡って学んできた知識を活かし、課題をこなしていくものでした。本来は12月の開催でしたが、今回は6月の開催に。5日間で様々な経験をしていくので、目まぐるしい日々を過ごしてきた記憶が強いです。
今回は、タイ(6)、ベトナム(7)、マレーシア(10)、中国(3)、韓国(4)、日本(3)の計33人が参加しました。東京工科大学からは私1人の参加でしたので、タイ限定のスターバックスキャラクター、べアリスタと一緒に現地を訪れました!
大まかなスケジュールは下に
6/18-19 オンラインクラス
6/23-27 タイ
6/28 帰国
今回はタイへ向かってから滞在していた時の過ごし方、帰国までをご紹介します( . .)"
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去年このワークショップに参加された先輩と同じく、飛行機の遅延が6時間ほど発生し、10:55(JST)→17:05(JST)で出国しました。タイに着いたのは22:00(ICT)近くで、空港までPiak先生とその学生さんが迎えに来てくれました。
今回は私はスマホのeSIMを事前に購入していたので、スマホは問題なく繋がり、空港では換金だけしました。無事換金デビュー!
タイ南部ホアヒンにあるホテルを予約してくださったので、空港に着いてからPiak先生が運転する車で行くことに。空港の駐車場に向かうと、Piak先生の車の前に駐車してある車が。ちらほらと車の前に駐車している車があったので、このままじゃみんな発進できないな・・・と思っていたところ、
Piak先生と学生さんが車を簡単にどかしてしまうという、日本では見たこともない光景に衝撃を受けました。写真で車をどかしているのは、今回の引率の三上先生です。早速日本との違いを目の前で感じながら、Piak先生の車が発進しました。
スワンナプーム空港からホアヒンまで、車で3時間ほどかかるので途中でタイのセブンイレブンに寄ってもらいました。見た目だけで選んで購入したBeautiというドリンクを片手に、ホアヒンへと向かいました。(Beautiの味はベリージュースを薄めたような味でした!)
ホアヒンにある海辺近くのホテルに着いたのは1:00(ICT)近くでした。お部屋はベトナム学生と同部屋だったので、寝ていたルームメイトに挨拶もできずにタイ1日目は終了です。
2日目に続きます。
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海外旅行にトラブルはつきものですが、早速その洗礼を受けてしまったようですね。車を勝手にどかしてしまうというのもおおらかなのか、駐車場不足で常識なのか。異文化は面白いです。
(メディア学部 寺澤卓也)
【7月21日オープンキャンパス報告】ゲーム制作と先端研究
2024年7月26日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース
助手の栗原です。
先日の予告通り、本日は7月21日に行われたオープンキャンパスにおけるゲーム制作と先端研究(三上・栗原研究室)の様子について報告します。
メディア学部の研究展示は主に研究棟Cと片柳研究所に分かれており、今回の三上・栗原研究室の展示は片柳研究所5Fで行いました。
展示については学部3年生が中心に活動しているプロジェクト演習と研究室所属学生の研究についてのポスター・デモ展示の2種類行いました。
ゲーム系の展示はメディア学部の目玉コンテンツということで、当日は大盛況でした。
毎回のことではありますが、ゲーム制作だけでなくフロアのレイアウトや運営の仕組みなどから学生が主体的に考えており、来場者の方々には楽しんでいただけたのではないかと思います。
研究展示の方はプロジェクト演習の展示と比較すると聞きに来られた方は少なかったのですが、興味を持っていただいた来場者の方々に学生はデモも交えながら熱心に発表を行なっておりました。
次回のオープンキャンパスは8月4日ですが、残念ながらプロジェクト演習の展示は東京ゲームショウへの出展に向けた作業に入るためお休みになります。
8月18日のオープンキャンパスでは展示いたしますので、体験したいという方や話を聞きたいという方はぜひお越しください。
その分、8月4日は私の研究展示を行います。
プロジェクト演習の紹介も少し行う予定なので、18日の都合がつかないという方もぜひお越しください。
本日はこの辺にしたいと思います。
8月4日のオープンキャンパスでお会いしましょう。
着任のご挨拶(栗原)
2024年7月24日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース
初めまして。
今年度の4月より着任しました、助手の栗原渉と申します。
三上先生の研究室に所属しており、三上・栗原研究室として研究室運営のお手伝いをさせていただいています。
専門はHCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション)、メディアアートになります。
「あれ、ゲームとかアニメじゃないの?」と思う方が多いのではないかと思います。
最近ではVR技術、特にデバイスを使用したゲームについての研究を希望する学生が多く、主にそのような学生の指導をしています。
ちなみに、これまでの自身の研究テーマは大雑把にいうと「生きた植物を動かそう」です。
ゲームどころかVRですら全然掠ってないですね。
共通しているのはいわゆる電子工作系ということで、ベースとなる分野を持っていれば異なる分野に対しても応用が効きますよ、ということかもしれません。
この辺の話はメディア学部にいればきっとどこかで聞くのではないかと思いますので、身近な実例として見てもらえれば良いのではないかと思います。
どうしてそのようなことを言うかというと、実は私は2013年にメディア学部に入学したOB(羽田先生の研究室でした)になります。(兼松先生、戀津先生(在学時に少し被っていました)に続いて、ですね。)
自身の研究についてや在学時のこと、一番大事な今の卒研生の話など書かなければいけない話も多いですが、今回はここのところにしておきたいと思います。
次回は先日行われたオープンキャンパスの様子について報告したいと思います。
いくつかの演習に顔を出しているのでそろそろ覚えてもらい始めているかもしれませんが、学生にも教職員にも学生だと思われることが多いのでそろそろ覚えてもらえるように(一応教員であると思ってもらえるように)頑張りたいと思いますので、在学生の方、入学を希望される方も以後よろしくお願いいたします。
【7月21日オープンキャンパス】模擬授業「メディアとSDGs」
2024年7月19日 (金) 投稿者: メディア社会コース
私がオープンキャンパスで模擬授業「メディアとSDGs」を始めたのは、コロナ禍の2020年でした。オンラインで実施された模擬授業には、日本各地からテレビ会議システムに参加していただきました。
当時は、「学校でSDGsについての授業を受けたことがありますか?」との質問に「はい」と答える方の数はほんの数人でしたが、最近ではかなり多くの方が手を挙げています。
SDGsについてはすでにご存知の方が多いと思いますが、人間や地球がより長く繁栄するために、2030年までに達成すべき17の目標がかかげられています。逆に言うと、これらの目標が達成されないと、持続的可能でなくなってしまうということです。
[画像:Sdgs001_20240626144501]
図:SDGsのゴール
メディア学部で扱う「メディア」とは、主に「情報工学」を指しています。新しい情報技術を活用することで、これまで解決するのが難しかった課題を、より良い方向に進めることが出来るのではないかと仮説を立てて教育・研究をしています。
私は、「SDGs」はとても重要だと考えています。なぜなら、便利な生活やお金儲けのためだけに人間が活動してしまうと、環境を破壊したり、貧困や飢餓を助長したりすることにつながってしまいます。例えば、私たちの生活を便利にするために、毎秒テニスコート15面分の森林が失われています。熱帯林減少の最大の要因の一つとされているのがパーム油の生産です。パーム油は、パンやポテトチップスといった加工食品のほか、洗剤やシャンプーなどにも使われており、日常生活において膨大に消費されています。しかし、環境や地域社会に配慮した「持続可能なパーム油」の生産も広まっており、それを認証する仕組みも出来てきました。情報技術を使えば、どの商品が「持続可能なパーム油」を使っているかが分かるように、いわゆるトレーサビリティを可能にします。
7月21日(日)に八王子キャンパスにいらしたら、ぜひ私の模擬授業に参加して、持続可能な生活について一緒に考えましょう。
オープンキャンパスの情報はこちら▶︎
https://jyuken.teu.ac.jp/jyuken/index.html
メディア学部 吉岡 英樹
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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。
Inclusive Hub ミートアップ「みみ」に登壇
2024年7月17日 (水) 投稿者: メディア社会コース
研究室ホームページの問い合わせフォームから、「インタビューをしたい」と1通のメールが届いたのは昨年11月のことでした。東京都の「多様な主体によるスタートアップ支援展開事業(TOKYO SUTEAM)」に採択された株式会社The Elementsからのメールでした。そして、運営している情報サイトがInclusibe Hubです。
▶︎Inclusive Hub
https://the-elements.jp/inclusive-hub-top
ご覧頂ければ分かりますが、様々な障害者の課題を解決しようと奮闘している方々を取材し、記事として発信しているほか、障害ごとに関係者を集めたトークセッションも企画・運営しています。
私の記事はこちらで、前編・後編があります。
▶︎ 【みみ #4】娘の聴覚障害を探し克服に奔走した研究者
https://the-elements.jp/posts/Sj1_ZLLc
そして2024年3月に、Inclusive Hubとしては初めてとなるハイブリッド配信形式のトークセッションが開催されました。イベントの様子は、こちらのリンクから動画と記事でご紹介しています。
▶︎ 【#1】Inclusive Hub ミートアップ「みみ」
https://the-elements.jp/meetup/xoXkkTEr
Inclusibe Hubで紹介されている皆さんは、当事者として自分の障害に向き合って課題解決に取り組んだり、身の回りの障害を持つ方のために活動をしている方々ばかりです。
「誰一人取り残さない」
SDGsが掲げるメッセージです。
次のブログでは、7月21日(日)に本学八王子キャンパスで開催されるオープンキャンパスで私が実施する模擬授業について話します。
模擬授業のタイトルは「メディアとSDGs」です。
メディア学部 吉岡 英樹
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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。
◎にじゅうまる次回は、7/21(日)にオープンキャンパス開催!(メディア学部:藤崎)
2024年7月17日 (水) 投稿者: メディア社会コース
◎にじゅうまる2024年7月21日(日)にオープンキャンパスを開催します。
本学を志望されている方はもちろん、これから大学選びをされる方もぜひご参加ください。
入試説明および、学部・学科説明!研究室紹介!など多彩な内容です!
20240716-25756
詳細はこちらへGO!
ぜひ、オンライン受付フォームからお申し込みのうえ、お気軽にご参加ください!!
https://jyuken.teu.ac.jp/jyuken/visit_oc_202407.html
みなさまのご来場をお待ちしています!(メディア学部:藤崎)
2024年7/21(日)開催!★東京工科大学★メディア学部オープンキャンパス★申込受付中!
2024年7月16日 (火) 投稿者: メディア社会コース
声の方向を聞き分けて文字化するアプリ「VUEVO」導入
2024年7月15日 (月) 投稿者: メディア社会コース
聴覚障害があり、補聴器や人工内耳を装用している人は、会社の会議など複数の人が話す場面が苦手だと言われています。また、音が聞こえないろう者の方も、これまでの文字起こしアプリだと、誰がどの発言をしたかが分かりにくい事が課題でした。
私の研究室にも聞こえない方、聞こえにくい方がいらっしゃいますので、今回「VUEVO(ビューボ)」を導入することにしました。
[画像:001_20240624210901]
図:「VUEVO」の利用イメージ
出展:「VUEVO」ホームページ
https://vuevo.net/
この文字起こしサービスはスピーカに特徴があります。中央の丸いスピーカが、360度の声を認識し、どこから何を発言しているのかを分析しています。どこに、誰が座っているかを登録すれば、名前を表示することも可能です。
多言語にも対応していますので、大学であれば留学生が母国語で話しても、すぐに日本語に翻訳してくれます。自分のパソコンやスマートフォンで表示すれば、自分の言語で表示することができます。
また、障害がなくても、とても便利な昨日が揃っていることも分かってきました。例えば、複数人でディスカッションをしている中央に置いておけば、自動的に議事録をとってくれるだけでなく、5分おきにChatGPTが要約してくれます。後で見返せば、自分たちがどのような議論をしていたか、要約で振り返ることができるのです。途中で雑談をしていれば、それもバレてしまいますね。
多くの企業や官庁などでも使われているだけあり、セキュリティもしっかりしています。VUEVOを使った会議に参加している人は招待制なので、自分が参加した会議の議事録しか見ることができません。機密情報を扱う会議での利用も安心です。
障害者の支援として使われているものが、実は多くの人が便利に使えるということはよくあります。車椅子の方が必要としているスロープも、ベビーカーを押している人、スーツケースを転がしている人、台車で荷物を運んでいる人にとって便利なのも同じです。
実は、「VUEVO」に出会ったのは、とあるトークショーに登壇したことがキッカケでした。
続きは、次回のブログで。
メディア学部 吉岡 英樹
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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在は聴覚障害支援を専門としており、メディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」、聴覚障害支援メディア研究室 を担当している。
芝生の上の馬の銅像
2024年7月12日 (金) 投稿者: メディア技術コース
この前、大学の一年生と話をしていると、「馬の銅像に乗ったら退学になるのか?」というちょっとネタっぽい質問があった。
そう、うちの大学の芝生には走っている馬の銅像が多数あるのだ。この間見たらいつの間にかその像の周りに囲いができていた。もともと芝生の上はあまり横切ってはいけない雰囲気なので馬に近づく学生も居ないのだが、近づきがたいがゆえに興味津々なのかもしれない。
この伝説は結構昔からあって、うちの「大学の馬に乗ると退学」というのはもう20年以上前から聞く話である。同時に「大学の地下には秘密の施設がある」だとかの噂は学生間で根強くおもしろく語られているらしい。
さて、今一年生にAI関連の簡単な演習をやらせようと準備している中、ふとこの「銅像に乗ったら退学」というのをAIで絵にしたらどうなるだろうかと考えた。近年のAIでの画像生成技術の進歩はめざましく、こんな絵を作って!と指示を与えると十数秒で候補の画像を作ってくる。
早速WindowsのCopilotに「芝生の上にある馬の銅像に乗ると退学になる、そんな写真を作って下さい」と指示を与えてみた。まあ、ぱっと見で理解しにくい文章指示ではあるが、AIだからなんとかなるだろう。(使用したのはWindows標準のCopilot)。で、出て来た写真が下の三枚。
これは思っていたのとは違う。そもそも馬に乗ってる人の銅像にしかなっておらず、退学要素が含まれていない、とがっかりしたのだが、気を取り直して指示を加えてみた。
「銅像の上に乗るのは大学生です。退学にされてとても後悔しており、周りの観客は同情して泣いています」
すると出て来たのが次の3枚。
