2023年3月
メディア学部の分野別講義分類表[2023年度版](シラバスリンク付)
2023年3月31日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース
分野 専門基礎教育科目 専門教育科目
科目群
先端メディア学・先端メディアゼミナールは多数のテーマ別シラバスがあるため、リンクは張っていません。
この表にある科目はメディア学部の専門科目(講義)です。このほかに教養教育科目、演習(メディア基礎演習・メディア専門演習・プロジェクト演習・創成課題・卒業研究)があります。
開講時期は変更されることがあります。実際の履修にあたっては、時間割を確認して下さい。
メディア学部の専門講義科目を内容ごとに分類した、分野別分類表を紹介します。
この分野分類表は、コースごとにいくつかの分野に分け、各授業を分類しました。
講義名をクリックするとシラバスを見ることができます。
みなさんは、履修する講義を決めるとき、何を基準に決めていますか?自分が得意そうなもの?時間割の都合?先生のやさしさ?
基準は人によっていろいろあると思いますが、自分が大学でどのようなことを学びたいのか、将来どのようなことができるようになりたいのかといった、大きな視点からも考えてみてください。
やりたいことが自分の中で決まっている人は、ぜひ、その分野の講義を履修してみてください。
まだ、どのようなことをやりたいのか決まっていない人は、自分がこれまで履修してきた講義や、履修してみたい講義が、どのコースのどの分野に属しているのかを見てみることで、自分のやりたいことが見えてくるかもしれません。
自分の将来に役立つ講義を履修するために、ぜひ、この分野分類表を活用してください。
2023年度の履修登録は、4/18(火)、4/19(水)、履修登録確認日が4/20(木)です。
(文責:竹島)
伊藤(謙)研究室の4年生も無事卒業していきました
2023年3月29日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース
皆さん、こんにちは。メディア学部の伊藤謙一郎です。
3月17日(金)に八王子キャンパスの体育館で卒業式が行われました。
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感染拡大防止対策のため、今年も学部・専攻別に午前と午後の分散開催でしたが、3年ぶりに保護者の方々を卒業式にお迎えすることができました。卒業する皆さんもご家族もさぞ喜ばれたことでしょう。
メディア学部の卒業式は、応用生物学部、コンピュータサイエンス学部、大学院バイオ・情報メディア研究科との合同で午前に行われました。卒業式を終えた学生たちはそれぞれの研究室に移動し、研究室の教員から学位記を受け取りました。
私の研究室には13名の学生が集まりました。このうち4名は「学士・修士一貫早期修了プログラム」によって昨年9月に学部を卒業して大学院に入学していますが、今回の卒業式に出席し、学位記を持参して一緒に記念写真を撮りました。卒研室への配属は同期なので、最後に全員が揃って卒業を祝えたのは、指導教員の私としても非常に嬉しいことです。
[画像:20230317_02] [画像:20230317_03]
大学生活にはなかった難題に直面することもあるかもしれませんが、卒業研究の中で立ちはだかった問題に果敢に臨み、一歩一歩、課題を解決して研究を成し遂げた学生諸君なら、きっと豊かな人生を切り拓いていくことでしょう。
卒業した皆さんをお祝いするとともに、前途が有意義なものになるよう心から願っています。
(メディア学部 伊藤謙一郎)
プロジェクト演習「アドバンストCGアニメーション制作」2022年度後期 学生作品の紹介
2023年3月28日 (火) 投稿者: メディアコンテンツコース
今回は、私の担当する演習授業のうち、「アドバンストCGアニメーション制作」の学生作品を紹介します。
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■しかく ピーマンパニック / ふわふわおむらいす
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■しかく ねこのどんでん返し / そば百貨店
■しかく サイバーエスケープ / SHoCK
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3/26(日) オープンキャンパス(八王子キャンパス)開催報告
2023年3月27日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース
みなさん、こんにちは! メディア学部の伊藤(謙)です。
昨日、八王子キャンパスで今年初めてのオープンキャンパスが開催されました。
雨模様に加えて肌寒い天候でしたが、メディア学部に興味を持ってお越しくださりありがとうございました。
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午前スタートの部[11:30〜14:00]と午後スタートの部[14:30〜17:00]の2部制で、どちらの部も片柳研究所棟地下の大ホールで大淵学部長による学部説明ののち、片柳研究所棟4・5階および研究棟C3〜5階での研究紹介をご覧いただきました。そのいくつかを写真でご紹介しましょう。(各研究紹介のテーマ名についてはこちらに記載しています)
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このほか、今回のオープンキャンパスでは講義実験棟の演習室も初公開!
これらの演習室は主に2年生・3年生の必修科目「メディア専門演習」で使われる教室で、いくつかの演習室では学生の制作物の展示やデモを行いました。実際に中を見ることで授業の様子がイメージできたのではないでしょうか。
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2023年度のオープンキャンパスは6月開始予定です。詳細が決まり次第、大学HPのほか、このブログでもご案内いたします。
八王子キャンパスで皆さまにお会いできることを楽しみにしています!
(メディア学部 伊藤謙一郎)
サステナ経営検定・CSR検定 (Cooperate Social Responsibility)検定について
2023年3月26日 (日) 投稿者: メディア社会コース
CSR検定とは企業の社会的責任のことを指します。CSR検定はビジネスや組織運営における社会的責任の国際基準「ISO26000」や国連が採択した「SDGs」(持続可能な開発目標)、サステナ経営/CSRの意義を広めることを目的とした検定です。
本学ではソーシャルデザインに関する、科目を開講していますが、特に3年後期の専門選択科目のソーシャルデザイン論を受けるとサステナ経営検定・CSR検定3級に対応する内容が自然に身に付きます。今年は4月23日に検定がオンラインで行われます。私が担当するソーシャルデザインプロジェクトを受講している4年生は受講する予定です。
サステナ経営検定 CSR検定3級
https://csr-kentei.alterna.co.jp/about-grade3/
文責:飯沼瑞穂
AnimeJapan2023出展中!
2023年3月25日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース
春休みのメディア学部 八王子キャンパスの花々
2023年3月25日 (土) 投稿者: メディア社会コース
こんにちは、春休みの八王子キャンパスはとても静かです。八王子キャンパスはいくつかの、庭園が存在しており季節折々の花々や植栽が楽しめます。卒業式も終わり、入学式までの数週間は学生はいないのですが、庭園には春の花々が先始めました。春分を過ぎると、本格的に春ですね。八王子キャンパスのバス停の横には、バラ庭園があります。バラは5月以降にならないと咲きませんが、この季節は、チューリップ、スズランに、黄色い水仙を楽しめます。こちらが、そのバラ庭園の今の様子です。
スズランが咲いていました。
水仙とチューリップです。
その奥には日本庭園もあります。
山桜が咲いていますね。
アヤメの一種も発見しました。シャガでしょうか。花言葉を調べてみると「友人が多い」だそうです。新しい学生も加わり、4月に元気いっぱいに学生がキャンパスに戻ってきてくれることを願っています。
文責:飯沼瑞穂
春休みのメディア学部 八王子キャンパスの様子
2023年3月24日 (金) 投稿者: メディア社会コース
こんにちは、3月21日は春分の日でした。春の日差しを感じる季節にやっと入ったようです。八王子キャンパスは今、春休み中で学生はほとんどおらず静かです。春分の日を境に、夜と昼との時間も昼の方が長くなり、本日も気温は20度とすっかり春の気持ち良い一日となりました。
八王子キャンパスは緑が豊かで、季節ごとに折々の植栽を楽しむことができます。キャンパスはとても手が行き届いており、学期中の本日のような晴れた日には授業の合間に外でのんびりする学生の様子も良く見かけます。春休みの時期はたくさんの花々が先始める時期です。
普段は学生でいっぱいですが、本日はだれもいませんね。そのかわり春のデイジーが咲いていました。
文責:飯沼瑞穂
マレーシアTaylor`s University The Design School から教員訪問
2023年3月23日 (木) 投稿者: メディア社会コース
2月23日にマレーシア大学のTaylor‘s University よりゲストが八王子キャンパスにいらっしゃいました。Taylor‘s University The Design Schoolの学部長であるDr. Pouline Koh Chai Lin と Design School の教授でプログラムディレクターでいらっしゃる Dr. Noorhayati Saadが本学とのCOE提携の更新のためにいらっしゃいました。当日は、太田高志教授が学内を案内され、メディア学部 学部長 大淵康成教授が提携のための署名を行いました。以下はその時の様子です。
Taylors University The Design Schoolはマレーシアでもトップレベルの私立大学であり、本学とはプロジェクト演習などを通じて国際交流を行っています。今後両校の交流が活発に行われることを願っています。
当日は、八王子キャンパスは晴れて気持ちの良い一日でした。
分責:飯沼瑞穂
ソーシャルデザイン論 ポスター発表会
2023年3月22日 (水) 投稿者: メディア社会コース
ソーシャルデザイン論では、最終回にポスター発表会を行っています。ソーシャルデザイン論では社会を良くするデザインについて学びますが、最終回では、学生グループ毎に、テーマを決めて課題解決に向けたアイデアをポスターにして発表しています。発表会の後に、ベストポスターをアンケートにて投票してもらっています。テーマは幅広く、今年は、男女格差問題、森林飽和、食品ロス、海のプラスチック問題、フェアトレードなど多岐にわたるテーマがありました。発表会はメディアホールで行っています。以下はその時に様子です。
参加者全員に自由に会場を歩いてポスターを見て回ってもらいます。
その後に、ベストポスター投票を行いました。
今年は、ベストポスターは、"企業のハラスメント防止ツール" について発表をした鈴木里奈さん、林佳奈さん、進藤梨留さん、近森留羽さん、藤井陸さんのグループ、そして"日本の海洋プラスチック"の解決デザインについて発表をした、金子丈さん、榊原実莉さん、川上晴香さん、水口京南さん、木崎柊平さんのグループがベストポスターに選ばれました。
分責:飯沼瑞穂
食とソーシャルデザイン
2023年3月21日 (火) 投稿者: メディア社会コース
日本の食料自給率は主要先進国のなかでも最低の水準であることは知られています。例えば農林水産省の発表によれば、2021年度(令和3年度)の日本の食料自給率は38%(カロリーベースによる試算)と、日本で食べられているもののうち、38%が国内で生産されたもので、残りの62%は海外からの輸入に頼っているということになります。 海外依存度が高ければ高いほど、輸入元の国が不作になってしまったり、戦争などの情勢によって輸入ができなくなったりすると、途端に食料不足になってしまうため危機を覚える人も多くいます。
しかし、日本には伝統的な農業において世界でも類に見ない貴重な例が多く、地域社会に根付いて生産されているケースも多いです。今回は
静岡のケースを紹介します。静岡には世界農業遺産・日本農業遺産に選ばれたわさびの生産地や原木しいたけの発祥の地があります。
わさびとしいたけの原木
世界的にもスローフードが注目され、地球環境にやさしい農業の重要性が指摘される中、どのように地域社会やグローバルなつながりをデザインしていくかが重要です。本学のソーシャルデザインプロジェクトでもフェアトレードや国内の食に関するテーマを扱っています。SNSなどメディアを使っての情報発信の在り方も考えていく必要がありそうです。
分責:飯沼瑞穂
ソーシャルデザイン論 PV発表会
2023年3月20日 (月) 投稿者: メディア社会コース
ソーシャルデザイン論では、社会を良くするデザインについて包括的なアプローチについて学びます。デザインと言っても商品のデザインだけでなく人と人とのつながり方をデザインしたり、コミュニティーをデザインしたりすることができます。さらには社会の課題を解決するためのエンタープライズを立ち上げたり、NPOを作って賛同者を募るなど、解決に向けた様々な方法がありますが、すべては、課題解決に向けて意味ある秩序を作るために尽力すること、そこに、調和や美の概念を取り入れていくことが根本にあります。
社会の在り方に意味ある秩序を取り入れることがデザインです。この授業ではグループで課題を見つけてもらい、その解決策を模索します。以下は
その時に発表の様子です。
PV発表会では、15グループが登壇に上がって発表をしました。発表後、学生アンケート投票でベストPVに輝いたのは、"森林飽和について"のPVを制作した、萱沼透吾さん、菊池陽介さん、三輪大悟さん、三田崎玲さんのグループでした。おめでとうございます。
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分責:飯沼瑞穂
ライトノベルにおける好感度変化をヒロインの性格・特徴ごとに統計調査
2023年3月19日 (日) 投稿者: メディア技術コース
皆さん、こんにちは。メディア技術コースの松吉です。昨日に続き、本日も私がブログ記事を書きます。
2023年3月6日に開催された映像表現・芸術科学フォーラム2023という研究発表会で松吉研究室から発表したもう一つの研究について紹介します。卒研生の塚田さんが以下の研究タイトルで外部発表してくれました。
- 塚田 湧太、松吉 俊: ライトノベルの文化祭におけるラブコメヒロインの特徴別ストーリー制作支援
塚田さんの研究テーマは、ライトノベルにおける好感度変化をヒロインの性格・特徴ごとに調査することです。ライトノベルに限らず、主人公とヒロインが登場する作品では、ストーリーが進むにつれ、主人公に対するヒロインの好感度が変化します。既存の人気ライトノベル15作品に登場するヒロインを時間をかけて人手で分析し、ヒロインの性格・特徴ごとに、時系列に沿った好感度変化を統計分析しました。作品全体を対象にすることは研究時間の都合上できませんでしたので、今回は文化祭に絞って研究調査を行いました。
この調査結果を見やすく表示するためのシステムも開発しました。このシステムはブラウザー上で動作します。システムのスナップショットを以下に示します。(クリックで大きい画像が表示されます。)
今回扱ったヒロインの性格・特徴は26種類です。この性格・特徴ごとに分析結果を確認することができます。ブラウザー上部の性格・特徴の単語をマウスでクリックするだけで、分析結果が左上に表示されます。単独の性格・特徴だけでなく、「おとなしい」かつ「やさしい」のような組み合わせでも分析結果を見ることができます。ブラウザー内の領域は横に3つに分かれていますので、3ヒロインの結果を横に並べて確認することができます。このような比較ができるのは実用上便利です。
分析結果はヒートマップで可視化されています。ヒートマップの一番上がストーリーの冒頭であり、ヒートマップの一番下がストーリーの結末です。色の濃さを使って、上から順に時系列に沿った好感度変化を可視化しています。赤系列は「好感度上昇」のヒートマップです。赤が濃い所は「好感度上昇」イベントが起きやすかったことを表します。その右の青系列は「好感度下降」のヒートマップです。青が濃い所は「好感度下降」イベントが起きやすかったことを表します。15作品に登場する47人のヒロインを調査することにより、このようなヒートマップを作りました。
分析結果のヒートマップは、ライトノベルの制作支援につながると考えています。例えば、登場するヒロインの性格・特徴を決めた後、ヒートマップの色が濃い所に好感度上昇・下降イベントを配置すれば、誰でも手軽に物語のプロットを制作することができます。マンネリのストーリーを避けるために、色が薄い所にわざとイベントを配置するという使い方もできます。
松吉研究室に限らず、作品のストーリーについて統計分析を行っている研究室は本学メディア学部に多いです。ストーリー分析に興味がある方はぜひメディア学部の各研究室の研究活動を調べてみてください。
(文責: 松吉俊)
卒研生が学会発表で優秀発表賞(ポスター発表)を受賞しました
2023年3月18日 (土) 投稿者: メディア技術コース
皆さん、こんにちは。メディア技術コースの松吉です。
2023年3月6日に映像表現・芸術科学フォーラム2023という研究発表会があり、学生たちと参加してきました。この発表会では松吉研究室の卒研生2名も研究発表しました。そのうちの1名、窪川さんが以下の研究タイトルで優秀発表賞(ポスター発表)を受賞しました。
- 窪川 虎之介、松吉 俊: 高評価動画に求められる編集のクオリティーレベルの検証
窪川さん、おめでとうございます。
窪川さんの研究テーマは、動画編集の内容とそのクオリティー評価の関係の調査です。動画編集には様々な作業項目があります。その中から、「字幕や画像の追加挿入」、「効果音やBGMの追加」、「シーン切り替わり演出の追加」、「サムネイルの加工」の4つを研究対象に選びました。各項目に対してレベルの異なる複数の動画を実際に作成し、被験者に動画のクオリティーについてアンケート調査を行いました。その結果が、以下のグラフです。(クリックで大きい画像が表示されます。)
この調査によって、最大レベルまで編集作業をしなくても、高い評価を受けることができる作業の程度を明らかにすることができました。今回は元となる動画が1つであり、様々なジャンルにおいて同じ傾向が見られるかどうかは分かりません。ですが、日々たくさんの動画をアップロードする方に対して、クオリティーを保ちながら編集時間を省略するための1つの指針を示すことができたのではないかと考えています。
(文責: 松吉俊)
卒業する皆さんへ
2023年3月17日 (金) 投稿者: メディア技術コース
本日3月17日に、東京工科大学および東京工科大学大学院の学位記授与式が行われました。学部・研究科ごとに午前と午後に別れての開催となりましたが、保護者の方にもご参加いただき、ほぼ通常通りの式ができたのではないかと思います。
3年前からのパンデミックに加えて、昨年2月からはウクライナ戦争があり、日常生活では電気料金の急騰に代表されるインフレなど、ずいぶんと目まぐるしい大学生活を過ごされた皆さんですが、そんな中で、満足な大学生活を送ることができたでしょうか。
もしかすると、パンデミックでやりたいことができないままに、卒業を迎えてしまったという人もいるかもしれません。でも、その代わりに過ごした時間、オンラインで地道に勉強した時間であったり、家族と一緒に過ごした時間であったり、あるいは大好きなゲームに没頭していた時間であったり、それらはすべて無駄ではありません。一生懸命に過ごした時間からは、きっと何らかの学びがあったはずです。そしてその学びを更に価値あるものにできるかどうかは、これからの時間の過ごし方にかかっています。
大学生活を通じて、私が皆さんに一番伝えたかったのは、個々の知識ではなく、どうやって学ぶかという方法そのものでした。ぜひこれからも学びを止めることなく、充実した社会人生活を過ごしていってください。期待しています。
(メディア学部長 大淵康成)
情報処理学会全国大会での発表
2023年3月16日 (木) 投稿者: メディア技術コース
みなさん、こんにちは。
3月2日から4日にかけて東京都調布市の電気通信大学で情報処理学会第85回全国大会が開催されました。今回、私の研究室の大学院生の北村さんが発表したので簡単にレポートしたいと思います。学会発表はコロナ前のような対面発表が増えてきましたが、今回もZoom併用のハイブリッド開催でした。北村さんは現地の電気通信大学の会場で発表しました。
[画像:Img_3957s] [画像:Img_3958s]
情報処理学会はコンピュータやネットワークなど情報処理に関するあらゆる分野の研究者が会員となっている情報系ではかなり大きな学会です。その全国大会は毎年3月に数日間をかけ多様な分野ごとの研究発表が行われる場になっています。大学4年生や大学院修士課程2年生の卒業・修了の時期でもあるので、その成果発表の場にもなっています。学部生・大学院修士課程の学生までが対象の学生セッションと博士課程の学生や社会人研究者が対象の一般セッションがあります。
