[フレーム]

2023年06月

先月に引き続き、今月もなかなか忙しく、ブログの更新どころかやたナビTEXTの更新もままならなかった。

更新が滞ったのは、忙しいのだけが理由ではない。現在、『醒睡笑』『唐鏡』のテキストを作成しているのだが、どちらもちょっと面倒くさいところにかかっているのだ。

『醒睡笑』の方は、いわゆる笑話の部分はすべて終わっている。だが、巻5「上戸」の冒頭に、飲酒を肯定する俗と否定する僧の問答という長い文章があって、折を見てテキスト化していたものの、まだ終わっていない。漢文で書かれている上に、さんざん典拠を引用しているので、読むのに手こずる。正直訓読には自信がないが、やらないわけにはいかない。すでに2年以上かかっているので、夏休みが終わる頃までには完成させたい。

『唐鏡』も終わりが近づいていて、三国時代から西晋に入った。僕がこのあたりの歴史に暗い上に、中国史上もっとも混乱した時代だから、『唐鏡』の簡潔な記事では、読んでいても何がなんだかよく分からない。しかし、歴史の流れを理解しないと翻刻はともかく校訂本文が作れない。幸い、このへんの時代はWikipediaに詳しく書かれている。Wikipediaは信用できないという意見も分からないではないが、だいたいの流れが分かればいいので、そういう用途には重宝する。

いずれにしても先は見えてきたのだが、7月は毎年恒例のブログ強化月間である。やっぱり夏休み明けまでに完成は無理のような気がしてきた。

いつも授業している書道室のエアコンが壊れた。エアコンなんて昔はないのが当たり前だったが、今となってはない昔には戻れない。なんとかならんかと温度設定のダイヤルをいじっていて、あるエピソードを思い出した。

東日本大震災の年の夏である。原子力発電所が全部停止したため、節電のためエアコンの設定温度を上げることになった。

このエアコン、一応温度設定はできるのだが、完全なアナログ式でダイヤルを回して設定する。大雑把にしか設定できないし、25°Cに設定したところで室温は正確に25°Cにはならない。25°Cでも真っ昼間だと28度以上になってしまう。それが節電のため、物理的に28°C以下には回せなくされてしまったのだ。

28°C設定だから、30°Cを超えてしまうこともある。当然、生徒から文句が出る。汗をだらだら流しながら、「これ以上回せなくなっちゃったんだからしょうがないだろ。喋っているオレが一番暑いんだよ!」と言ったら、一人の女子生徒が、「私、それ外せるよ」という。

ワシ:え?マジか?

生徒:簡単だよ。今、やろうか。

ワシ:おお!やって・・・いや、ちょっと待て。よく考えたらそれはまずいな。あ、ヤバイ。急に腹が痛くなってきた。

生徒:大丈夫?

ワシ:ダメだ。ウンコしてくる。何分ウンコしてればいい?

生徒:5分で十分。

ワシ:OK。これからオレはやむを得ずトイレにいくが、絶対に立ち歩くなよ。絶対にそこ(温度設定ダイヤル)には触るなよ!

生徒:分かったー!

ワシ:では行ってくる。

教室を出て、わざわざ職員室の近くのトイレに行った。5分して帰ってくると・・・。

こうかはばつぐんだ!

エアコンはゴーゴーと音を立てて冷風を吹き出している。わずか5分だが、かなり涼しくなった。ダイヤルをみたら一番左になっている。いくらなんでも下げすぎだろ。

ワシ:誰だー、勝手にいじったのー。でも誰だかわかんないから、どうしようもないなー。戻し方も知らないしなー。(棒読み)

ワシ:隣の部屋(書道準備室)にもあるんだけど・・・。

生徒:了解!

ワシ:あー、誰かが設定温度下げちゃったから、お腹が冷えてまたトイレに行きたくなったー(棒読み)

再びトイレに行く。帰ってきたら、準備室がキンキンに冷えてた。

↑このページのトップヘ

traq

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /