篆刻でもしましょうか(その4・布字する)の続き。
それでは、刻(ほ)ってみよう。使う道具はこれ。印刀という。
印刀
印刀にはいろいろなタイプがあるが、初めての人は上の写真にある永字牌の9mm一択でよい。
[フレーム]
9mmというのは印刀の幅である。初めて見ると、かなり大きく感じられるが、これぐらいの方が力をかけやすい。使うのは角なので、これで小さな印も刻れる。印の大きさにしたがって印刀を使い分けることはあまりない。
印刀と印材があれば、刻れるのだが、印を固定する「印床」を使う人もいる。僕は基本的にこれを使わない。印を刻るときは、印材を何度も回転させるので、邪魔くさいからである。
[フレーム]
僕の場合、印刀をこんなふうに持つ。僕の持ち方は全くの自己流なので、参考にならないかもしれないが、ようは印刀の角の部分で刻る。
僕の持ち方
上の写真では、手前に刻っていくことを想定している。
印刀は刃物だから、刃のある方向にしか刻れない。横から見るとこういう動かし方になる。
印刀を動かす方向
刃物を使い慣れている人なら、自然にPush方向に動かすが、そうでない人はPull方向に動かしてしまいがちだ。こちらには刃がないので、キズが付くだけである。僕はこれを「峰打ち」と呼んでいる。
上から見たところ。印刀は右に少し傾ける。この図はちょっと傾けすぎたかもしれない。最初の写真ぐらいがいいだろう。
印刀と線の関係
白い線が刻った痕である。手前方向に刻っていくと、右側が直線になり、左側に波ができる。
Fig.2は手前に向けて刻る方法を描いているが、手前から向こうでも、横でもかまわない。日本人はFig.2の方向に刻る人が多いが、中国人は右から左に刻る人が多いそうだ。当然、左利きの人は左右が逆になる。
次に印材を180度回転させて、反対側から刻ると・・・
一本の線を刻る
このような線になる。あとは真ん中の黒く残った部分を適当にさらってやれば、一本の線が完成する。線の幅が狭いときは真ん中は残らない。
ゴム印ではないから、あんまりきれいに刻れていても面白くない。刻る音がごりごり聞こえるぐらい大胆にやる。多少の欠けは気にしない。味である。大概の失敗は味でごまかすのが篆刻の基本である。
さて、全部刻ると、こんな感じになる。
[画像:刻りあがり]
ここでは、白文の刻り方を例にとったが、朱文はこの応用でできる。直線になる方が文字の線に、波の方が余白になるようにすればいい。
さて、それでは捺してみましょう。
篆刻でもしましょうか(その6・詹印)に続く。 (追記) (追記ここまで)
それでは、刻(ほ)ってみよう。使う道具はこれ。印刀という。
印刀
印刀にはいろいろなタイプがあるが、初めての人は上の写真にある永字牌の9mm一択でよい。
[フレーム]
9mmというのは印刀の幅である。初めて見ると、かなり大きく感じられるが、これぐらいの方が力をかけやすい。使うのは角なので、これで小さな印も刻れる。印の大きさにしたがって印刀を使い分けることはあまりない。
印刀と印材があれば、刻れるのだが、印を固定する「印床」を使う人もいる。僕は基本的にこれを使わない。印を刻るときは、印材を何度も回転させるので、邪魔くさいからである。
[フレーム]
僕の場合、印刀をこんなふうに持つ。僕の持ち方は全くの自己流なので、参考にならないかもしれないが、ようは印刀の角の部分で刻る。
僕の持ち方
上の写真では、手前に刻っていくことを想定している。
印刀は刃物だから、刃のある方向にしか刻れない。横から見るとこういう動かし方になる。
印刀を動かす方向
刃物を使い慣れている人なら、自然にPush方向に動かすが、そうでない人はPull方向に動かしてしまいがちだ。こちらには刃がないので、キズが付くだけである。僕はこれを「峰打ち」と呼んでいる。
上から見たところ。印刀は右に少し傾ける。この図はちょっと傾けすぎたかもしれない。最初の写真ぐらいがいいだろう。
印刀と線の関係
白い線が刻った痕である。手前方向に刻っていくと、右側が直線になり、左側に波ができる。
Fig.2は手前に向けて刻る方法を描いているが、手前から向こうでも、横でもかまわない。日本人はFig.2の方向に刻る人が多いが、中国人は右から左に刻る人が多いそうだ。当然、左利きの人は左右が逆になる。
次に印材を180度回転させて、反対側から刻ると・・・
一本の線を刻る
このような線になる。あとは真ん中の黒く残った部分を適当にさらってやれば、一本の線が完成する。線の幅が狭いときは真ん中は残らない。
ゴム印ではないから、あんまりきれいに刻れていても面白くない。刻る音がごりごり聞こえるぐらい大胆にやる。多少の欠けは気にしない。味である。大概の失敗は味でごまかすのが篆刻の基本である。
さて、全部刻ると、こんな感じになる。
[画像:刻りあがり]
ここでは、白文の刻り方を例にとったが、朱文はこの応用でできる。直線になる方が文字の線に、波の方が余白になるようにすればいい。
さて、それでは捺してみましょう。
篆刻でもしましょうか(その6・詹印)に続く。 (追記) (追記ここまで)
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