北村さんは今回、学生セッションで発表しました。発表タイトルは「日本語文読唇向けデータセット構築のための口形素ベースコーパスの基礎検討」です。この研究は、現在活用分野が広がっている音声認識の音声の代わりに人が話している顔(とくに口の周囲)の映像から何を話しているのかを判断する(ためのデータに関しての)ものです。この分野では深層学習という手法を使うのが主流となっていますが、深層学習では学習に使う膨大なデータが必要となり、それが性能に与える影響も大きいため、データをどのように用意すればよいのかについて検討しました。具体的にはどんな日本語文をどのくらいの種類読み上げてもらい、その様子を撮影して学習に用いるデータとするのがよいのか、発話時の口の形に着目して検討しました。
今回の発表は修士課程で研究したことの一部ですが、北村さんの修士の研究は大変手間のかかる作業を地道に進めたものでした。コロナで様々な制約もあって思い通りに進められなかった部分もありました。研究としてはまだまだやることがたくさん残されています。北村さんは3月で卒業(修了)しますが、この研究を後輩の誰かが引き継いでやってくれることを期待しています。
(メディア学部 寺澤卓也)
映像表現・芸術科学フォーラムで3年越しの発表
2023年3月15日 (水) 投稿者: メディア技術コース
メディア学部の大淵です。
3月6日に行われた「映像表現・芸術科学フォーラム」では、東京工科大学からも多くの発表がありました。その中で、私の研究室からの「音楽ゲームの譜面自動生成における分割パラメーターの影響評価」という発表を紹介したいと思います。
発表者の満田将人さんは大学院生ですが、学部生だった頃から音楽ゲームの研究を続けています。任意の音楽からゲーム譜面を自動生成しようという研究で、最初のプロトタイプを作った2020年には、NICOGRAPHという学会でそのことを発表しました。ただ、その後はちょっと研究が停滞してしまい、なかなか次の発表ができなかったのですが、ここにきてようやく次の成果が出はじめ、今回の発表に至ったというわけです。
これまでは、とにかくプロトタイプを作ろうということで、音の分離の方式を考えたりしていたのですが、今回の発表では、単に作ることよりも、作り方をいろいろ変えたときにプレイする人の印象はどう変わるんだろうということにポイントを移し、多くの人に実際に遊んでもらう評価実験を行いました。
学会発表を通じて、いろいろと気付くこともありました。このあともう少し頑張って、なんとか研究を完成させたいと思っています。
身体知研究会(2023年2月)のご報告2
2023年3月14日 (火) 投稿者: メディア技術コース
文責:榎本
私が聞けた身体知研究会のお話の紹介です。
16:15-16:45 「身体動作と発話の意味性に着目した演劇作品の主観的分析手法の提案」(熊谷 啓孝・慶應義塾大学院政策・メディア研究科)
SIG-SKL-39(http://www.sigskl.org/activity/papers/sig-skl-20230228.pdf)
p.23-30
慶応の熊谷さんの発表は、演劇を見た熊谷さん自身の視点から何が表現されているのかを表すというものでした。それを構成要素の互いの関係性に基づいて、いくつかに分類していくという方法(KJ法)が取られています。以下にその一部を抜粋させてもらいました。第二階層表札というのが小分類で、さらにそれを大きくまとめたものが第三階層表札と呼ぶようです。そして、それぞれに属する演劇表現が作品中のどのセクションで生じたのかの頻度をM1〜M5が表しています。これを使って、どのシーンでどんな表現がされているのかが一望できるというわけです。
図 1 熊谷論文から引用
小川さんの発表は、食器と食材と料理と食べるまでの体験とというお話でした。平松洋子さんの「買えない味」を引用されていて、今度買って読もうと思いました。
「わずか電話一本、行ったこともない京都の老舗の鍋セットとか北海道のたらばがにとかトスカーナの
搾りたてオリーブオイルとか、つまりお金さえ出せばなんでも手に入る時代である。もちろんその便利
さおいしさはいうまでもないのだが、いっぽう「金に糸目はつけんぞ」といくら騒いでみても、けっし
て買うことも出会うこともできない味がある。買えない味。そのおいしさは日常のなかにある。
昨夜こしらえたいもの煮っころがしは、今朝はずしりと腰のすわった味わいだ。おかずの汁のしみこ
んだごはん。ざぶざぶ淹れた土瓶の番茶。うっかり捨てかけただいこんの皮だって、塩もみをして煎り
ごまでも振ればたちまちりっぱな酒の肴である。風の通り道にぶら下げて塩梅よく干した肉となれば外
で買えるはずもなく、乾かしかげんを自分ではかりながら思わず舌なめずりする。だからこそ、のっぴきならない味。飽きずにいつでも食べたくなる味。たまらなく恋しい味。(p.230-231) 」
16:45-17:15 「食に見出す自分ごとの価値 ー器の使用から、食べる/つくる/買い物をする行為へー」(小川 功毅・慶應義塾大学 環境情報学部)
SIG-SKL-39(http://www.sigskl.org/activity/papers/sig-skl-20230228.pdf)
p.31-38
小川さん自身が作成したお料理の体験談が詳細に語られていて非常にお腹が空きました。図2参照。
図 2 小川さんのお料理の写真
お話を聞いていて、茶道具なんかを考えると、季節との兼ね合いとか部屋のどの位置に置かれているとか、光がどこから差しているとか、生花との関係とか、誰が客人で来るのかとか、無数のファクターで選ばれていますよね。松永秀久の平蜘蛛の茶釜とか、茶会の基軸になる品物もあれば脇役になるものもある。無限に考えることがあるなあと思いました。
身体知研究会(2023年2月)のご報告1
2023年3月13日 (月) 投稿者: メディア技術コース
文責:榎本
先日(2023年2月28日(火))は第39回身体知研究会でした。
身体知研究会というのは、スポーツ科学,人工知能,認知科学,バイオメカニズムなどの諸科学に渡る横断的な研究領域と位置づけることが出来ます。とくに身体技能(楽器演奏,スポーツ,ダンス,工芸など)に関する様々な研究の発表の場となっています。
本日のプログラムは以下です。
【招待講演】
12:30-12:35 開会/企画テーマ「感覚的情報をどのように「計測」し伝えるか」趣旨説明(松田 浩一・岩手県立大学)
無意識にできることを言葉にして伝えることは容易ではなく,また,感覚的に感じている量を伝えることも容易ではない.このような感覚的情報に共感したり・共有することができるのは,同じレベルの経験知を持っている人たちである.伝承・伝達,という行為は,その経験知ギャップを埋める創意工夫を要するが,これもまた主観に頼る部分が大きい.
これらの課題の解決の糸口として,計測することにより現象を明らかにし,感覚的にとらえてきた動きや量を数値として見ることができるようにするアプローチがある.身体を計測する多種多様なデバイスが入手可能になってきた一方で,計測値を見ればそのまま結果として使えることは稀であり,感覚的情報と計測した量をどのように結びつけるかが課題となっている.これは,対象ごとの個別性が高く,計測したデータのどの部分を見て,どのように加工・解釈すればよいか,もノウハウが必要となることに起因する.