まだ何だかおかしい気もするが...やはり周りに同情する人物を置くのが表現として正しかったか...とか考えつつ、、いや、退学ってそもそも物騒だなとも思いつつ、、授業の準備をしないと、と我に返る今日この頃でした。
危険なので皆さんは馬の銅像には乗らないようにしましょう。周りで見た人がきっと嘆きます。
(以上文責 「情報リテラシー演習」担当 永田)
ACM CHI2024参加
2024年7月10日 (水) 投稿者: メディア技術コース
メディア学部・技術コースの加藤です。
先月、5月10〜18日の間、国際学会ACM CHI2024に参加するためにハワイ出張に行きました。
ヒューマン・コンピュータ・インタラクション(HCI)の研究分野において最も規模が大きく、権威のある国際学会です。
今回、LINEヤフー研究所、お茶の水女子大学、東京大学との共同研究 FoodSkinという研究の口頭発表をしてきました。
ACM CHIという学会ですが、なんと来年は日本(横浜)にて開催されます!https://chi2025.acm.org/
せっかくなので来年は学生を連れて行きたいなぁ。
Kunihiro Kato*, Kaori Ikematsu*, Hiromi Nakamura, Hinako Suzaki, and Yuki Igarashi. FoodSkin: Fabricating Edible Gold Leaf Circuits on Food Surfaces. In Proceedings of the 2024 CHI Conference on Human Factors in Computing Systems (CHI'24), Article No.358, pp.1–17, (2024). (*joint first authors) [DOI] [Video] [Presentation Video]
情報システムにおけるストックホルム症候群
2024年7月 8日 (月) 投稿者: メディア技術コース
企業や学校などあらゆる組織で情報システム(近年のバズワードで言うとDX)が活用されるようになりました。東京工科大学でも遅ればせながら2023年度からペーパーレスが実現され、教職員の物品購入や出張外出経費精算をPCだけで行えるようになりました。以前は紙に書いて(またはPCで印刷して)捺印して提出だったのを変えたのはたいへん素晴らしいことです。
とは言え、今回の学内のシステムはお世辞にも素晴らしいとは言えない代物でした。いろいろ細かい文句を言うとたぶん100個ぐらいこのブログ記事が書けます。ただ、そのようなシステムは珍しいことではないです(だからそれで良いとは思いませんが)。私はこれまで大企業、ベンチャー企業、外資系企業、大学で勤務してきましたが、これぞ素晴らしい出来栄えの社内ITシステムだ、というものは皆無ではないもののほとんどありません。
話を新しい学内システムに戻すと、ほかの多くの教員と同様、私も使い方がわからなくなると事務局の担当部門に内線電話で質問します。操作方法を逐一指示してもらい、それで解決します。担当の事務の方々はいやな態度を微塵にも出さずていねいに対応して下さり、頭の下がる思いです。
一度操作方法がうまく行けば、その途中状態を保存しておき(保存できます)あとで再利用すればいい、という誘惑にかられます。事務の担当者と話すと、それはやらない方がいい、とおっしゃいます。なぜか。それは、面倒でも操作を何回も繰り返す方が結局ちゃんと身に付くからです。
確かに、このような社内申請は同じ種類で中身が異なるものを何度も繰り返し行います。そうすれば、まるでジャングルのような込み入ったところでもいつも同じ場所を通るうちにやがて進み方を憶えて速く進めるのと同様、事務作業は効率よくできるようになります。初めて行う操作でわからないときは電話で尋ね、二度目からは忘れた場合でもマニュアルのどこを読めばいいかわかるので何とかなります。
習うより慣れろ、という何ともアナログな昭和な感じのやり方ですが、使うシステムに文句をいうよりもさっさと身に付けるのが得策です(ついでにこのようなブログネタを一個増やしてくれたのだからそれもお得でした)。