そこで本企画では,身体知の表出に役立つ「計測」について,感覚的情報と計測値を結びつける事例を募集する.招待講演では,理美容ハサミの切れ味の良さを,計測によって伝えようとする取り組みについてご紹介頂く.理美容ハサミは,一本一本職人がμm単位で研磨加工し,その切れ味の良さを実現しているが,使った人にしかその良さが分からない.髪の毛という非常に小さな対象に対して起きているハサミによる切断の仕組みを踏まえ,現象を計測し,良さを視える化する取り組みを行っている.
12:35-13:45 招待講演「理美容はさみの切断の仕組みと『切れ味』について」(井上 研司・株式会社東光舎)
美理容ハサミは,卓越したモノ作りの職人による工芸品である.弊社の職人は,「現代の名工(厚生労働省)」「黄綬褒章(内閣府)」などで表彰されており,その手によって創られたハサミは工芸品としての価値を認められている.ハサミは複数の部品を溶接して組み上げるが,個々の形状が微妙に異なるため,研磨や形の矯正などを一つ一つ手作業で行う必要がある.このように,いくつもの工程を経てようやく実現できる「切れ味」であるが,その良さをどのように訴求していくかを探究している.本講演においては,理美容ハサミの製造工程と,その加工技能について紹介し,機械工学的アプローチから,その切れ味の定量化に取り組んだ事例について紹介する.
【テーマ関連発表】(4件:発表20分+質疑10分)
14:00-14:30 「手術室器械出し看護師の良い渡し方を形成する要因に関する一考察」(佐藤 大介・岩手県立大学大学院)
14:30-15:00 「上肢関節の角度変化パターンと舞踊の印象の関係についての一検討」(門屋 遥・岩手県立大学大学院)
15:05-15:35 「電子機器組立て技能における新しい技能向上システムの検討」(田中 翔大・職業能力開発総合大学校)
15:35-16:05 「クラシックギターの演奏姿勢に楽曲の音楽的特徴が与える影響」(飯野 健広・北陸先端科学技術大学院大学)
【一般発表】(3件:発表20分+質疑10分)
16:15-16:45 「身体動作と発話の意味性に着目した演劇作品の主観的分析手法の提案」(熊谷 啓孝・慶應義塾大学院政策・メディア研究科)
16:45-17:15 「食に見出す自分ごとの価値 ー器の使用から、食べる/つくる/買い物をする行為へー」(小川 功毅・慶應義塾大学 環境情報学部)
17:15-17:45 「からだマップテーブルを用いた身体動作の比較伝授に関する一検討」(亀田 明男・NTT 人間情報研究所)
各発表の原稿は 研究会のホームページ(http://www.sigskl.org/activity/pg147.html ) に掲載されていますので、興味をもった人は覗いてみてください。
実は、途中で教えてもらって、最後だけしか聞いていないのですが、聞けた熊谷さんと小川さんの簡単な紹介を次回しますね。
プロジェクト演習「インタラクティブ・ゲーム制作 グラフィックスコース Unreal Engineチーム」2022年度後期 学生作品の紹介
2023年3月12日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース
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■しかく The Witch and Tower Hollows / Rark
■しかく StrangeDelusion / 夢遊猫
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■しかく ワンダーアビス / レジスタ
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プロジェクト演習「インタラクティブ・ゲーム制作 グラフィックスコース シネマティクスチーム」2022年度後期 学生作品の紹介
2023年3月11日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース
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■しかく 紺碧の聖譚曲 / 魔法観測所
■しかく 斬 / Gladius
■しかく DEADMAN CITY / GUNS
■しかく Forestory / 三角チョコパイ
少女と、森に迷い込んできた不思議な青い小鳥が、力を失ってしまった世界樹を蘇らせるため共に冒険する、というゲームのオープニングとして制作しました。幻想的な情景の中で出会った少女と小鳥。これから始まる冒険に、心が踊るような感覚を味わっていただけたら嬉しいです。
専門演習「CGアニメーション」2022年度後期作品の紹介
2023年3月10日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース
■しかく Miserable Battle / 船のない七福神
■しかく BLACKOUT / SCI-FI
大学院生が「INTERACTION2023」でピアノ演奏から映像を生成するシステムの発表を行いました
2023年3月 9日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース
メディア学部の伊藤謙一郎です。
私の研究室(ミュージック・アナリシス&クリエイション)に所属の大学院1年生、田嶋水美さんが、3月8日(水)に学術総合センター内 一橋記念講堂で行われた、第27回 一般社団法人情報処理学会シンポジウム「INTERACTION2023」で研究発表を行いました。
[画像:Interaction2023_01]
田嶋さんは「学士・修士一貫早期修了プログラム」によって昨年9月に学部を卒業・大学院に入学しました。ピアノの演奏がとても上手で(サックスも演奏します)、楽器演奏とテクノロジーを組み合わせることで生まれる新たな表現に強い関心を持ち、学部の卒業研究ではそうした表現を実現するシステムの構築に取り組んできました。学内サークルでのバンド活動を通して、ライブ演奏における「演出」という面から、聴覚と視覚との関係性に着目したこともこの研究の一つの軸になっています。
このシステムでは電子ピアノの鍵盤を弾くと、打鍵の強さや音の高さをシステムが瞬時に読み取り、その情報をもとに映像が画面に描画されます。さらに、弾いた和音の種類によって、あらかじめマッピングされたオブジェクトやパーティクルがリアルタイムに映し出されるのも大きな特徴です。もちろん、このシステムを構築するためのプログラミングも田嶋さんが手がけています。
[画像:Interaction2023_02]
当日の発表ではデモに先立ち、一人30秒の持ち時間で研究概要の口頭説明が行われました。
[画像:Interaction2023_03]
その後、発表ブースに移動して、展示している実機のデモを行いながら来場者にデモを行いました。
[画像:Interaction2023_04]
田嶋さんは、学部時代を含めてこれまで幾つかの学会で研究発表を行ってきたのですが、このように対面でデモを見てもらい、実際にシステムに触れて来場者に体験してもらえたのは今回が初めての機会となりました。同じような境遇の発表者が多かったようで、会場は終始賑やかで、大きな熱気に包まれていました。
[画像:Interaction2023_05]
それでは、田嶋さんのコメントをご紹介しましょう。
今回私は『音楽要素のインタラクティブな視覚表現 〜電子ピアノ演奏に対するリアルタイムな映像生成〜』というテーマでインタラクティブ(デモ)発表を行いました。ブースに来ていただいた方に、実際にシステムを使ってもらい、その感想や研究の内容について議論しました。
学会自体の規模も大きく、多くの方にシステムを体験していただき、ありがたいことに「面白い」「楽しい」という言葉をたくさんもらいました。また、研究の方向性や今後の課題についても、様々な立場の方と意見を交わすことができました。ブースで説明していた約2時間半があっという間に感じるほど楽しかったです。とても有意義な時間でした。今回の発表を糧に、さらに研究を発展させていきたいです。
田嶋さんのブースは実機の体験待ちで常に人だかりができていて、体験した多くの来場者からさまざまな感想や有益なアドバイスがいただけたようです。
今後は、楽器演奏者と聴き手とを分けずに、観客一体型や観客自身がパフォーマンスの一部となるような新しい音楽表現の可能性も視野に研究を続けたいとのことです。さらなる機能向上を期待したいと思います。
(参考:過去の関連ブログ記事)
[2022年12月15日] 音楽系研究室の大学院生の研究発表報告(第14回大学コンソーシアム八王子学生発表会)【4】田嶋水美さん
(メディア学部 伊藤謙一郎)
三上・兼松研 春の学会発表ラッシュ
2023年3月 8日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース
メディア学部の三上です.
卒業研究や修士課程の最終発表を終え,研究成果を外部に発表する時期になりました.
今年も多くの学生が研究成果を外に向けて発信できるようなレベルまで達することができました.
大学院生7名,学部生6名が「日本デジタルゲーム学会年次大会」ならびに「映像表現・芸術科学フォーラム」において,口頭発表やポスター発表をしてくれました.
また,先端メディア学(早期ゼミ)の学生2名(2年生,1年生)も発表することができました.
個別の研究については,また機会を見て紹介できればと思います.
2023digral_all
日本デジタルゲーム学会年次大会の様子
修士課程
[1]笠松寛矢,松吉俊,兼松祥央,三上浩司,"ソーシャルゲームユーザの新規IPゲーム開始に至るSNS履歴分析",口頭発表,第13回年次大会,日本デジタルゲーム学会,2023年2月24日
[2]岩田摩由璃,兼松祥央,松吉俊,三上浩司,"アニメキャラモデルの髪型に沿ったスケルトン自動生成",口頭発表,第13回年次大会,日本デジタルゲーム学会,2023年2月25日
[3]谷村皓奎,松吉俊,兼松祥央,三上浩司,"性格語の統計分析に基づくアニメーションキャラクターのカテゴライズ",ポスター発表,映像表現・芸術科学フォーラム,2023年3月6日
[4]黒田マリア,兼松祥央,松吉俊,安原広和,三上浩司,"ゲームにおける音響的特徴認識技術を利用したゲーム内NPC反応の研究",ポスター発表,映像表現・芸術科学フォーラム,2023年3月6日
[5]于宗祺,兼松祥央,安原広和,三上浩司,"格闘ゲームにおけるリアルな攻撃スピード変化によるプレイ体験への影響",ポスター発表,映像表現・芸術科学フォーラム,2023年3月6日
[6]王陳溢,兼松祥央,安原広和,三上浩司,"VRにおける視覚刺激の見逃し防止のための視野個人差の活用",ポスター発表,映像表現・芸術科学フォーラム,2023年3月6日
[7]徐弘毅,兼松祥央,三上浩司,"映像情報を基づく日本のロボットアニメ戦闘シーンのカットの繋ぎ方の構造分析",口頭発表,映像表現・芸術科学フォーラム,2023年3月6日
学部学生
[1]西園佳紀,兼松祥央,三上浩司,"心拍数の変動を利用したエイムシステムによるゲームのプレイ体験への影響",ポスター発表,第13回年次大会,日本デジタルゲーム学会,2023年2月25日
[2]三谷慧,三上浩司,"ノベルゲームにおけるテキストマイニングと心拍データを用いた感情推定",ポスター発表,第13回年次大会,日本デジタルゲーム学会,2023年2月25日
[3]小林樹生,三上浩司,"リズムゲームにおけるノーツに対する様々なアクションのシミュレーター",ポスター発表,第13回年次大会,日本デジタルゲーム学会,2023年2月25日
[4]福田凌人,兼松祥央,松吉俊,三上浩司,"3DCGモデルにおける糸の撚り方と生地の織り方による特性を考慮したマテリアル設定支援",ポスター発表,映像表現・芸術科学フォーラム,2023年3月6日
[5]渡部択海,松吉俊,兼松祥央,三上浩司,"画像認識を使用した足による文字入力システム",ポスター発表,映像表現・芸術科学フォーラム,2023年3月6日
[6]菊池悠生,兼松祥央,松吉俊,三上浩司,"フェイントによるゲームAIの人間らしさの向上に関する研究",ポスター発表,映像表現・芸術科学フォーラム,2023年3月6日
[7]大谷綾音,兼松祥央,三上浩司,"有効視野外領域の情報量削減によるゲームプレイ体験への影響",ポスター発表,映像表現・芸術科学フォーラム,2023年3月6日
[8]渡邊美穂,坂本一俊,兼松祥央,三上浩司,"ライブ配信のための感情連動型リアルタイムエフェクト制御システム",ポスター発表,映像表現・芸術科学フォーラム,2023年3月6日
3/26(日) オープンキャンパス(八王子キャンパス)開催のお知らせ
2023年3月 7日 (火) 投稿者: メディアコンテンツコース
皆さん、こんにちは。メディア学部の伊藤謙一郎です。
3月26日(日)に八王子キャンパスでオープンキャンパス[来場型]が開催されます。
https://jyuken.teu.ac.jp/jyuken/index.html
メディア学部は11研究室が参加し、下記の内容で学生の制作物や研究成果をご紹介します。
当日は、研究棟C(2〜5階)、片柳研究所棟4階[CTC]・5階[MTC]のほか、メディア学部の演習授業が行われる講義実験棟の4〜7階も見学できます(※(注記)一部の教室は入室いただけます)。ぜひ八王子キャンパスにお越しください。
また、3月25日(土)〜31日(金)の期間はバーチャルオープンキャンパスも開催されます。こちらもどうぞご覧ください。
(メディア学部 伊藤謙一郎)
大学院生が「日本デジタルゲーム学会」でゲームサウンドに関する研究発表を行いました
2023年3月 6日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース
メディア学部の伊藤謙一郎です。
私の研究室(ミュージック・アナリシス&クリエイション)に所属の大学院1年生、八木冴白君が、2月24日(金)・25日(土)に日本大学理工学部 駿河台キャンパスで行われた「日本デジタルゲーム学会」第13回年次大会でゲームサウンドに関する研究発表を行いました。
[画像:Digra_01_20230313133001]
八木君は「学士・修士一貫早期修了プログラム」によって昨年9月に学部を卒業・大学院に入学し、学部時代からオープンワールドゲームにおける音楽やサウンドの研究に取り組んでいます。実は「オープンワールドゲーム」という用語については、いまだ明確な定義はなされていないのですが、八木君は「見えている場所への移動がシームレスであり、それがメインコンテンツであるゲーム(またはゲームデザイン)のこと」と設定し、ゲームプレイによって動的に変化するシーンと音楽との関係性を探ろうとしています。
八木君が参加したのは、短時間で研究の概要説明や進捗報告を行う「ライトニングトークセッション」というカテゴリです。これまでの研究では、ゲーム内での音楽やサウンドの表現手法に重点を置いていましたが、今回は制作手法や制作プロセスに着目した発表を行いました。具体的には、楽曲遷移を想定したシームレスなゲームでのサウンド制作では、「フィールド」のシーンを基準とした制作方法が作業の省力化・効率化の面で有効ではないかと問うものです。質疑応答では研究の視点のユニークさを評価する声が聞かれ、発表終了後も熱心な意見交換が行われていました。