もしかしたらこのシステムを提供した会社はそこまでちゃんと見越してジャングルのようなソフトを開発したのかもしれません。皮肉ではなく本当にそう思います。事実そのシステムは長年多くの企業で採用されているようです。
事務の方も言われていましたが、慣れて行けばだんだん負荷も少なくなっていくのでそれはそれでいいですよとのことです。私はまるで「ストックホルム症候群」のようですね、と申し上げました。ストックホルム症候群をその方はご存じなかったので、ぜひ今すぐ検索してみてくださいね、と言って長い電話を切りました。
ちなみに最初のほうで言及した「これぞ素晴らしい出来栄えの社内システム」の一例はまたの機会でご紹介します。
メディア学部 柿本正憲
【プロジェクト演習インテブロ】NHK交響楽団公演の収録
2024年7月 5日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース
7月6日(土)横浜のみなとみらいホールで行われた、プロジェクト演習「インテブロ(intebro)」の公演収録に立ち会いました。これはNHK交響楽団の第129回オーチャード定期公演の模様を「インテブロ(intebro)」の学生さんたちが収録・編集する演習です。
NHK交響楽団は1942年に活動を始めてから82年の歴史をもつ日本を代表するオーケストラ。この日の指揮は秋山和慶さん(日本指揮者協会会長。83歳、若い!)、そしてピアノはアレクサンダー・ガジェヴさん(イタリア出身の29歳。2021年ショパン国際音楽コンクール第2位)。このすごい公演の収録を「インテブロ(intebro)」の学生さんたちがどのようにこなすのか。立ち会うだけでもドキドキしてしまいます。
当日、学生さんたちは朝早くから、大量の収録機材の搬入、カメラやケーブルなどの会場設置、そして収録コントロール卓の設営などに追われていました。公演開始が午後3時30分、その1時間前までにはスタンバイと収録チェックを終えなければならない。まさに「時間との競争」の作業です。以前の公演収録では、ギリギリまで追い込んだこともあったと聞きましたが、この日は大学院生や4年生の「収録経験者」もしっかりサポートして、午後2時には遅いお昼ご飯(弁当)を摂る余裕がありました。
この写真は公演直前の最終ミーティングの様子です。学生リーダーを中心に収録作業の確認が細かく行われています。私もテレビ局で何度も収録を経験してきましたが、真剣さと緊張感ではプロを上回っていた気がしました。
そして午後3時30分収録開始。収録コントロール卓では、カメラの映像を選ぶ「スイッチャー」の学生さんの両隣に、「公演進行」と「台本進行」担当の学生さんが陣取ります。「台本進行」の学生さんは、あらかじめ作っておいた曲進行に合わせた「カメラ割り台本」を曲の進行に合わせて読み上げ、スイッチャーとカメラマンに指示します。そして「公演進行」の学生さんは、実際の楽譜とオーケストラの進行を確認し、スイッチャーに指示を与えます。この学生さんは楽譜が読めることはもちろん、今日の公演の曲を完全に暗記していました。
私が後ろで「ひええええ」と感心していると、4年生が「みんな、毎日の厳しい収録の練習で曲は覚えちゃってますよ」と涼しい顔。確かに、撮影している3人の「カメラマン」だって、曲を暗記していなかったら、映像の画角(サイズや動き)を変えることはできません。クラシック音楽の公演収録をしたことがない私は、淡々と収録作業を進めていく学生さんたちのシステマティックな動きに圧倒されていました。休憩で、近くを通られたN響の楽団員の皆さんも、興味深そうにご覧になっていました。
収録後は「お疲れ様」を言う間もなく、すぐに撤収作業に入ります。重たい機材の運搬はもちろん、カメラ・ケーブルの撤収もテキパキと学生さんたちが中心になって進めます。テレビ局では分業が当たり前で、制作スタッフだった私は撤収作業を手伝おうとして技術スタッフから「事故ったら、誰が弁償するの!?」と怒鳴られた経験がありますが、お見事。「技術スタッフの華」といわれるケーブルの「八の字巻き」も上手にこなしていました(私はうまくできません)。
収録に携わった学生の皆さん、そしてご協力いただいたスタッフの皆さん、本当にお疲れ様でした。編集も頑張ってね。(メディア学部、山脇伸介)
「フレッシャーズゼミ」という偶然の奇跡?