[画像:Digra_01]
それでは、八木君のコメントをご紹介しましょう。
メディアサイエンス専攻1年の八木冴白です。
この度、「日本デジタルゲーム学会(DiGRA)」第13回年次大会ライトニングトークセッションに『フィールドシーンに着目したゲームサウンド制作モデルの一試案』というテーマで登壇しました。
既存作品のシーン分析で得られた結果から、「ゲーム開発において後に回される傾向にあるサウンド制作を早期に始められないだろうか」と考察した内容を、3分程度で発表しました。
DiGRAも、久々の対面開催となったこともあり、発表を通し、研究分野内外の有識者と盛んに交流をすることができました。
グローバルな参加者の方々もいらしており、英語での応対に戸惑うこともありましたが、総合すると知見を深める良い機会であったと感じます。
発表後に来場者の方々から多くの意見やアドバイスを受けることができて非常に有意義な学会参加となったようです。今後の研究の展開が楽しみです。
(参考:過去の関連ブログ記事)
[2022年12月14日] 音楽系研究室の大学院生の研究発表報告(第14回大学コンソーシアム八王子学生発表会)【3】八木冴白さん
(メディア学部 伊藤謙一郎)
江戸の和算のたしなみ(7):和算から明治の西洋数学へ
2023年3月 5日 (日) 投稿者: メディア社会コース
これまで"江戸の和算"(算数・数学)ということで長々と綴ってきましたが、今回が最終回です。そうなると、江戸時代から明治維新後の日本の算術・算法の進展にも関心が向きますよね。
和服から洋服に、和食から洋食にというような流れはスムーズでした。一方、和算から西洋数学(洋算)への移行はそうそう簡単ではありませんでした。
その理由の一つは、数学の概念や変数・式表示に起因していると目されています。下表は数式表示の比較の例です。大陸由来の漢字表記に馴染んできた江戸時代の和算が西洋数学に順応するのには、それなりの時間が掛かりました。
そのような事情を克服して、現代日本の数学は確立されています。
文責: メディア学部 松永
(2023年03月05日)
江戸の和算のたしなみ(6):算額よもやま話
2023年3月 4日 (土) 投稿者: メディア社会コース
算額についてはすでに説明しましたが、今回は算額の雑学的なことをお話します。
まず、日本の算額数についてです。現存する算額の数は、900〜1000面(面:額の単位)と言われています。しかし、江戸期の文献に記録されていて現存しないものも合わせると、2500〜2600面が作られていたものと見込まれています。
では、現存する算額の日本全国での分布はどうなっているのでしょうか。様々な資料に基づくと、都道府県のくくりでは福島県が最も多く、100〜110面ほどあるとされています。2番目に多いのは岩手県、3番目に多いのは埼玉県で、ともに約90面です。それに群馬県、長野県と続きます。
上位だけ取り上げると一見東高西低ですが、日本全国津々浦々に算額は存在します。それでも、関東北部から東北にかけて現存するものが多いことが窺えます。これにはいくつかの理由が考えられていますが、一番の理由は和算文化の東方移動です。江戸の初期こそ上方(京都・大阪を中心とする近畿圏)が文化の中心でしたが、和算が庶民に定着するのはもう少し後の時代で、その頃には江戸を含めた東日本が文化の中心になりました。
では、なぜ江戸(東京)が算額の所蔵数で上位に来ないのでしょう。これは容易に想像が付くと思いますが、震災や戦災で失われたものが多いからと考えられています。一説には、失われた算額を加えて集計すると、東京には380〜400面の算額があったと見込まれています。このデータからも、算額の分布が東高西低という傾向がより窺われますね。
次に、算額と世界遺産との関係についてです。算額を神社仏閣に奉納する風習があったわけですが、日本の世界遺産に登録されている場所にも算額は保存されています。
2011年に世界遺産に登録された"平泉の文化遺産"の一部である岩手県の中尊寺には3面が確認されています。次の図はその中の一枚です。画質が粗く見づらいかもしれませんが、幾何の問題が出題されていることが見て取れますね。
(出典:http://www.wasan.jp/iwate/chusonji3.html)
その他に、広島県の厳島神社や京都府の清水寺などの世界遺産にも、原本あるいは復刻版が飾られています。今後、神社仏閣を訪れるときには、算額があるかを尋ねてみるとよいでしょう。写真撮影が許されれば、結構インスタ映えするような写真が撮れると思います。
次回はこのシリーズの最終回ですのですので、明治維新後の和算の歩みについて話をしたいと思います。
文責: メディア学部 松永
(2023年03月04日)
江戸の和算のたしなみ(5):算木による一次方程式の解法
2023年3月 3日 (金) 投稿者: メディア社会コース
皆さん、突然ですが、一次方程式13x-819=0を解いてください。なんてことはないですね。ただ単に819を13で割るだけで、答えはx=63です。おそらく筆算を行ったことと思いますが、そのプロセスを頭に入れておいてください。
では、算木を使って解いてみます。使う算盤は前回出てきたものです。上の"百・十・一"は各位を表します。右の"商・実・方"ですが、今回の(実質的な)割算計算では、"商"は答えを格納するところで、"実"には被除数を、"方"には除数をそれぞれ入れます。
1が初期状態です。被除数はマイナス符号も含めた-819を入れます。ですので、黒木を用います。除数13は赤木を用いて表します。
さて、ここからは割算をするときのプロセスです。算木を移動したり、入れ替えたりするので、複雑そうに見えますが、実際には皆さんが最初に行った割算の筆算と同じで、それを算木で表したにすぎません。まず、2ですが、ここは"方"の13を左に一つシフトしているだけです。そして、縦に並ぶ(-)81と13に着目し、81から13の算木を取り除きくという手続きを、もう(13が)取れないというところまで繰り返します。そうすると、5回まで13の算木を取り除けて、"実"の十の位に(-)3が残ります(83-13-13-13-13-13=3)。3はその状態を表しています。"商"の十の位には5を入れます。