2024年7月 3日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース
「フレッシャーズゼミ」は、1クラス約13人の1年生が履修しています。他の講義と違うのは、どの先生に当たるのか?本人の意思がまったく通らない点にあります。もちろんクラスメートも選ぶことはできません。ある意味、高校までのクラス編成と同じですが、自分の志向と関係なく「新しい友達」と出会えるチャンスとも言えるでしょう。
この講義の目的は、大学生活を円滑に進めるための履修情報、常識、マナー、リスクなどを共有することにあります。先日「40年前、自分が大学生だった頃にはこういう講義はなかったなあ」と考えていたら、『フランス語』のクラスが、同じ役目を果たしていたのかなと思い当たりました。20人ほどのクラスで、講義も先生の顔も思い出せませんが、今でも連絡を取っている友人が1人だけいます。
たまたま初回の講義で隣に座った彼は、旅行とワインが大好きで、社会人になりたての頃に2人でフランス・ブルゴーニュ地方のワイン生産者(ドメーヌ)を巡りました(余談ですが、ワインの試飲でフランス人に言われた「ドウモ、アリゴテ!」というギャグは、今でも私の鉄板です)。私たちは別々の飛行機でパリ集合、パリ解散だったのですが、今でも信じられないエピソードがあります。
当時はインターネットも携帯電話もありませんでしたから、旅行者が海外で連絡を取り合うことはほぼ不可能でした。そこで私たちはパリのノートルダム寺院の前で待ち合わせることにしました。ところが、私の飛行機が機材トラブルで3時間以上も遅れてしまったのです。ズボラな私は、その日の宿泊ホテルも彼任せでわかりません。仕方なく約束に4時間近く遅れて、大きなバックパックを抱えノートルダム寺院に着きました。「さあ、これからどうしよう?」と途方に暮れていたとき、「遅くなったな」と彼がひょっこり現れたのです。結局15分も待ちませんでした。彼も何かのトラブルで遅れたということでした。
今では夫婦で数年に1度会いますが、たまたま『フランス語』のクラスで隣になって、偶然パリで合流できたことが、彼との大事な接点になっています。何が言いたいって?皆さんもフレッシャーズゼミで「偶然の奇跡」が起こるかも知れませんよ(笑)。
(メディア学部、山脇)
新任教員の山脇です。どうぞ宜しくお願いします。
2024年7月 1日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース
初めまして。4月からメディア学部教員となりました山脇と申します。どうぞ宜しくお願いします。現在は1年生の「フレッシャーズゼミ」と、プロジェクト演習の「インテブロ(intebro)」を担当しています。この3か月、毎日が新しいことの連続です。
3月までは東京の民間放送局で33年勤めておりました。振り返ってみれば、この16年ほどは自宅と東京のオフィスとの往復が主な生活パターンでしたので、自然豊かで(私の研究室からの写真です)広大な八王子キャンパスに来るだけで別世界のような気持ちがしています。
私は長きにわたって報道、情報、ドキュメンタリー、バラエティなどのテレビ番組の制作に携わってきました。8年間担当していた昼の生情報帯番組では、170人近くの番組スタッフと毎日「ああでもない、こうでもない」と切磋琢磨しておりました。
2020年くらいから民放各局は「ファミリーコア個人視聴率」という、放送局によって多少異なりますが、大体13歳〜49歳の視聴者を主なターゲットにするようになっています。番組をどうつくればその年齢層の視聴者に届くのか?20代〜60代の多士済々の番組スタッフたちと熱い議論を交わしながら番組をつくる毎日はスリリングでとても楽しかったのですが、一方で「若者離れ」が激しいテレビ番組が、50歳以上の「テレビファン(?)」を手放していいのか?ジレンマに悩む日々でもありました。
最後の1年半は、番組考査という番組をチェックする仕事も担当しました。「最近のテレビ番組は面白くない」という記事や本を見ると、必ずと言っていいほど出てくる「番組コンプライアンス」の仕事です。「不適切」という言葉が有名になったドラマの台本や、バラエティ番組の企画に問題がないか?事前事後に考える仕事です。
SNSが普及した2010年代以降、「番組を直接見ていない」人たちからのクレーム(ここでは「苦情」ではなく、「主張」という本来の意味で使っています)が急増し、放送局の対応も大きく変化しています。かつては「視聴者対応」といわれた仕事も、現在では、番組を直接見ていない人たちも含めた「カスタマー対応」という言葉に変わっています。
日本では、来年2025年にラジオ放送が始まって100年を迎えます。その中で今の学生の皆さんが生まれた2010年代に起きた「ブロードバンドの拡充」「SNSの普及」「スマートフォンの普及」によって、放送局の置かれている状況も、仕事も、考え方も大きく変化しています。もとい、変化の真っ只中にあります。そのようなマスメディアの現状を研究し、若い学生の皆さんにお伝えできたらいいなと考えています。
どうぞ宜しくお願いします。(メディア学部、山脇伸介)
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