次に4ですが、ここは"方"の13を右に一つシフトしているだけです。そして、ここは先ほどと同様で、縦に並ぶ(-)39と13に着目し、39から13を繰り返し取り除いていきます。結果として、3回取り除いたところで、"方"からの算木がきれいに無くなりました(39-13-13-13=0)。5はその状態を表しています。"商"の一の位には3を入れます。これで解が63であることがわかりました。
西洋数学を学んできた私たちにとっては一瞬の手続きも、算木を使うとかなり面倒そうに見えますね。ただ、当時の和算においては、これは効率的な解法だったのです。今回は極めてシンプルで実質的な割算である一方程式における算木・算盤の活用法を紹介しましたが、二次方程式も算木で解くことができ、そのための算盤もあります。興味のある方は調べてみるとよいでしょう。
次回は、再び算額について話をしたいと思います。
文責: メディア学部 松永
(2023年03月03日)
江戸の和算のたしなみ(4):算木とそろばん
2023年3月 2日 (木) 投稿者: メディア社会コース
算木(さんぎ)もそろばんも大陸由来の計算用のメディア用具です。
まず、算木についてです。その歴史は古く、奈良・平安の時代には存在していたとされています。日本の算木は、当時の中国で数えるために用いられていた"算ちゅう・ぜい竹"(おみくじや占いでよく見る細長い棒のイメージ)をもとに作られました。割り箸を半分か1/3に折ったくらいの長さの棒(木片)と考えるとよいでしょう。
なお、算木を計算器具として用いるためには、厳密には3点セットが必要です。プラス(増加)を表す赤の算木、マイナス(減少)を表す黒の算木、そしてそれらを置く盤面です。数の表現については、時代によって若干異なります。次の表は、正の1〜9までの数の表記で、縦棒1本が"1"を、横棒1本が"5"をそれぞれ表します。
これにより、次のように数が表現できます。
ただ、これだと位(くらい)の境界がわかりづらいですね。そこで、複雑な計算をするときには升目の入った盤面を使ったりします。それを算盤と言います(算盤はそろばんの意味でも使われるので少し紛らわしいですが...)。次の算盤は1次方程式を解くときに使う算盤の一例です(上段の位の単位は現在のものに調整しています)。具体的な使い方は、次回お話しします。
次に、そろばんについてです。そろばんに類するものの歴史は、算木以上に古いです。古代バビロニアで開発されたアバカスと、シルクロードで結びついていた古代中国の算ちゅうが融合して誕生したと言われています。アバカスは位を表す各溝に小石を並べるもので、わかりやすさはありますが、注意してないと小石がこぼれたりするという問題がありました。一方、算ちゅうは小さな数えるのには適していたものの、やはり位取りの問題で大きな数に必ずしも対応できないという難点がありました。そこで、小石の中央に穴を開けてそれを算ちゅうに串刺しにすれば(串団子のイメージ)、小石がバラバラになることもなく位取りもわかりやすいということで、そろばんの原型が生まれたとされています。
次回は、和算における算木を用いた巧みな算法を紹介します。
文責: メディア学部 松永
(2023年03月02日)
江戸の和算のたしなみ(3):著名な和算家
2023年3月 1日 (水) 投稿者: メディア社会コース
以前説明しましたが、和算は江戸時代を中心に発展した日本独自の算術です。では、どのような人が先導していったのでしょう。次の図は、江戸時代初期〜中期の代表的な和算家の系譜です。この図を参照しながら説明します。
和算の道を切り開いた人は、毛利重能と言われています。彼は江戸幕府が開かれる少し前に明(中国)に行き、算術を学ぶとともにそろばんを持ち帰りました。そして、そろばんの計算の簡便さに魅了され、江戸時代初期に京都でそろばん塾(天下一割算指南所)を開いたのです。当時はまだ、今の京都や大阪の方が文化の中心でした。戦乱のない安定した江戸時代は商いが盛んになり、様々な商売計算(今でいう代数計算)が必要でした。そのような事情も相まって、毛利重能のそろばん塾は活況を呈しました。毛利は1622年に「割算書」を出版します。ここには、そろばんによる割算や測量などについて記されていて、現存する日本最古の数学書と言われています。
次に第2世代です。毛利重能には、吉田光由・高原吉種・今村知商という3人の優秀な弟子がいました。いずれもその後の和算の発展に大きく貢献したのですが、ここでは吉田光由について紹介します。彼の最たる業績は、1627年に当時の数学の教科書ともいえる「塵劫記」を執筆したことです。この本は、かな交じりで記されていて、また実用性を重視していることからベストセラーとなりました。ある復刻版の大まかな構成は次のようになっています(現代風の表現にしています)。実際には、この上中下巻に計48個の学習単元があります。
- 上巻:数量と度量衡、そろばん算術、米に関する計算、両替・利息、...
- 中巻:売買(商売)、求積(面積・体積・容積)、普請関係、...
- 下巻:測量、積(つもり)算、日常諸算、開平算・開立算、...
続いて第3世代です。この世代になると和算家も増えてきますが、和算初期の最大の功労者である関孝和を取り上げます。毛利や吉田・高原・今村が築き上げた和算(文化)を学問体系にまとめ上げたのが関孝和と言っても過言ではありません。彼は数多くの和算の名著を残しています。最初の著書は「発微算法」(1674年)で、ここでは代数方程式の解法を紹介しています。のちに一部ミスが指摘されましたが、関の弟子が修正したとされています。次なる著書は「解伏題之法」(1683年)で、代数のレベルが一段上がり、現代私たちが学ぶ行列式のようなものも出てきます。関の代数処理は、それまで用いていた算木(次回話す予定)による計算をかなり簡便にしました。また、彼は代数のみならず解析にも多くの成果を残していて、楕円の面積や周の長さを求める方法などを発見しています。ちなみに、関孝和はヨーロッパで微積分学を確立したニュートン(イギリス)やライプニッツ(ドイツ)と同時期の生まれです。異国の地にありながら、同世代の3人が解析を研究していたというのは興味深いところです。
次回は、算木とそろばんについて話をしたいと思います。
文責: メディア学部 松永
(2023年03月01日)
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